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箕輪カメラマンによるセパタクローイベントレポート
「蹴【kelu】 -JUST FLY HIGH-」 Vol.10 渋谷O-EAST 10月24日
あなたは、セパタクローというスポーツをご存知だろうか?
空中の格闘技とも呼ばれるこの競技は、バドミントンで使用するものと同じ大きさのコートの中で、
足のみを使って打ち合う激しいスポーツだ。
関東リーグのハーフタイムショーでもよく見かけるようになったセパタクローだが、10月24日、
渋谷のライブハウスにてイベントを行うということを耳にした。
ハーフタイムショーでも、アクロバティックなプレーを見ておもわず「おおっ!」と声をあげて
しまったのを思い出す。
それだけインパクトのある競技であり、何より一度試合を見てみたいと思っていた為、24日の当日は
1つ別の撮影を終え、辺りが暗くなり始めるのと同時にイベントの取材へと向かった。
着いたのは、渋谷の代表的なライブハウスO-EAST。イベント名は「蹴 kelu」。
中に入ると、セパタクローのコートが中心に置かれ、観客がコートを囲むように広がっている。
2階席もあり、コートを見下ろせる位置はまた違った視点でイベントを観戦できることだろう。
そしてイベントが始まると、鮮やかでど派手な照明が会場を照らし、軽快なMCが興奮を誘っていた。
スポーツイベントと言うより、音楽ライブな感覚が近い、そんな雰囲気だった。自分が想像していた
関東リーグのハーフタイムに見ていた光景とはまるで違う、いわばクラブイベントの会場
と錯覚するような空間が広がっていた。
セパタクローというダイナミックなプレー満載のスポーツに、フリースタイルフットボールの妙技、
美しいリフティングを披露したチンロンなど、見所満載のステージが次々と行われ、
これがアップテンポの音楽とMCのトークに見事にマッチしていた。観客は常に沸き、
その場の興奮と感情をよく表していた。
スタイリッシュで刺激的な演出の元、イベントスタート!
客席は超満員! こんなにも盛り上がっていたとは・・・顔見知りのフットサルファンも多数来ていた。
フットサルでもおなじみ、SVOLMEもスポンサー。
まずはエキシビション。ネット端付近のエリアからトスをあげ、
コート後ろのエリアにいる選手がキックでサーブを打つ。ここからゲームは始まる。
ダイナミックなアタックが歓声を呼ぶ
試合の合間には、フリースタイル集団「球舞」も登場。
日本女子代表の現・元コンビと、球舞のMarco&日本セパタクロー協会事務局長・矢野氏チームの試合も実現。
スペシャルパフォーマンスとして、ミャンマー伝統のスポーツ、チンロンが登場!
輪を作り、輪の中心に人が入った瞬間、華麗なボールさばきが始まる。
トーナメントでは、青龍(青)、白虎(白)、朱雀(赤)、玄武(緑)の4チームで優勝を争った。
バックスクリーンにも試合の模様が写され、様々な位置から試合を楽しむことができる。
セパタクロー日本代表の中心選手である、寺島選手
浮いているかの様なジャンプは驚愕!
ふと気づいてみればエンディング。最後は大きな拍手で締めくくられた。
万国蹴技博覧会とはよく言ったもので、セパタクローを中心に、多くの「蹴る」スポーツを楽しませてもらった。
個人的な興味から取材させてもらったイベントだったが、魅力溢れる舞台だったと思う。
このイベントで目にしたのは、決してメジャースポーツではないのかもしれないが、それでも
人を引きつける魅力というものはメジャースポーツと比べることはできないと、
改めて感じることのできたイベントだった。
最後にセパタクロー界を代表する方々から、「蹴 kelu」について、そしてセパタクロー界についてお話を伺った。
世間に大きく取り上げられてはいないが、セパタクローという競技の現状を少しでも知ってもらいたい。
日本セパタクロー協会事務局長、矢野順也氏インタビュー(写真はVo.9のもの)
>セパタクローの魅力、面白さとは?
空中の格闘技と言われますように、空中でのアクロバティックで、ダイナミックな攻防が見所です。
それらを支えるレシーブやトスなどの相反する繊細なプレーもまた見所です。
>日本のセパタクローのレベルと、どんな大会が一年に行われているか。
日本は現在、種目によっても異なるのですが、世界で男女共に3位です。
世界ではワールドカップ、世界選手権、ワールドツアー(転戦型)の3つを戦います。
国内では全日本オープン、全日本選手権が大きな大会で、これと同じく北海道、新潟、大阪で年に1回、
地方協会主催の同規模の大会が開催されています。
>今の代表はどんなチーム? どの選手を見てほしいか。
男女共にこの20年間で一番強いチームです。
注目選手は寺本、寺島、林の3選手です(寺本、寺島選手はこのページ中に掲載しています)。
>今後、日本のセパタクロー界をどうしていきたいか。
まず、スポーツ競技団体としてあるべき姿に。
非常に難しいスポーツですので、残念ながらメジャースポーツにはなれないでしょう。
だからこそ観て楽しいんだと思います。
多くの人に観て貰うこと。そしてその中から少しでも多くの熱意とセンスを持った選手が出てくること。
そういった好循環を作っていきたいです。
セパタクロー日本代表 寺本進選手のコメント
国内ではまだ知名度が低い 『セパタクロー』 ですが、日本代表チームは常に世界大会でメダル争いを
繰り広げるトップレベルの一角にあります。
私は、私達を夢中にさせ続けるセパタクローの魅力を日本国内にも広く伝え、多くの人達と感動を
共有していきたいという思いで日々活動しています。
普及活動の一つに渋谷でのイベント「蹴 kelu」があり、これはたくさんの方々に競技を知って頂く
きっかけと考えています。
この場は、お客様に楽しんで頂くだけではなく、会場での歓声やリアルな反応が自分達の活動に自信を与え、
更なるエネルギーを得る貴重な場所でもあります。
競技環境が充実しているとは言えない状況の中、日本のセパタクロー界は確実に成長を続けているのは確かです。
毎年開催される全日本選手権には全国から多くの選手たちが集結し、男女共に目覚ましく向上する
競技レベルが大会をより一層盛り上げています。
"空中蹴球技"セパタクローに、これからも是非ご注目下さい!
11月19日(土)と20日(日)に、東京駒沢で
セパタクロー日本一を決める全日本選手権が開催されるそうです。
宣伝ぽくなりましたが面白い競技なのでオススメです。
興味を持たれた方は見に行ってみてはいかがでしょうか。
文: 箕輪諒太
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