関東1部リーグ2017
最終節 12月16日 第2試合 柏市中央体育館
リガーレ東京 vs ファイルフォックス府中
関東リーグもいよいよ最終節。第2試合は注目の同勝点対決となった。
ともに勝点27で3位タイ。勝てば3位以上確定で地域チャンピオンズリーグ出場権獲得。
それどころかこのあと試合のある勝点30の首位ロンドリーナと勝点29の2位ブラックショーツが敗れれば
得失点差で逆転し優勝の可能性もある。3位以上確定と優勝への可能性を賭けた前年王者と元祖盟主の最終決戦。
一度は諦めかけた3連覇の夢が手の届く所に戻ってきた。期待の表情を浮かべるリガーレ西野監督。
最終節運営のマルバ、小島と船橋。すでに試合日程を終え気楽になったためか意外と楽しそう。
吉成監督がどうしても外せない仕事で不在のファイルベンチ。
ファイルは得失点差でリガーレを下回るため引き分けでは3位になれない。
ロンドリーナとの得失点差が11あり優勝は現実的ではないファイルは3位獲得に集中。No.15長尾が監督代行で指揮を取る。
リガーレは得失点差でロンドリーナをも上回っているため勝利すれば逆転優勝に現実味がある。
前節ロンドリーナを破り4連勝中のファイル。5連勝でリーグを終えられるか?
リガーレも連勝中。ともに良い状態で迎えた地域CL出場権をかけるにふさわしい対戦。
両チーム気合十分。サポーターの声援の中、試合が始まる。
立ちあがり、攻め込んだのはファイルフォックス。
得点こそ入らないがファイルに決定機が何度も訪れる。
ファイルは戻りも早くリガーレ劣勢。
12分、リガーレのコーナーキック↓
これを奪った田辺(ファイル7)が自陣からカウンター↓
切り替えしてDFをかわし↓
右足シュートがGKの脇を抜く!
ファイル先制! 決戦での先手に全員が声を上げる!
前節守備で活躍した田辺。今節は攻撃で見せる。
直後、リガーレ相原がファールでイエローカード。
ますます劣勢ムードのリガーレ。
と思った途端の反撃。右サイドから敵陣へ↓
ボールを回して中央左、清水(リガーレ15)のシュートが↓
右ポスト前でDFに当たりゴールへ跳ね返る!
リガーレに同点ゴール。オウンゴールだが1‐1に追いつく。
これで接戦になるかと思われたがやはりファイルの出足がいい。
13分、右の宗像(ファイル20)から↓
逆サイドの榊(ファイル6)がシュート↓
GKが弾いたところを↓
ゴール前に詰めた真部(ファイル2)が叩き込む!
ファイルに2点目!1-2と再び勝ち越す。
全員の運動量がもたらしたファインゴール! 気持ちが動きの速さに表れているファイル。
さらにファイルが攻める。
17分、ファイルのキックイン↓
田辺(ファイル7)のシュートパスを↓
柳澤(ファイル21)が合わせる!
ファイルに3点目で1-3。この試合初めての2点差。
さらに直後、コーナーキックを長尾(ファイル15)が蹴り込むと↓
ニアでDFに当たってゴールに入ってしまう。
ファイル4点目。リガーレショック…
なんと決戦は前半で1-4。ファイルは好調、リガーレは緊張。明暗が分かれてしまう。
前半終了。表情の強張るリガーレ。後半巻き返しができるか?
もちろんまだ勝負がついた訳ではない。作戦に余念がない両チーム。
後半序盤、3点差を追わなければならないリガーレが前に出る。
5分間押し込んだリガーレだが↓
得点が奪えず1-4のまま。
すると28分、中央でボールを受けた柳澤(ファイル21)が右へ↓
体をひねってゴール左へシュートを流し込む!
1-5、後半最初の得点もファイルフォックス!
前節に続き2得点の柳澤。得点ランク2位。今期ファイルNo.1のゴールゲッターに。
反撃したいリガーレだがファイルの守備の前にゴールは遠く。
30分、岩崎(ファイル8)のシュートを↓
ファーポストで小原(ファイル10)が押し込む。
1-6、残り10分あるが決定的と言っていいゴール。
ファイルに笑顔がこぼれる。
リガーレはパワープレーに最後の望みをかける。
しかし効果的な攻撃を仕掛けられない。
35分、三ヶ尻(ファイル9)のロングシュートが決まり1-7。
3位以上を確信し喜びあふれるファイル。
少しでも取り返そうとリガーレはパワープレーを続ける。
38分、ようやく碓井(リガーレ4)のシュートパスを江藤(リガーレ9)が押し込み2-7。
1点は返したが逆転には程遠く。
試合終了。2-7、ファイルフォックス3位以上確定!
