オーシャンカップ・神戸フェスタ2015
7月20日 グリーンアリーナ神戸
決勝戦 名古屋オーシャンズ vs 府中アスレティックFC
名古屋は6連覇、府中は初優勝をかけて戦う決勝戦。
2年前にも同じカードで決勝が行われ、その時は5-1で名古屋が勝っている。
府中は今シーズン無敗の名古屋を破ってリベンジを果たすことができるか?
開始1分半、ファールで府中がフリーキックを得る。
これを渡邉(府中13)が直接決める!
名古屋を倒すために名古屋から府中に移籍した渡邉のゴールで府中が先制。
府中の意気込みを感じるプレー。
しかしすぐに名古屋が押し込み始める。
森岡(名古屋9)のシュートも↓
止める府中GKクロモト。名古屋の猛攻をことごとくセーブする。
セルジーニョ(名古屋11)から↓
ペドロコスタ(名古屋14)のシュートも府中が体を張って守る。
15分、府中のカウンター。渡邉(府中13)から↓
柴田(府中21)が決めて府中追加点。0-2。
ここまでは府中リードでも落ち着いていた観客がザワメキ出す。
顔色を変えて攻める名古屋。
16分、タイムアウトを取って反撃を期す名古屋。
しかし府中の守りの集中力は高く、名古屋の攻撃を跳ね返す。
前半は0-2で終了。
ここから名古屋が逆転するシーンは何度も見ている。浮き足立った様子はない府中。
府中は前半当たっていたGKクロモトを田中に代える。
後半が始まるとさらに激しい攻撃が府中を襲う。
クロモトに代わった府中GK田中もゴールを死守。
FPもシュートコースに体を入れる。
30分には森岡(名古屋9)にイエローカード。名古屋に焦りが見えてきたか。
ここで府中に与えられたフリーキック↓
左に振って永島(府中14)がゴールに蹴りこむ!
府中に大きな追加点!0-3、優勝が見えてきた。
まだ10分あるが、名古屋はパワープレーを開始。
しかし32分、自陣でボールを奪った完山(府中25)がロングシュート↓
無人の名古屋ゴールに決まって0-4!
これは決定的か?!残り8分あるとはいえ4点差。
名古屋は攻めるが得点は奪えない。
36分にも柴田(府中21)のロングシュートで0-5。
大勢は決したが、名古屋も諦めずに攻める。
残り30秒、最後は皆本(府中5)のシュート↓
長年府中を支えてきたキャプテンが最後のゴールを決める。
サポーターに駆け寄る皆本。
そしてタイムアップ!府中が絶対王者名古屋を破る。
Fリーグ8年目にして府中は初タイトル戴冠!
おめでとう府中!会場から目一杯の拍手が送られる。
表彰式。
名古屋・アコスタ監督のコメント
まず始めに、府中の選手におめでとうと伝えたいと思う。私たちの選手達は本当に勇気のあるプレー・諦めないプレーというものを全部出し切ったので、悔いのない戦いをしたと思う。この負けは残念だし、この責任は私が取る。このチームでこの大会を戦うことができたことを本当に感謝しているし、誇りに思う。
この大会のMVPはGKだったし、相手のGKのパフォーマンスは素晴らしかった。ポゼッションは私たちの方が高くシュート数も私たちの方が多かったと思うが、決定力という部分で彼らの方が有効にチャンスを使えた。これが勝負の世界。負けなければ気づかないものもあると思う。こうやって負けた時こそ学ぶことが大きいと思う。精神的な部分で選手・チームが一歩成長できた試合だと思う。なので、落ち込むこともないし、リーグでも13連勝、この大会でも4勝して、今シーズンは今日が初めて敗れた試合になった。もちろん勝ちたかったし悔しい思いもあるが、得たものも大きかったと思う。失点の形としては、カウンターとパワープレーからの失点だった。課題もたくさん出た試合だったが、今日やれることは最大限にやったと思うので、また改めて落ち着いたら今日の試合を振り返り、悪かった点を修正して、前向きに考えていきたいと思う。
名古屋キャプテン・ペドロコスタ選手のコメント
監督もおっしゃった通り、まず始めに府中のチームにおめでとうを伝えたい。十分に府中のチームにメリットがあった結果だと思うし、逆に私たちの選手だけではなく、スタッフ・今までサポートしてくれた皆さんのお蔭でここまで来れたと思うが、その人たちのために勝てなかったことが申し訳ないし、本当に残念な気持ちでいっぱいだ。だが、私たちは全力を尽くして悔いのない戦い方をした。もちろん勝てなかったということに関しては課題が残った試合だが、切り替えて次に挑みたい。このように私たちが追い込まれるチームはAFCにもあるし、今度はそのようなチームにも勝たなければならない。いい意味で考え、この試合の負けは薬になったのではないかと思う。今日の試合は負けたが、選手は一人ひとり個性がある中で、プライドもある中で、最後まで諦めず1点でも取りに行こうという姿勢をピッチで見せることができたと思う。勝者のメンタリティを持ったチームだと改めて思ったし、そのチームでやれていることを誇りに思う。
府中のチームの今日の勝ち方は本当に素晴らしかった。このようなゲームが毎試合続いたらリーグのレベルも一気に上がるのではないかと感じた。どのチームでもあのような気持ちで臨んでリーグを盛り上げていければ良いと思う。
府中・谷本監督のコメント
アスレの監督に就任した時に宣言した「自分が愛してやまないクラブにタイトルを必ずもたらす」という公約を、この大会で果たすことができ、嬉しく思っている。2年前この大会で決勝戦を経験し、その時の会見で「一生の夏の思い出にしたい」ということを言って、「それができなくて残念です」ということを言ったが、その悔しさを今日この場で果たすことができたので、この2015年の夏というものが一生の思い出になると思う。優勝というタイトルを獲ることができたのは、今日戦った選手はもちろん、これまでクラブができてから関わってきた全ての方達のお蔭だと思う。アスレはクラブが始まってから一度もタイトルを獲ったことがないクラブだったので、クラブを去ったOBも非常に喜んでくれていると思う、今日戦った選手を誇りに思いたい。
内容については、名古屋の王者らしい素晴らしいプレーに圧倒されながら、苦しい時間が続いても守備で頑張ったお蔭で最終的にはこういうスコアになったのではないかと思う。特にMVPを取ったクロモトもそうだし、GK二人が今日のMVPだったと思っている。ただ、1番欲しいタイトルはリーグのタイトルである。リーグ戦では名古屋が勝ち続けている状況で、今日は名古屋の連勝を止めることはできたが、リーグ戦の方でしっかりと相手の勝ち星を奪い、自分たちがリーグのタイトルを獲れるように頑張りたいと思う。
Q.前半と後半でゴレイロを変えてきた狙いは何か?
