関東1部リーグ2017
最終節 12月16日 第4試合 柏市中央体育館
コロナFC/権田 vs PSTCロンドリーナ
2017年の関東リーグは最後の試合を迎えても優勝が決まっていない。
この日が始まる時点では4チームに優勝の可能性があった。
しかし第2試合でリガーレがファイルに敗れ優勝争いから脱落し4位確定。
第3試合でブラックショーツが勝点1を挙げたことでファイルが脱落し3位確定。
この第4試合で首位ロンドリーナが2点差以上で敗れればブラックショーツの逆転優勝。
勝利か引き分け、1点差負けの場合、ロンドリーナの優勝が決まる。
優勝目前のロンドリーナ。しかしここにきて2連敗と他チームの反撃にあっている。
1点差負けでも優勝であることを試合前にも再度確認した伊久間監督。冷静に優勝を狙う。
こんな試合でも首位チームより派手な動きの権田ベンチ。優勝阻止に意欲を見せる鈴木監督(左)。
権田、なにかを手に持って入場?
今期はすでに7位確定と振るわなかったが観客に感謝の意を示す。
ロンドリーナはすんなり優勝を決めることができるか?
最後まで優勝争いに残ったのは神奈川県勢のブラックショーツとロンドリーナ。
その命運を左右するのがまた神奈川の権田という、神奈川躍進のシーズンを締めるに相応しいめぐり合わせ。
やや慎重なロンドリーナに対し、権田が互角の立ち上がり。
しかし4分過ぎ、左サイドを川瀬(ロンド25)が抜け出し↓
シュート↓
弾かれたボールを逆サイドから碓井(ロンド8)が決める!
ロンドリーナ先制! 0-1。
1点差負けでも優勝のロンドリーナ。俄然有利となる先制スタート。
その後ロンドリーナがボールを支配して敵陣で試合を進める。
9分、左サイドで裏を取った高橋(ロンド22)のシュートが↓
そのままゴールインして0-2!
10分経たずに2点リード。ロンドリーナ、久々に余裕をもって勝利となるか?
このまま意地を見せることなく権田は終わってしまうのか。
ところが11分、権田のロングボール、GKと阿部(権田8)が競り↓
距離があったが阿部のヘディングのボールがゴールへ転がる!
権田が1点返し1-2。
押されていた権田だが思わぬ形で1点が入る。
これでロンドリーナ余裕のムードに変化が生じる。
18分、自陣左から江成(権田19)のカウンター↓
逆サイドに大きく振って花田(権田7)のシュートパスを↓
そのまま上がっていった江成がスライディングで押し込む!
bうらっくショーツ、エース江成の同点ゴール!
首位ロンドリーナから2点差を追いつき2-2となる。
まさかの展開にロンドリーナはタイムアウト。
前半残り時間、ロンドリーナが攻めたが↓
得点は奪えず。
2-2で前半終了。権田の反撃でリーグ最後の試合も接戦となる。
優勝は簡単ではない。もう一度、勝利への意欲を確認するロンドリーナ。
後半立ち上がり。いきなり権田のチャンス↓
しかしここはゴールならず。
ロンドリーナもすぐに反撃。
前半よりシュートの多い試合となる。
23分、八木(権田17)が右サイドでGKと1対1↓
僅かにゴールの左。
さらに権田にチャンスが続く。
権田やや優勢か。しかし勝利にはあと1点で良いが優勝阻止には2点が必要。
ロンドリーナもカウンターで反撃。両者に決定機が生まれる。
28分、ロンドリーナの攻撃、中央を田中(ロンド13)が切れ込み↓
右に流れて折り返し↓
ゴール前に詰めた高橋(ロンド22)が押し込む!
ロンドリーナに勝ち越し点! 優勝に近づく大きなゴール!
今期リーグ最高の得点力を誇るロンドリーナ。高橋広大はランキングトップの佐藤玲惟に次ぐリーグ3位のゴール数となる。
残り10分、意地を見せたい権田。ロンドリーナゴールに攻め込む。
32分、山本(権田9)が左サイドを突破↓
折り返しを江成(権田19)が飛び込むが↓
なんとポストに弾かれる!
