シリーズ企画

 The Week!~選手たちの平日~ 

  第2回 2015年 12月3日 
 
 ペスカドーラ町田 横江怜 選手

   
 フットサルにおける日本トップリーグであるFリーグ。
 所属選手たちはプロ・セミプロ・サラリーマン・学生など様々である。
 「The Week!~選手たちの平日~」では、それぞれの選手の1週間に着目し
 どのような生活を送っているのか、週末の試合に備えてどんな調整をしているかを
 日常の場にお伺いしてインタビューし、じっくりとお伝えします。
 
 第2回目はFリーグ初代得点王、2015年もリーグ2位・ペスカドーラ町田の
 中心選手であり続けている横江怜選手に、一日同行してお話をお聞きしました。

 

横江怜(レオ)選手プロフィール
1983年6月13日生まれ。32歳。東京都目黒区出身。173cm 68Kg。ポジション・ALA。
JEFユナイテッドジュニアユース、駒沢大学高校サッカー部出身、芝浦工業大学卒業。
高校卒業後、フットサルチーム「GALO FC TOKYO」に所属。
2006年、ペスカドーラ町田の前身「CASCAVEL TOKYO」に移籍。
2007年Fリーグ参入、初代得点王となる。以来2014年まで毎年2桁得点を続ける。
2010年アジアカップ日本代表。

 いつも一緒に行動しているという横江選手と篠崎選手。
 この日は午前中の練習から午後の仕事先まで、
 横江選手の運転する車に同乗させて頂き、移動の合間にお話をお聞きしました。

 

<Q.本日はよろしくお願い致します。まず平日の基本的なスケジュールを教えてください。>
午前中はペスカドーラの練習、午後はサッカースクールのコーチです。ほぼ毎日同じスケジュールで動いています。
<Q.チーム練習は週何回で、何時からですか?>
練習は毎日です。休みは試合の翌日だけですので、土曜日が試合なら日曜日がお休みで月曜日から金曜日まで。時間は10時から12時までですね。
<Q.午後のスクールは北澤豪さんの所だとお聞きしましたが?>
そうです。駒沢公園でやっている北澤さんのサッカースクールです。時間は午後3時から午後9時までで、4・5歳の子供たちから小学校高学年まで、曜日によっては中学生のコーチをしています。
<Q.3時から9時までですか。長時間ですね。>
年齢別にカテゴリーが分かれていて、一つのカテゴリーが終わるとすぐ次のカテゴリーが始まります。で、4コース行った後に片付けもあって、終わるのは午後9時ですね。
<Q.休憩もなく6時間ですか?>
そうですね。ほとんど合間もないです。夕食もスクール後、家に帰ってからになります。でもそれだと昼食取ってから長いですよね。栄養士にも良くないって言われるので、合間があれば何か補食を取るようにはしています。
<Q.午前のチーム練習は多摩ですから、シャワー浴びて着替えて昼食を取って、それで駒沢に3時だと余裕がないですね?>
そうなんですが、これでも配慮してもらっていて、スクールの開始時間が3時なので、他のスタッフは2時過ぎから準備をしているんです。僕らは申し訳ないと思いつつも3時ギリギリにやっと間に合う感じで、準備してくれるスタッフにはいつも感謝しています。
<Q.スクールは月曜日から金曜日ですか?>
火曜日から金曜日ですね。月曜日は他の仕事というか、僕は目黒区出身で、Fリーグが始まる時に目黒区で何かできないかと僕から働きかけて、目黒区が事業としてやっているフットサルスクールのコーチをしています。それは毎週ではないんですが、その繋がりで目黒区のスポーツ振興を手伝っていて、学校に臨時講師として出向いたり、そういった活動を月曜日にしています。
<Q.学校で講師ですか?Fリーガーとして教壇に立っているのですね?>
いや、小さい子供たち相手でFリーガーって言っても良く分からないので、サッカーの上手いお兄ちゃん、くらいの立場で話していますね。(笑)
 
 午前中は多摩センターのフットサル場でチーム練習に参加する横江選手。
 

 コート横にはいつでも補給できるようにフルーツが置いてある。この日はパイナップル。
 

 練習後、試合のビデオを見て、この失点はどこが悪かったのか等、プレーの確認をする岡山監督と選手たち。

 

