3月16日 国立代々木第一体育館
全日本選手権 準々決勝 即日レポート
第1試合 府中アスレティックFC 3-1 湘南ベルマーレ
序盤は静かに互角の立ち上がり。湘南ボラの惜しいチャンスが2回ほどあったが
10分過ぎからは府中がボールをまわす時間が長くなる。やや府中有利だが大きな差はなく前半を0-0で終了。
後半は立ち上がりから府中ペース。26分、左でボールを受けた宮田がエンドラインまで持ち込み
折り返しが逆サイドに抜けたところを小檜山がミドルシュート。揺さぶられたGKが追いつけず府中先制。
32分、湘南は府中にプレッシャーをかけ、ロングパスを中央でカットしたジオゴが
ゴール前へドリブル。トーキックでゴール左上に蹴りこみ、1-1の同点に追いつく。
35分、府中が左サイドででシュートフェイントからサイドチェンジ。
引き出された湘南のゴール正面が空いたところに入り込んだ柴田にパスが入り府中が勝ち越して2-1。
さらに直後、ゴール前でチャージしたボラが退場。このファールで得た府中のPKは外れ、
退場による2分間一人少ない状態でのプレーも3人で守りきり、府中に追加点は許さなかったが、
終盤、追いつかなければいけない湘南は決定機を作ることができない。
残り8秒、前がかりの湘南のボールを上澤が奪い、ユウゴが簡単にGKとの1対1からゴールを決めダメ押し。
終始ペースを握った府中が湘南を徐々に引き離し、そのまま押し切って準決勝進出を決めた。
第2試合 シュライカー大阪 4-0 ミキハウス
序盤、果敢にボールをまわすミキハウス。しかしピヴォにボールを入れさせない大阪の守りの前に攻撃の糸口をつかめない。
先制点は大阪。2分、左サイドの一木の折り返しを左45度からヴェニシウスがサイドネットへ決める。
大阪は時折ボールを奪うと落ち着いてゴール前へ運び、各自が確実にシュートを放つ。
10分、大阪は自陣で奪ったボールを前線へフィード。戻りの遅いミキハウスに
前線でボールをつなぎ、ゴール正面に上がってきたヴェニシウスがフリーでゴールを決めあっさり2点目。
12分、ようやくゴール前でボールがつながったミキハウス。馬場がゴール前へ詰めるもイゴールに阻まれ得点ならず。
15分、大阪カウンターで右サイドボールを受けたエビーニョがミドルシュートを簡単に決め3-0。
後半、ミキハウスが仕掛けようにも既に3点リードを奪っている大阪はさらに守り重視でミキハウスに前を向かせない。
大阪の守りがうまいといえばそれまでだが、1次ラウンドで浦安や北海道を圧倒した攻撃をミキハウスは
なにも出せないまま時間だけが過ぎる。残り1分を切り、イゴールが大きく左前方へ蹴ったフィードボールを
林が受け、コーナー付近から逆サイドの佐藤にパスが通りダメ押しの4点目。
大阪の守りの堅さにミキハウスがなすすべを失ったことと、ゴレイロの力に大きな差を感じる試合となった。
第3試合 バルドラール浦安 3-2 ペスカドーラ町田
立ち上がり、町田の動きがいい。2分、パス交換から左サイドの裏に出た本田の折り返しを
金山がサイドネットに決めて町田先制。このあとカウンターの仕掛け合いや金山の惜しい飛び込み、
浦安岩本のサイド突破、1次ラウンドで負傷した高橋の投入など見所の多い試合となる。
拮抗した攻防のなか、16分、自陣左サイドでボールを受けた小宮山がドリブルで駆け上がり、
そのまま放ったシュートが右サイドネットに決まって浦安が1-1の同点に追いつく。
後半に入って24分、町田金山が中央突破から左に流れ、ディフェンスを引きだしたところ、
空いた中央のスペースに走りこんだ本田にパスが通り見事な勝ち越し点。これで町田がまた2-1とリードを奪う。
残り5分から浦安はパワープレーを開始。残り2分を切り、右サイドから小宮山の折り返しを
