第22回全日本選手権
 準決勝 3月19日 代々木第一体育館


  府中アスレティックFC vs フウガドールすみだ

  
この日のすみだは、相手にスペースを与えないよう低いラインを保った前日の町田戦に比べ、
前線からきっちりとプレッシングするオーソドックスな戦い方に終始した。

先制したのはすみだ。
7分、府中完山のミドルシュートをブロックしたこぼれ球を西谷が拾うとそのまま独走し1対1を冷静に決め先制する。
府中も9分、皆本が左サイドからカットインしミドルシュートをたたき込みすぐさま同点とする。

同点とされたすみだにさらにアクシデントが起こる
守護神・大黒が接触プレーで負傷退場を余儀なくされ、すみだに暗雲が立ち込める。

迎えた後半、府中は前半に比べ積極的に前からプレスをかけ、すみだに圧力をかける。
だが、スコアを動かしたのはすみだ。
9分、右サイド清水、中央諸江、左サイド西谷とつなぎ、西谷の折り返しを諸江が詰め、
一旦はGKクロモトが止めるがそのこぼれ球を西谷が蹴り込み、1-2と1点を勝ち越す。

これで勢いに乗ったすみだは、わずか20秒後、
カウンターで諸江からのパスを左サイドで受けた西谷がGKを引き付け中へ折り返し、清水が受け無人のゴールへ蹴り込んで1-3と一気に2点差をつける。

13分、すみだが5ファールを取られると、府中がここから攻勢を強め、14分には柴田が右サイドで諸江のパスをカット、ドリブル突破から中へ切り返し、最後は皆本がゴールへ蹴り込んで2-3と追い上げる。

しかしもう1点が入らない府中は、終盤パワープレーを仕掛けるがこれも決め切れず、2-3のままタイムアップ。
すみだが1点差で逃げ切り決勝へと駒を進めた。

府中は皆本がこの日2得点を挙げるなど孤軍奮闘したがあと一歩及ばなかった。

すみだはこれで4年振り、Fリーグ参入後は初の決勝進出となった。だがその代償も大きく、攻守の柱である太見、大黒が負傷し手負いの状態となった。決勝の相手はFリーグ王者大阪。最強の相手に手負いのすみだはどこまで食い下がることができるだろうか。
 

(記事:南 英博)    
 
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(写真:金子 保子)    

 
 すみだ・須賀監督にお話をお聞きしました。 
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<Q.太見選手が急遽欠場となりましたが?>
直前のウォーミングアップで無理だということになって、本当に予期せぬものでした。

<Q.2ndセットのピヴォには稲葉選手が入りましたね。>
洸太郎(稲葉)に関しては、実はピヴォとして面白いと思っていて、相手の守備との駆け引きも上手ですし、サイズとパワーはないですけど、相手との駆け引きという意味ではうちのピヴォの中で一番うまいと思っていたので起用しました。昨日出場しておらずフレッシュな状態でもあり、モチベーションを落とさずずっとやってきたこともありましたので彼の経験値と覚悟にかけたいと思って、あえて早い段階で起用しました。

<Q.逆に町田戦で起用しなかったのはなぜですか?>
今、若い選手のセットを作っている中で、ポジションに関しては、ピヴォという所を一つ彼の起用法として考えています。町田戦に関しては(ピヴォに)太見と清水を使うという狙いがありました。

<Q.今日はプレーオフで負けた府中が相手でしたが、その時との変更点は?>
プレーオフでは負けましたが、リーグ戦でそんなにイメージが悪い相手ではなかったので、ゲームの主導権は握れるというイメージは持っていました。もちろん相手のストロングポイントである皆本選手や渡邉選手、クロモト選手にはより警戒しなければならないというイメージを持って入りました。府中は一発勝負に強いチームでトーナメントでの勝ち方も知っていますし経験もあるので、そういう意味では今日の一勝はリーグ戦で一試合府中に勝ったということよりも重みのある一勝だなと思っています。

<Q.我慢の試合だったと思いますけど、良い具合に狙いの展開に持ち込めた?>
そうですね。2点目がすごく大きかった。あの得点によって府中が出てこなければいけなくなって、その前プレも迫力がありましたが、僕らとしてはイーブンのスコアで相手のブロックを崩せないで、カウンターを喰らってしまうというシナリオが一番怖かったので、そういう意味では早い時間に2点目を取れてリードを奪えたのが大きかったと思います。

<Q.後ろが整った中で、前で引っ掛けてショートカウンタ-という所の部分では、どういう所に注意して我慢してやらせたのか?>
守備の所で高い位置でのプレスというのがうちの生命線で、そこは今季取り組んできた部分ですし、2試合目というかなりハードな中でそれでも高い位置でプレスをかけるという強い意志を持っていたので、40分間プレスをかけ続けましたことが実を結んだゴールだと思っています。3得点目に関しては押し込まれた時にしっかりとブロックを作って、マンツーマンからゾーンに切り替えて、皆本選手というタレントに対応できた所は、すごくトレーニングしてきた部分なので、あれも必然のゴールだと思っています。