権田の頑張りでまだ勝負は分からないムード。
ロンドリーナももう1点ほしくなり攻める。
終盤に入りカウンター合戦。
残り2分半、右サイドから花田(権田7)がニアに折り返し↓
朏島(権田18)のシュートが↓
弾かれた所に江成(権田19)が詰め↓
朏島(権田18)が最後の一押しでゴールの中に!
3-3。ここにきて権田がまた追いつく!
GKと交錯したので恐縮してからゴールを喜ぶ権田。
残り2分だが勝利まで1点、優勝阻止まで2点。不可能ではない状態となり権田はさらに攻め込む。
ロンドリーナの心境やいかに。勝利で優勝を決めたいのか、引き分けや負けでも優勝が決まれば良いのか。
1分を切り、両者ロングボールでゴール前へ急ぐ。
残り20秒。引き分けで優勝決定となりそう。
と思った矢先。ロンドリーナ西巻(No.11)がドリブルで中央から右へパス↓
右に上がっていた中嶋(No.30)が折り返し↓
左の高橋(No.22)が囲まれながら↓
少し浮かせてゴールに流し込む!
ゴールイン! まさかの勝ち越しゴールがロンドリーナに生まれる!
残り12秒。 終了間際で優勝を確信する最高のゴール。
そして試合終了! 3-4。ロンドリーナが劇的勝利で初優勝を飾る!
最後まで苦しんだゲーム。引き分けでも優勝だったが勝利できたことで気持ちよく喜びを噛みしめる。
今期トップチーム湘南もFで躍進。弟分ロンドリーナは1部昇格即優勝という快挙で関東リーグを終える。
権田も最後の挨拶。悔しさをにじませるキャプテンNo.14山村。
しかし2度追いついて優勝決定試合を盛り上げた。来季はまた上位争いに戻れるだろうか。
表彰式
準優勝:ブラックショーツ
優勝:PSTCロンドリーナ
フェアプレー賞:コロナFC/権田
個人表彰
最優秀監督:ロンドリーナ伊久間監督
ベストファイブ:リガーレ東京GK柴田健司選手
ベストファイブ:リガーレ東京FP米谷悟選手
ベストファイブ:コロナFC権田FP江成裕明選手
得点王!&ベストファイブ:PSTCロンドリーナFP佐藤玲惟選手
MVP!&ベストファイブ:ブラックショーツPF北村弘樹選手
PSTCロンドリーナ。初優勝おめでとう!
昨年2部で今年1部で、2年連続優勝の快挙達成。ロンドリーナ伊久間監督にお話をお聞きしました。
<Q.優勝おめでとうございます! 複雑な状況で最終試合を迎えましたがどんな心境でしたか?>
先週も同じような勝てば優勝という状況で、選手たちがみんな勝てば勝てばっていう感じになって最初に失点して苦しくなったので、今日はもうただ全力で勝ちに行く、どんな状況になっても最後は勝って終わろうと皆に話しました。練習もシステムどうこうより個人がどれだけ戦えるかというのを確認して、今日の試合に関しては他の結果に関係なく勝ちに行こうという気持ちでした。みんなの中で1点差で負けても優勝だというのは試合前分かったと思うんですけど、あまり気持ちに変化はなく試合に入れて、最初に点を取れましたし、そのあと少し安心してしまったのかなという部分はあったんですが、タイムアウトやハーフタイムでまた切り替えて戦えたと思います。
<Q.最後は引き分けでも仕方ないかなという気持ちもありましたか?>
そうですね。勝って気持ちよく終わりたかったですが、優勝を逃してしまうわけにはいかないので、引き分け、もしくは1点差で負けても優勝だからという気持ちはありました。まあ、ああいう形で終われて良かったですし、今日は良く前に出て内容も良かったんじゃないかと思います。
<Q.10月28日に小田原でブラックショーツとの直接対決がありましたが、あれに敗れた影響は大きかったですか?>
かなり影響あったんじゃないですか?あったと思いますね。あれに勝てば優勝はほぼ決まりという試合でしたし、そのあと中断期間もあったので、どういう気持ちで次の試合を待てば良いか分からないというか。2部だと中断期間もあまりないですし、あと1部は同じチームと2回当たるので、それも経験がない分、相手がどうしてくるのか、どう試合を待てばよいのか、分からない部分があったと思います。
<Q.実際後期に苦戦したと思いますが1戦目と2戦目の違いは感じましたか?>