結果を出すために、5日間という長丁場をトータルで考え戦っていかなければならない、と想定していた。彼ら二人は非常に優れたGKだと評価しているので、準決勝までの4日間を二人で分けるという選択でローテーションして、最後の決勝に関しては、その二人で一つのゴールを守ってほしいということを今朝伝えた。見方によっては、前半あれだけ当たっていたクロモトを変えることはギャンブルに近い判断だったかもしれないが、僕は自分の意思を貫いて彼らを信じて、チーム全員で戦うことが唯一勝てるすべだと思い、GKでもFPでも体現してそれが結果につながったと思う。
府中キャプテン・皆本選手のコメント
試合が終わったばかりで、喜んだばかりで、冷静に振り返れない状況だが、18歳からこのクラブにいて、2年間海外に行ったが、スペインから帰ってきた時も「このクラブに何としてもタイトルをもたらしたい」という思いで帰ってきた。目標の一つが果たせて本当に嬉しく思っている。ここまで来るのにクラブは色々な歴史を積み重ねてきた。Fリーグに参入できない時も僕はこのクラブにいて、全日本選手権でも負けてしまい本当に悔しい思いをして色々な選手が抜けていった。関東リーグでずっと頑張ってきた日々があったから今があるのではないかと思う。その時、一緒に頑張ってくれた仲間の思いも背負ってここにいると思っている。その時だけではないが、Fリーグ1年目で13連敗して本当に辛い日々があった。その中で未来は明るいと信じて頑張った仲間、すでにフットサルを終えている仲間がいる。その人たちのためにも絶対にタイトルを獲りたいと思っていたので、優勝することができて本当に嬉しい。
こうやって一つ歴史が作れた。タイトルはクラブにとってお守りみたいなものだと思う。一つタイトルを獲ったことで、クラブとして自信がついてくる。勝てるという気持ちになれると思う。勝者のアイデンティティというものをこれから積み重ねていきたいと思う。そして、僕が現役の間に必ずリーグのタイトルを獲りたいと思っているので、トライしていきたいと思うし、このクラブが日本で一番強いクラブであれるように頑張っていきたい。その第一歩目が今日だったんだと思う。
今日の試合を冷静に振り返れば押し込まれる展開が長かったと思うが、アスレの選手の勝ちたいという気持ちは、皆さんにも伝わったと思う。全員が体を張ってずっと頑張った結果、6-0という内容ではなかったかもしれないが、僕たちの魂は伝わったと思う。これを次に繋げていきたいと思う。
リーグ戦は名古屋がずっと勝っているので、一矢報いるためにも僕たちが強くならないといけない。Fリーグは名古屋が引っ張ってくれているので、そこに何としても付いていきたいと思う。これがその第1歩目だと思うので、これからまた一つ歴史を作っていきたい思う。そして、Fリーグ・フットサル界を盛り上げていきたい思う。これからもよろしくお願いします。今日は本当にありがとうございました。
オーシャンカップ・神戸フェスタは府中アスレティックFCの優勝で幕を閉じました。
リーグ戦次節、府中は7月26日(日)アウェーですみだと、名古屋はホームで北海道と対戦します。
順位 | チーム | 勝点 | 得失 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | 名古屋 オーシャンズ |
30 | +59 | ||
2 | バサジィ大分 | 26 | +34 | ||
3 | フウガドール すみだ |
23 | +4 | ||
4 | 湘南ベルマーレ | 18 | +6 | ||
5 | バルドラール 浦安 |
18 | +1 | ||
6 | シュライカー 大阪 |
18 | -1 | ||
7 | ペスカドーラ 町田 |
18 | -3 | ||
8 | 立川府中 アスレティックFC |
16 | +1 | ||
9 | ヴォスクオーレ 仙台 |
10 | -17 | ||
10 | Fリーグ選抜 | 7 | -21 | ||
11 | エスポラーダ 北海道 |
6 | -21 | ||
12 | ボアルース長野 | 1 | -42 |
2019年第11節終了時