 
 横江選手と篠崎選手は家も近く職場のスクールも同じである為、練習後、同じ車で移動をする。
 昼食を取るため町田の自宅に寄ってから駒沢のスクールへ。
 

<Q.スクールで子供たちに教える時に心がけていることはありますか?>
大事なのは楽しんでもらえるかどうかというところですね。始めのアップのところは全然ボールを使わないで面白いゲームをやったり、リラックスして練習に入れるようにしていますね。やっぱり今日楽しかった、っていう気持ちが子供たちには大事だと思うので。あとはサッカースクールなので、サッカーが上手くなっているという喜びとか、ボールを蹴る楽しさとかを実感できるように気をかけていますね。それとサッカーを通じた人間形成。例えば思いやりを持って人と接することが出来るかが、いいパスを出せるかに繋がりますし、サッカーは一人では出来ないので、まずはお友達を大事にするとか、コーチや誰かに会った時にちゃんと挨拶できるかとか、そういう部分を大事に指導しています。今は人格が伴わなくてプレーだけ上手い選手はいないですからね。
<Q.北澤さんのサッカースクールで働くようになったキッカケは?>
F1年目にペスカドーラに在籍していた古庄亨さんが北澤さんの所で働いていて、それまで僕はペスカドーラのクリニックで教えていたんですが、北澤さんのところが人手が足りないというので、チームに許可をもらってそちらに移りました。
<Q.篠崎選手とはいつから仲がいいんですか?>
篠が同じスクールで働くようになったのは今年の4月からなんですが、その前からずっと一番仲いいですね。同級生だし、気が合うというか、ペースが同じなので一緒にいて自然な関係ですね。
篠崎選手: 僕はそれまで実はずっと8年くらい静岡で働いていて、週3回町田から通っていたんです。午後3時過ぎに家を出て、東名高速で静岡まで。夜帰ってくるのは12時前位でした。で今後どうしようか考えていたところに、レオが北澤さんのところを紹介してくれたので移籍しました。
<Q.静岡ですか?それは大変でしたね。なら駒沢のスクールになって楽になりましたね?>
篠崎選手:でも昼食後に家を出る時間は早くなりましたし、夜も10時ごろ帰宅なので、そんなに大きくは変わらないですね。レオが運転してくれるので、その分は楽になりましたけどね。
<Q.いつも横江さんが運転するんですか?>
いや、篠の車で移動することもあります。「明日どっちの車で行く?」みたいな感じでどちらかの車で移動しますね。
<Q.家はすぐお隣?>
隣じゃないけど近いですよ。車を出すほうが迎えに行って乗せていきます。
<Q.ご家族同士も仲いいんですか?>
篠崎選手: ウチの子が5歳と2歳で、レオのところが2歳と7ヶ月なので、服のお古をあげたりしてます。あげようと思う服だけは少し高い服買ったりして。(笑)

 篠崎選手を自宅前で降ろして横江選手の自宅に到着。車なら1分くらいの距離。
 家に着くと2歳の娘さんがお出迎え。
 

 横江選手の結婚前の趣味は漫画。完全にインドア派だという。ジャンプ系グッズが満載。
 

 この日の横江家の昼食。奥様お手製のクリームシチュー。横江家はご飯にかける派だ!
 筆者もお言葉に甘えてご馳走になった。
 各具材の柔らかさが揃っており野菜も豊富。お肉も2種類。奥様の優しさが感じられる料理だった。
 横江選手お勧めドレッシングは叙々苑のゴマ風味だ。

 