ゴール前で鳥丸が蹴りこみ、2-2の同点に追いつく。試合はこのまま5分ハーフの延長戦へ。
延長戦に入り、攻めるのは町田。延長後半1分、大地のゴール前で切り替えしてのシュートはバーにあたる。
残り1分42秒、浦安の左コーナーキックから中央の高橋が反転して放ったシュートが
ゴール上段に決まりついに浦安が勝ち越し。残り時間、町田はパワープレーを仕掛けるが実らず、
3-2で、延長にもつれた激戦は浦安が勝利し準決勝に進んだ。
第4試合 名古屋オーシャンズ 3-7 バサジィ大分
Fリーグ絶対王者ながら全日本選手権を制したことのない名古屋。気合いを入れて試合に入るが大分の気迫がさらに勝る。
2分、名古屋のゴール前やや左からのフリーキックを森岡が直接ゴール右上に決め、名古屋が先制。
しかしここから大分の個人技が次々と決まる。4分、自陣から仁部屋が2人抜きしてGK川原の左脇を抜くシュートで同点。
6分、名古屋は右コーナーキックからゴール前へ走りこんだブルノがダイレクトで決めて2-1と勝ち越し。
しかし名古屋に流れはいかない。9分、大分は名古屋にプレスをかけ奪ったボールを、仁部屋とディドュダが
見事なワンツーを決め、スライディングシュートで2-2。攻撃力のあるもの同士、面白いシーソーゲーム。
17分、左サイドでボールを奪った大分小曽戸が一回転し、さらに一人交わして左45度から強烈なシュートを決め、
ついに大分が2-3と逆転。さらに18分、第2PKをディドュダが決めて2-4と大分が見事な試合で前半を終える。
後半2分、名古屋が自陣で奪ったボールを前線のマルキーニョへ。これをダイレクト反転シュートで決めて、
名古屋が3-4と1点差に詰め寄る。しかし、後半10分、左サイドに出たスルーパスに追いついた仁部屋が
角度のないところから難しいゴールを決め、再び3-5と名古屋を突き放す。仁部屋はハットトリック達成。
すべてのゴールが抜群のテクニックとスピード、そして冷静さを兼ね備えた見事なプレーだった。
この後も各個人の気迫が上回り、名古屋に反撃のチャンスを与えない大分。
2点差のまま時間が過ぎると、ブルノにイエローカードが出るなど名古屋が焦りだす。
17分、右サイドで森岡のボールを奪った白方がパワープレーでGK不在の名古屋ゴールにロングシュートを決め
決定的な追加点。さらに終了間際、アンドレにもダメ押し点が生まれ、なんと3-7の大差で大分が名古屋を下した。
名古屋はまたしても全日本選手権のタイトルに届かないままシーズンを終えることとなった。
この結果、3月17日開催の全日本選手権準決勝は、
12:00~府中vs大阪、14:30~浦安vs大分となりました。
順位 | チーム | 勝点 | 得失 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | 名古屋 オーシャンズ |
30 | +59 | ||
2 | バサジィ大分 | 26 | +34 | ||
3 | フウガドール すみだ |
23 | +4 | ||
4 | 湘南ベルマーレ | 18 | +6 | ||
5 | バルドラール 浦安 |
18 | +1 | ||
6 | シュライカー 大阪 |
18 | -1 | ||
7 | ペスカドーラ 町田 |
18 | -3 | ||
8 | 立川府中 アスレティックFC |
16 | +1 | ||
9 | ヴォスクオーレ 仙台 |
10 | -17 | ||
10 | Fリーグ選抜 | 7 | -21 | ||
11 | エスポラーダ 北海道 |
6 | -21 | ||
12 | ボアルース長野 | 1 | -42 |
2019年第11節終了時