はやり研究して対策してくるので大変でしたね。うちも本当はプラスしていっている部分は色々あるんですけど、今日も出せていません。後ろからもっとビルドアップして攻めるとか出来るはずなんですけど、やっぱり後ろから放り投げる部分が多くなるとか(笑)、まあ今日は勝たないといけないので仕方ないことではあるんですが、勝利しながら内容も上げていくというのがどちらも大事なので、どうバランスを取るかという葛藤はあります。まあ勝ちながら内容も身に付けられないと上(Fリーグ)へ行っても活躍できないので、勝ちにこだわって戦うというのはありますね。
<Q.今期はトップチームのベルマーレもFで躍進していますね?>
出来すぎですよね(笑)。関東1部は昔1部にいた時も優勝したことはないので、湘南のみんなからも勝って来いよって声かけられながら今日もやってきました。
<Q.リーグが始まる時は優勝どころか降格争いになるかもしれないし全く分からないと話していましたね?>
分からなかったですね。残留争いだろうなってホントに思っていましたからね。去年の主力の植松や上村充哉や内村俊太などもFに上がって、いまや上の主力ですからね。彼らが抜けているってことは今期は苦しいんだろうなって思っていたので、その分みんなが頑張ったということですね。逆にいえば責任感が沸いたというか、今日も11人しかメンバー登録していないんですが、経験させるのも大事ですが、責任を持たせて成長してもらいたいという気持ちがありますし、(メンバーが少ないからといっても)最低限試合に出られるレベルに達した状態の選手しか出さずに戦ってきたんですが、選手がその責任に答えてくれたのかと思いますね。
<Q.関東大会もシードで出場が決まっていますし、地域CLも出場します。どんな目標で戦いますか?>
基本的にやることは変わらないです。関東大会は相手が関東リーグのチームだったりしますし、まあトーナメントでテンションや戦い方が違う面もあると思いますので、その辺は対応できるように練習していきますが、目的は選手が活躍する場をドンドン自分たちで掴んで行くことなので、先のステージに行けることを目的に戦います。そのステージに行く過程やそこで活躍することが来季のトップチームの選考に影響するというのを選手みんな分かっているので、それを目指して戦ってきたいです。
<Q.選手権も地域CLも勝ち抜けばFチームとの対戦もありますが、戦ってみたいですか?>
もちろんそうですね。Fのチームは全然違うので(勝つのは)難しいと思いますが。ウチも上と練習試合すると、まあ勝負できるところもあるんですが、全く歯が立たないですし。でも本番で挑戦できるというのは練習試合とは全然違うと思うので、是非そこまで行ってみたいですね。
<Q.そういう意味ではリーグ優勝しましたが、まだ道なかばという感じですか?>
今期の目標は選手権で全国に、地域CLで決勝まで行ってFとやろうという話は選手たちにしてはいましたので、そのステージまで行って選手たちにアピールしてほしいですね。
地域CLは2月16日‐18日東海地区で、全日本選手権関東大会は1月20日-28日山梨県小瀬で行われます。
(写真・記事:中根高磁)
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順位 | チーム | 勝点 | 得失 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | ファイル フォックス八王子 |
9 | +7 | ||
2 | バディラン ツァーレ |
9 | +4 | ||
3 | コロナFC権田 | 6 | +3 | ||
3 | 町田アスピランチ | 6 | +3 | ||
3 | リガーレ東京 | 6 | +3 | ||
6 | カフリンガ 東久留米 |
4 | -2 | ||
6 | ゾット早稲田 | 4 | -3 | ||
8 | 浦安セグンド | 3 | -5 | ||
9 | ロンドリーナ | 0 | -10 |
2019年第4節終了時