<Q.すみません、時間がないのにおかわりまで頂いてしまって。>
いえ、こちらこそ急がせてしまってすみません。スクールの時間があってゆっくりできないので。
<Q.とても美味しい食事でしたが栄養面など気をつけていることはありますか?>
その辺は奥さんに任せているので僕自身は特別なことはしていませんが、沢山食べるようにはしていますね。僕は放っておくとあまり食べないので。
<Q.夕食後はすぐ就寝ですか?>
家に着くのが10時で、食事した後は普通にお風呂入ったり、好きなテレビ番組一つくらい見たりして、眠るのは12時過ぎくらいですね。
<Q.まるまる1日オフの時はどう過ごしますか?>
それがビックリするくらいお休みってないんですよ。試合のない週末もイベントだったり練習試合だったりが大体入っていますし。でも本当にたまにですが、予めオフなのが分かっている時は子供が行きたいところに行きますね。ディズニーランドとか。でもディズニー行くなら平日限定です。人ごみが本当に苦手なので。
<Q.篠崎さん以外の方で仲のいい人は誰ですか?>
えっと、いないですね。(笑)
<Q.えっ、たとえばメシ食いに行こうぜ、みたいな人もいないんですか?>
飯くらいなら誰とでも行きますけど、でもそうですねー・・・篠がよく家でシュラスコとか、ホームパーティみたいなのをやるんですよ。それに来るメンバーはまあ仲いいって言ってもいいかな。
篠崎選手:鍋作ったりタコパ(たこ焼きパーティー)したり、誰かの誕生日にはそいつを呼んで他のやつを集めて祝ってやったりっていうのが恒例ですね。
<Q.どんな人たちを呼ぶんですか?>
篠崎選手:いつも来るのは成瀬(ホーム町田体育館の町)に住んでいるブラジル人(本田マルコスやイゴール)とかですね。
横江選手:あと僕が仲良くしてもらっているのは友紀さん(金山選手)かな。友紀さんとはご飯行くなー。あとはあまりないですね。でも別に他の人とも仲が悪いわけじゃないですよ。でも結局練習で毎日会っているので、特にまた一緒に出かけないというか。
篠崎選手:こういう生活しているから、家族といる時間が少ないので、空いた時間は家族と過ごしたいっていうのもありますね。

  ある1週間のスケジュール
  

<Q.遠征の時はどんなスケジュールになりますか?>
ペスカドーラは基本バス移動なんですよ。北海道と大分は飛行機で、関東の試合は小田原でも墨田でも自分の車ですが、それ以外は全てバスで前日移動です。なので土曜日が遠征の試合の時は金曜日のスクールはお休みもらって、他のスタッフがその穴を埋めてくれています。で、バスで朝に出て夕方現地に着いて、少し練習して一汗かいてからホテルに入ります。ホテルは全て(スポンサーの)東横インです。
<Q.現地での練習は必ずするんですか?>
場所を借りるときもあれば借りないときもあります。借りない時はホテルの近くの公園とかで軽めに走ったりストレッチしたり。その後は自由ですね。ご飯もバラバラで。
篠崎選手:そこも僕らは二人で飯食いに行って、そのあと部屋でゆっくりします。
<Q.試合前の最後の打ち合わせみたいなのはするんですか?>
それは試合当日ですね。試合1時間半前に10分くらい。
<Q.試合の前日はミーティングしないんですね?>
たまにありますけど基本はやらないですね。ホテルではフリーで各自リラックスしてます。でもそれは監督によって違いますね。1年目の監督のバイアーノなんかはホームゲームでも前泊で、ホテル出る前にもミーティングしてましたからね。次のジュニオールくらいからユルくなりましたけど。
<Q.先ほど練習の後に岡山監督と金山選手らがビデオを見ていましたが、ビデオを見るのはいつもああいう感じですか?>
いや、もっとちゃんとしたビデオミーティングがあります。試合の2日前に。
篠崎選手:ほぼほぼ木曜日だよね。
<Q.練習時間の中でやるんですか?>
練習の前に30分早く集まってやります。なので木曜日は9時半集合ですね。