<Q.ゲームプランは?>
しっかりと再現性のある攻撃を繰り出しながらスコアを動かすことのできる1stセットと、若々しさがありながら相手の傷口を広げていくような躍動感のある2ndセットというイメージはありますけど、今日のゲームに関しては直前の怪我などもあって、自分が事前に思い描いていたようなゲームプランから狂ってしまった。その中で逆側のセットから清水が抜けたことで、稲葉やボラが入ってしっかりチームの約束事を果たしてくれた。そういう意味では(2ndセットも)若い選手がいながらも再現性のある攻撃をすることができたと思っています。

<Q.反省点はありますか?>
正直2失点目に関しては、より安定した戦い方をしていくためにはいらない失点だったと思っています。例えば、セットプレーのチョイスや終わり方を含めて、マネージメントをしていけばもっと楽な試合だったと思います。相手もあの一発を狙っていて、逆に僕らもあれを狙わせてしまうという所が、未熟な部分だったと思います。そういう経験を勝ちながらできたのは良かったですが、明日の大阪戦で同じようなことが起きてしまうと勝ち続けるのは難しい。この大会で勉強させてもらい成長しながら、かつ勝利を手にしているので、この大会の中でもチームの約束事がよりはっきりして、やってはいけないこと、やった方が良いことが整理させている意味ではいいのかなと思います。ただ、パワープレーに関しては、自分達がボールに対してダイヤモンドを作って動きながら、コートに対してゾーンではなく、ボールに対してゾーンを作るチームなので、そこをうまく突かれて、ボールサイドに3人集められるシーンを数多く作られてしまったので、そういう部分に関しては、もっとディティールをキャプテンの諸江を中心に、ピッチの中で解決していく姿勢を求めていきたいし、彼らならできると思います。



 府中・谷本監督にお話をお聞きしました。 
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<Q.敗れてしまいましたがこの試合の感想は?>
結果論になってしまう部分はあるかと思いますが、チャンスはどちらが多かったかというと、こちらも決めるべき所で決めていれば、違ったゲーム展開にできたと思います。特にこういったトーナメント戦だと、先行されると追いつき追い越すためにはパワーを使わなければならないので、そういった部分での戦力と言いますか、力が足りなかったかなと思います。

<Q.皆本選手のゴールで一時は追いついきましたが、そこで流れを持って来ることができなかった要因は?>
相手の守備を褒めるべきだと思います。GKとの1対1の場面も何度もありましたし、半個ボールがずれていれば入っていてもおかしくないようなシーンもあった。たとえば水田が突破してのループシュートが決まるか、決まらないか、そういった部分での差が最後に出てしまったのではないかと思っています。

<Q.すみだの太見選手の欠場は、スカウティングという面では違和感はありましたか?>
彼一人と戦っている訳ではなく、すみだというプレーモデルに対して戦っているので、もちろん多少の特徴がありますが、ピヴォのボラ、清水両選手がいるので、大きな変化はないのではと思っていました。

<Q.稲葉選手がピヴォとして出場する時間もありましたが。>
今振り返ると逆にその時間帯にもう少しアグレッシブにディフェンスを仕掛けても点を取りにいっても良かったのかなと思います。



 府中・皆本選手にお話をお聞きしました。 
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<Q.チームとして3点取られたことと2点しか取れなかったこと、どちらが悔やまれますか?>
僕は3点取られたことが悔しい。僕たちは守備のチームだし、守備の得意な選手が揃っていて3点取られたことは勿体いなかった。攻撃が得意な選手が多いチームであれば得点という所にフォーカスをするんですが、うちはディフェンシブなチームだし、ラインナップを見ても攻撃のタレントというよりも守備のタレントが多いしそういう伝統もある。もちろん4点取れる時もあるけど、3点取られたら勝つのは難しい。基本的にはうちのチームが勝つには2失点までだと思っている。そういう意味では失点を減らしていかなければいけない。

<Q.その失点をしてしまった要因は?>
すべての失点がどちらかといえばカウンターに近い失点の仕方で、整った状態を作れていなかった。1失点目のようなボールを取られてのカウンターならしょうがないと思いますが、それ以外の所はしっかりとセットしてディフェンスを開始しないと難しい。あとは運動量、向こうは運動量のあるチームで(予選から戦ってきた自分たちと違い)2日目ということで、向こうに有利になる部分はあったかなと。それは僕たちも分かっていたので、運動量とは違う所で勝負できればと思っていたんですが・・・。

<Q.1点差に追い上げてパワープレーに踏み切りましたが、5ファールももらっていた状況で普通に攻撃する選択肢も過りませんでしたか?>
僕と完山が右と左にいて、ピヴォもいて、柴田も間で良い動きをしていて、パワープレーも悪い選択肢ではなかったですけど、実際それまでもチャンスを作れていました。ただそこは選択というか結果論なので。そういう良い形を作れる時間帯もあるというのは間違いないので、もっとそういう時間を増やしていかなければいけないし、そういうことができる選手を増やしていかなければいけないと思います。