点差はついたが覚悟を持って挑んだ一戦。喜びは大きい。
ファイルは勝点30、得失点差+11でシーズンを終え、この時点で2位。
リーグ後半戦はなんと無敗!そして5連勝で締めくくった。
リガーレは優勝に手の届く位置まで来たことが逆に負担となったか?最後の試合で敗れ4位という結末。
昨年一昨年と2年連続王者のリガーレ。今期は地域CLも逃しコートを去る。
ファイルはこの後の試合でブラックショーツが敗れ、さらにロンドリーナが6点差以上で敗れるとなんと優勝!
可能性は低いが名門にふさわしい結果でリーグ戦を終えた。
ファイルフォックス府中、2得点を挙げたチーム得点王・柳澤選手にお話をお聞きしました。
<Q.3位以上確定おめでとうございます!大事な試合に対してどのような意気込みで挑みましたか?>
ありがとうございます!今日の試合は普通ならこちらは引き分けも許されない勝たなければいけない状況で緊張すると思うんですが、そういった勝敗以上に最終節をこういう状況で迎えられたことに幸せを感じたというか、緊張以上に喜びしか感じなかったですね。
<Q.チーム全体がそういう雰囲気だったのですか?>
そうですね。実際みんなの気持ちは聞いてみないと分からないですが、同じムードだったと思いますし、今日監督も不在の中で不安要素はあったんですけど、前日の練習でも監督から熱い言葉頂いて、こういう環境に持ってこれたのは皆のお陰だと、まずそこに感謝の気持ちを持てて取り組めたと思います。
<Q.リガーレ対策というのはどんなことがあったのですか?>
前節や一巡目の試合も見返してリガーレの攻撃の形なども、どう気をつけようとか話はしていました。
<Q.結局的な前プレでしたね。>
それに関してはシーズン通してずっと取り組んできたことなので、そこは今日もしっかり出せたかなと思います。
<Q.柳澤選手自身のことですが、前節のロンドリーナ戦では2得点1アシスト、今日も2得点でした。>
結構前半戦はおいしいゴールというかこぼれ玉押し込むとかが多かったんですが、最近は背負うだけでなくて前を向いてシュートを打つっていう自分の形が出せるようになってきたので、ゴールが増えているのかなと思います。
<Q.今日も先制点を取った田辺選手などと揃って大活躍でしたが1stセットで点を沢山取れていますね?>
まず1stセットという責任を感じながらやれたかなと思います。はやり最初に出場するセットで悪い流れになってしまうと試合に影響するので、その責任は1stセットで出る以上は感じながらプレーはしていました。
<Q.ゴールへの嗅覚が高いと感じますがご自身ではどう思いますか?>
そこまで嗅覚があるとは思っていないですけど、ピヴォというポジションをやっていますし、Fリーグなど見ていてもピヴォが、取るべき人が点を取ると盛り上がると思いますので、そこは意識して点を取るためのプレーを心がけています。
<Q.今日、数字上は1位になれる可能性もあったのですが、そこは意識していましたか?>
いや、そこは全くというか、考えていなかったですね。そんな簡単な相手ではないので、まず1点差でもいいから勝つことを考えて、それでこういう結果になったのだと思います。
<Q.リーグ後半戦負けなし、最後は5連勝で終えることになりました。>
そうなんですが、前期に選手権のシードが取れなくて、そのせいで東京都予選に出なければいけなくなって日程的には厳しかったんですけど、先週(関東大会出場権は獲得した後に)決勝戦でフウガバッファローズに負けて、実はあれでスイッチが入ったかなというところがありましたね。それまでもいい流れで来ていたのでネガティブになった訳ではなくて、良い部分は継続しながら気持ちが入り直したという意味では良かったかなと思います。
<Q.これで地域チャンピオンズリーグ出場となりますが意気込みは?>
いまリガーレの選手と握手かわす時に悔しさが凄い伝わってきて、全国に出るという責任もヒシヒシと伝わったので、本当にいい準備をして、このメンバーでまだ試合ができるので、優勝を目指して頑張ってきたいと思います!
地域CLは2月16日‐18日東海地区で、全日本選手権関東大会は1月20日-28日山梨県小瀬で行われます。
(写真・記事:中根高磁)
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順位 | チーム | 勝点 | 得失 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | ファイル フォックス八王子 |
9 | +7 | ||
2 | バディラン ツァーレ |
9 | +4 | ||
3 | コロナFC権田 | 6 | +3 | ||
3 | 町田アスピランチ | 6 | +3 | ||
3 | リガーレ東京 | 6 | +3 | ||
6 | カフリンガ 東久留米 |
4 | -2 | ||
6 | ゾット早稲田 | 4 | -3 | ||
8 | 浦安セグンド | 3 | -5 | ||
9 | ロンドリーナ | 0 | -10 |
2019年第4節終了時