<Q.横江さんは町田一筋で、篠崎さんも2年目からずっと町田ですね。>
横江選手:一人だったら分からないですけど家族もいるから居住地を移すっていうのも大変ですしね。
篠崎選手:それと名古屋以外はいい監督を呼んでいるかっていうとそうでもないかなと思うので、やっぱり日本人に教わるのと外人に教わるのとじゃフットサルの質も違うと思いますし。いまもイゴールとかがいて色んな話を出来るので、そういう意味でもいい環境ですね。
<Q.町田は住環境がいいのかなと思っていたんですがチームの方針の面が大きいんですか?>
横江選手:そういうのもありますけど、仕事も持ってますし移籍っていうのは難しいですね。例えば完全プロ契約で今の給料より多くもらえるという条件でも、それが引退後もずっと続くわけでもないし、余程の破格なら考えますけど、まず行かないですね。変な話ですが、いま同世代のサラリーマンの人の話を聞くと、将来の保障はないにしても僕は今現在は悪くはないと思いますし。あと町田って、フードスポンサーっていうのが付いていて、選手がそのお店に食べに行くと無料だったりするんですよ。その他に歯医者だとかコンタクト屋だとか、そういうスポンサーもいて無料だったり、生活を支えてくれるスポンサーがいて本当にありがたいですね。

 駐車場からスクールの練習場に向かう二人
 

<Q.横江選手は女性ファンが多いですが、>
いや、多くないですよ!
<Q.女性ファンが多かったですが、>
そうですね、「多かった」です。
<Q.結婚を機に変わったんですか?>
結婚したのは公言してなかったんですけど、子供が出来たって発表したら、「結婚してたんですか!?」みたいな感じでサッと引かれましたね。
<Q.はっきり分かるものなんですか?>
分かりますね。もうそれまではバレンタインとかクリスマスはイベントでしたよ。アイドルみたいに。プレゼントが多い時は200個くらい届いてましたからね。
<Q.凄いですね!それが結婚を機に?>
ぱったり無くなりました。
<Q.数個になったとか?>
そうですね。それくらい・・・でも今でも応援してくれる人がいるのは本当に嬉しいというか、数は少なくても今のファンはプレゼントの中身も子供のものだったり、考えてくれていてありがたいですね。
<Q.篠崎さんも女性ファン多いですよね?>
篠崎選手:でも僕はFリーグ始まってすぐ結婚してしまったのでそれほどでもないです。僕は男性ファンのほうが圧倒的に多いですよ。でも結婚前後で女性ファンが減ったな、とは感じたので、レオが結婚する時は、女性ファンは絶対減るよ、って話はしていました。
<Q.篠崎さんは男性ファンが多いんですか?>
横江選手:篠のファンは熱い方が多いです。だからなかなか離れないですね。
篠崎選手:俺、チャラチャラしてそうですけど、中身はけっこう熱いんですよ。それを知ってくれた人は結構ファンになってくれます。第一印象で嫌いならそのまま嫌いな人も多いですし、好き嫌いはっきりしてますね。
横江選手:だから篠のクリニックに行った人とかはみんな篠のこと好きですよ。
篠崎選手:話してみると印象が違うね、って良く言われます。
横江選手:俺は第一印象むちゃくちゃ悪いからなー。
篠崎選手:冷たい感じに見られるからね。
<Q.でもそれを気にして愛想良くしたりはしないんですよね?>
横江選手:好かれようと思って生活してもしょうがないし、ありのままで好きになってくれる人のほうがいいですよ。だから言いたいことも言っちゃうし、でもそれを言い合える相手のほうが信頼できますしね。
<Q.二人はそういう関係なんですね?>
横江選手:そうですね。気を抜いていてもいいっていうか、こいつなんか今日はインタビュー受けてるからしてないけど、いつも車の中で屁をこきまくりですからね。(笑)
篠崎選手:そうね。今日は頑張って我慢しました。
 

 駒沢公園のサッカー場で子供たちを教える横江選手と篠崎選手。
 

 