<Q.展開的にもったいないゲームだったのでは?>
見方によってはもったいないとも見えますけど、実力なのかなと割り切るというか、受け入れていかないといけないです。プレーオフの名古屋戦も僕らのほうが良いゲームをしていたと思うし、今日もフリーのチャンスの数では僕らが若干多かったと思いますが、結果としては二回とも次に進めていない。じゃあ何が足りないのか、運が悪かったでは済まされない。これが、一回だったらいいですけど、去年から何度も(同じようなもったいない試合が)続いているので、ちゃんと自分達でそこを見つめていきたいです。

<Q.今日のすみだは底辺でのミスが多くて、それを拾ってシュートまで持って行けていたと思うんですが、そのシュートを外す場面が勿体なかった?>
それはあると思いますけど、そういう所で決められる選手が何人いるのか、そこで決める選手なのか、外す選手なのかはタレントだと思う。名古屋が強い時はああいう所で誰がボールを奪っても点を取ったと思う。今のうちのチームに高い位置でボールを奪った時に決めると思える選手が何人いるのか。そういう部分では僕自身も外していますし、個人個人がレベルアップしていかなければいけない。何度もチャンスがあった中で決める選手が増えてこなければいけないし、僕自身も確率を上げていかないといけないです。

<Q.すみだとはプレーオフも引き分けでしたし、負けたのは久しぶりでは?>
そうですね。一月中旬以降ほとんど負けなしで、チーム状態はずっと良かった。ただ結果としてはこういう結果になってしまいました。

<Q.皆本選手が決めてチームは乗るかなと思っていましたが?>
いや、自分がもう1点取れる選手にならないと。個人的にはそういうことに取り組んでいます。リーグ戦だと毎試合も良い状態というのは無理な話で、そういう時に試されるのは一人で壊せる選手がチームに何人いるかとそのクオリティーだと思います。自分はFリーグの中である程度良い選手だとは思っていますし、何本かの指に入るレベルの選手だとは思っています。ですけどトップには立てていないですし、良い所でいつも終わっているのでそこを突き破らない限り次はないかなと。僕はそこで停滞しているんで、何年かFリーグ屈指の選手、という状態で。看板ではない。一番ではない。今、その壁にぶち当たっている。そこを突き破らない限り僕もチームもトップに立てないでしょう。

<Q.もっと攻撃的なチームだったらなと思うことはないですか?>
それは思わなくはないですけど。僕は小中高とポゼッションサッカーのチームで育ってきたので、底辺で細かいパス回しをしたいって想いもあります。でもウチのチームの選手の特徴を考えると長いボールになったり、良いピヴォもいますしそれを使わないのはもったいない。そういうフットサルにアジャストしていかないといけないなと思っています。ストレスを感じる時はあります。ああー、くそって、思わないこともない。個人的にはFリーグレベルでは一列前でのほうがやりやすい。どうしてもフィクソでやっているとスタート地点が低いとゴールまで遠いし、今日だと(すみだの清水)和也に付かないといけないしディフェンスに労力を割かれてしまう。

<Q.その清水選手をどう評価していますか?>
今日は特別なことはしていないけど、こそっと点を取ってましたね(笑)。でもそれも大事。あいつはストライカーの能力が高い。シュートもうまい。強くなったし、受け方もうまくなった。昔はシュートしかなかったから前向かせなければOKで、むしろセットプレーのほうが怖い選手だったけど、今はちゃんとピヴォで受けられる。ただ、ピヴォで受けた後の落としっていう展開は皆無で、世界のトップを目指すためにはまだまだ成長しないといけない部分だと思う。自分でシュートを打つのが一番難しいし、それを持っているって素晴らしい事だけど、あいつから対角のパスを(他の選手が)受けたってシーンを見たことがないし、あいつの落としを(他の選手が)走り込んでシュートって展開も見たことがない。(自分で打つのとパスを出すのと)両方やるって難しい事だけど、もっとあいつには要求していきたい。そういう選手になれると思うので。代表で自分一人ではいけないって場面もあると思うので、仲間を使いながら行く時は行くしっていう選手になると、もっともっとレベルが上がると思います。

  
(インタビュー:南 英博)    
 


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Fリーグ順位表

順位 チーム 勝点 得失
1 → team logo 名古屋
オーシャンズ
30 +59
2 → team logo バサジィ大分 26 +34
3 → team logo フウガドール
すみだ
23 +4
4 → team logo 湘南ベルマーレ 18 +6
5 → team logo バルドラール
浦安
18 +1
6 → team logo シュライカー
大阪
18 -1
7 → team logo ペスカドーラ
町田
18 -3
8 → team logo 立川府中
アスレティックFC
16 +1
9 → team logo ヴォスクオーレ
仙台
10 -17
10 → team logo Fリーグ選抜 7 -21
11 → team logo エスポラーダ
北海道
6 -21
12 → team logo ボアルース長野 1 -42

2019年第11節終了時

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  • ボアルース長野
  • 名古屋オーシャンズ
  • シュライカー大阪
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