 このスクールには藤井健太さんもいる。合間に談笑する3人。
 



 スクール代表の北沢豪さんに横江選手についてお話をお聞きしました。
 
<Q.横江選手とは北澤さんから見てどういう選手ですか?>
そうだね、頭のいい人だよね。学生のころから成績が優秀だったことも知っているし、それでいながらサッカーやフットサルに励んでいたということも分かっているので、何に対しても真剣に取り組む姿勢っていうのがありますね。頭がいい理由っていうのは、物事を考えて進めているってことなんですよね。プランニングがしっかりある。わりとフットサルやサッカー選手っていうのは感覚的な部分が強いんだけど、その感覚をプランニングしてどう形にするかが大事なんですよ。特にフットサルというのはサッカーよりスペースも時間もないし、4人5人の関係というのを計算することが必要なので、それがフットサルのプレーにも、スクールで子供たちを指導するのにも活かされている所が凄くありますよね。
<Q.横江選手をご自身のスクールに呼ばれた理由はどんなところですか?>
育成年代に関して言うと、フットサル選手の技術や考えっていうのは必要だと思うし、遊びの部分というか、見た目の凄いな上手いなっていうのはサッカーの選手よりフットサル選手のほうがあると思うから、というのと、レオに関して言うと物事を考えて話すから、相手に伝わるという意味で教えるレベルの高さがあるので、僕に必要な人材だと思って呼びました。実際やり始めて良かったと感じてますよ。色んなフットサル選手がいる中で、レオはフットサルとサッカーの融合という視点を持っているんです。我々サッカーに携わっている者としてはそれは必要なことで、子供たちはこれからどちらも選べる訳ですよ。なので彼の指導で子供たちの可能性を広げることが出来ていると思います。
<Q.現役を止めても指導者を続けてほしいと思っていますか?>
それはもちろんだけど、現役を早く止めて欲しいとは思っていないね。ミゲル(日本代表監督)がどう考えて若手を使っているか分からないけど、僕はレオには、いつでも日本代表を目指せ、得点王を目指せって言っているし、いくつになってもそれを忘れずにやってくれって言っている。代表の活動でいくらここを休んでくれても構わないし、それはレオだから言えることなんだと思いますね。
<Q.横江選手のファンに対してコメントをください。>
こうして指導者でもあるということ、もちろん選手であるということ、そして父親であり旦那でもあるということ、それぞれの役割りを彼は目的を持ってやっていると思いますよ。ピッチに立てばサポーターのために全力でプレーするだろうし、ここでは子供たちのために必要なものは何かをちゃんと考えて行動しているので、頼れる存在だよね。それがキャプテンをやったこともある理由だと思うし、チームの中で自分がどういう存在でいなければいけないのかを常に考えていることが、レオの魅力になっていると思いますね。
<Q.ここにフットサルの選手が多いのは、活動を支援してあげたいという部分もあるのですか?>
それはそうだね。遠征とか合宿とかではそっち優先にしてあげられるように。でもそれはクラブ側と相談しながら、逆にこっちが大事な時にはチームにお願いしてこっち優先にしてもらうこともあるし。選手個人だけでなくチームとの関係も大事にしていますね。チーム側も選手を支援して、こちらもチームを支援して、お互いにプラスになる関係を作っていかないといけないしね。特にペスカドーラとは俺も町田出身だし、良く話しをしていますよ。
<Q.横江選手とはそういう意味でも良い関係を築いているんですね?>
彼は子供たちとのコミュニケーションも凄く上手いし、子供が出来てからさらに上手くなったよね。奥さんの弟がヴェルディの選手だったのもあって奥さんも良く知っているし、子供が生まれた時も真っ先に病院に駆けつけたしね。
<Q.北澤さんがFリーグを支援してくれているのはフットサル選手にとっては心強いですね。>
フットサルという別のものじゃなくて、フットボールのファミリーだからね。それに子供たちの世代というのは、どっちを選んでもいいじゃないですか。両方をやることが絶対にどちらの為にもなるからね。フットサル選手の持っているポジションの取り方とか計算の仕方は我々にはない要素だから。いまこの世代の全日本少年サッカー大会というのは8人制だし、もっと低学年は5人でやっているんだよね。しかも交代が自由なんだけど、それを指導できる人が少ない。試合中、プレーを見ながらベンチを見て、選手を指導したり交代出来る指導者がサッカーには少ないから、フットサルの経験が生きるのは間違いないからね。それはサッカーの関係者とか指導者の集まりでも良く話しているよ。フットサルも経験したほうがいいって。
<Q.今回選手の生活を記事にしているんですが、いまの選手の生活をどう思いますか?>
それは将来的には完全プロ化を目指さないといけないよね。ただこのレオの世代でそれが急に変わるかは分からない。でも今の世代が次の世代のことも考えて、環境の改善とか立ち振る舞いとか、自分たちの責任をどう考えていくかで、未来が変わってくるんじゃないかと思いますね。



 

<Q.横江選手、現役をどれ位まで続けようと思っていますか?>
あと2・3年じゃないですかね?
<Q.えっ、すぐじゃないですか?>
僕はテクニックがある選手じゃないんで、走れなくなったらもう駄目だと思うんですよ。それとチームが必要としてくれるかどうかですからね。でも子供が記憶に残る年まで現役の姿見せたいっていうのはあります。
<Q.下の1歳の子は男の子ですから、その子に見せたい?>
いや、3歳の上の子だけでいいです。上の子が小学校に入るくらいまでやれたらいいかな。

<Q.この記事で生活や仕事を見てもらったわけですが読んでくれた人に何かメッセージを。>
横江選手:そうですね。たぶんFリーグの中で環境のいいほうの僕や篠でも、こうして働きながらプレーしているので、そういう現状を知ってフットサル界をサポートしてあげたいって思ってもらえたら取材を受けた甲斐があるなって思います。僕はこうして奥さんも専業主婦で二人の子供を育てていけていますし、今のフットサル選手の正解は僕らなのかなとは思いますけど、まだまだこんなものじゃ夢にもならないと思うので、やはりこれからの人にはプロと聞いてイメージするものを目指して欲しいと思います。
篠崎選手:若い子はこの環境に甘んじることなく、もっと努力すべきだと思うんですよね。僕らはもっと厳しい時代を知っているので、ここまで来たっていうのもありますし、これからもっと良くしていけるように、もっと良いパフォーマンスを出来る努力をして欲しいと思います。
横江選手:これからもっと良くなる可能性もあるし、でも逆に悪くなってしまうかもしれないですからね。Fリーグ1年目2年目っていうのはスポンサーも沢山ついたし、あの時は少し背伸びしたのかもしれないけど、あの時と比べたら良くなっていないですからね。もっと工夫と努力をしていかないと駄目だと思いますね。
<Q.お二人は今もいい環境だと思いますが、それでは駄目なんですね?>
いま幸せか幸せでないかっていうと、幸せだと思いますが、満足はしたことないです。夢の持ち方は人それぞれなので、これでいいって人もいるでしょうけど、もっともっといい環境を目指すべきだと思います。
<Q.いま地域リーグとか大学リーグとかでFリーグを目指そうか迷っている人に対して一言ください。>
迷うくらいだったらやってみたらいいと思いますね。まず自分でどういう世界なのかっていうのを確かめるのが一番いいと思います。若い内だったらいくらでも取り返しがつくし、それだけの魅力はあると思います。若い人が頑張ってもらってフットサルの魅力をどんどん伝えていってほしいと思いますし、「俺がフットサル界を変えるんだ!」くらいの気持ちを持ってる奴がもっと出て来ていいと思うんですよ。プロじゃない分、プロより難しいことも多いですけど、それを覚悟してもやろうという気があるのだったら入ってきて後悔はないと思います。


 
 

  横江選手、密着取材、ありがとうございました!
  次回は府中・谷本監督、浦安・高橋健介選手らを予定しています。
  お楽しみに。

    


(写真/記事:中根高磁)  

 

               
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Fリーグ順位表

順位 チーム 勝点 得失
1 → team logo 名古屋
オーシャンズ
30 +59
2 → team logo バサジィ大分 26 +34
3 → team logo フウガドール
すみだ
23 +4
4 → team logo 湘南ベルマーレ 18 +6
5 → team logo バルドラール
浦安
18 +1
6 → team logo シュライカー
大阪
18 -1
7 → team logo ペスカドーラ
町田
18 -3
8 → team logo 立川府中
アスレティックFC
16 +1
9 → team logo ヴォスクオーレ
仙台
10 -17
10 → team logo Fリーグ選抜 7 -21
11 → team logo エスポラーダ
北海道
6 -21
12 → team logo ボアルース長野 1 -42

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