第22回全日本選手権
準々決勝 3月18日 代々木第一体育館
フウガドールすみだ vs ペスカドーラ町田
準々決勝第3試合は昨年優勝の町田とすみだの東京ダービー。
昨年の準々決勝も同じカードで、そのときは町田が3-1で勝利。
さらに今季のリーグ戦およびプレーオフでは町田がすみだに4連勝!
このところ町田が鬼門になっているすみだが雪辱を期して町田に挑む。
昨年、名古屋を破って優勝した町田。今季はFリーグ2位で1次ラウンド免除。連続優勝を目指す。
今大会で西谷の退団と、創世記からの顔である太見の卒業が決まっているすみだ。
一方、引退の決まっている甲斐修侍が怪我で出場できなくなった町田。
有終の美を飾るため、どちらにとっても負けられない試合の開始。
序盤からすみだが優勢に進める。
町田は大きなチャンスを作れない。
しかしすみだも得点できず、0-0で時間が過ぎる。
19分、タイムアウト後の町田キックイン↓
シュートパスにファーサイドから金山が飛び込むが↓
ポストに肩を打って負傷。大事には至らないがヒヤッとするシーン。
前半残り1分、すみだの怒涛の攻撃。
これを耐えた町田。残り2秒でイゴールのロングスローに森岡が飛び込むが惜しくもゴールならず。
前半は0-0で終了。すみだが攻勢。町田の良さは出なかった前半だった。
0-0だが手応えがありそうなすみだベンチ。
21分、ゴール左でボールを受けた宮崎↓
左足から右へ切り替えして、体をひねってニア側へシュート↓
イゴールとDFの隙間を縫ってゴールを揺らす!
すみだ先制! 前半押しまくっていたすみだ、後半開始早々1点を奪う。
抱き合って喜ぶすみだのメンバー。
今度こそ町田に勝つことができるか?
リードを奪われ、町田も反撃を開始する。
ここまであまり仕掛けなかった前プレを仕掛けるが↓
38分、すみだ自陣からのロングフィードに清水が反応↓
ワントラップからシュートを決め2点目を奪う!
会場がすみだサポの歓声に包まれる。
清水のしてやったりのゴールで2-0。試合展開からすると大きな2点差。
町田は森岡、室田などが個で突破を図るが↓
すみだの寄せも厳しく、決定機を奪えない。
残り4分、町田はパワープレー開始。
38分、森岡と金山のワンツーから↓
森岡のスライディングシュートが決まり、町田が1点返す。
次のプレーへ急ぐ森岡。
即タイムアウトを取り残り2分の守りを指示するすみだ。守り切れるか?
残り時間、町田は効果的な攻撃を見せられない。
タイムアップ! 2-1、すみだが鬼門・町田を破る。
ようやく勝った。町田対策の成果を喜び合うすみだ。
早すぎる敗戦に言葉を失う町田。
昨季優勝の全日本選手権を今季は2日残し、町田は大会を去る。
すみだは4年前と8年前に決勝に残っている。今年も4年目ぶりの決勝にたどり着くことができるか?
本田も町田での最後の試合。サポーターの呼びかけに涙を見せる。
2得点の両ヒーロー。宮崎と清水の万歳で興奮の東京ダービーは幕を閉じた。
すみだ・須賀監督にお話をお聞きしました。
<Q.試合を振り返ってください。>
皆、手応えを感じながらできていたと思うので、充実した試合展開でした。内容に関しても概ね自分達がやりたいことが40分できていたと思いますし、パワープレーの守りに関しては相手の質も素晴らしかったし、修正しなければならない所もありますけど、それでも1失点に防げたことは満足しています。
<Q.町田にリーグで勝てていない影響は?>
正直リベンジって気持ちも強かったですけど、それよりも選手権を前に相手がどうこうではなく、自分達の良さを見つめ直してそれを徹底していくという所に立ち返った部分があります。自分達のやるべきことを40分間やり続ける作業ができたことで、良さが出てきたのかなと思うので、そこの部分は非常に良かったと思います。
<Q.今回明らかに守り方を変えましたね?>
そうですね、かなり変えました。予選の町田アスピランチ戦も同じ秩序でボールを回す良いチームだったので、イメージをそのままに入れることが出来たのは良かったですね。そういう意味ではどうしてもウチは前に前に突っ込んでいく印象が強かったんですけど、そこで一歩踏みとどまって、相手の意図を感じながら何をやってくるか見ながらマークに付くとか、ボールを持たれているのではなく、持たせるという感覚でディフェンスをしたりとか。そういう所で若い選手中心に成熟してきたなあという印象を持っています。
<Q.栗本選手についての評価は?>
栗本は正直足りない所は経験だけだと思っているので、これからどんどんチームの中心になっていってもらわなければいけない選手だと思うし、ピヴォ当ても冷静に見れていました。守備に関してもエラー少なくやり続けたっていうのは今後のFUGAにとってすごく明るい材料だと思います。
<Q.シンプルで迷いがない印象を受けたんですが?>
改めてピヴォを信じるということに立ち返ったことで、ピヴォも自覚があるし、後ろの選手達もピヴォを信じてプレーできる。その選択肢がある状況でプレーが出来ているのだと思います。それは非常に大きな効果で、和也(清水選手)には負担になるけど、彼もそこで泥臭い仕事も増えていますし、すごく良くやってくれていると思います。
<Q.初優勝した(2009年)頃には、前半5分無失点で、というテーマがありましたが、今回はその頃のようにディフェンスに重きを置いている感じを受けましたが?>
町田とやる時は先制点がすごく大事だと思っていて、そういう意味で先に取ることも大事なんですけど、先に取られないということも大事になっていくので、そこの意識はすごく高かったと思います。
<Q.フィニッシュに関してもイゴール選手に単純に打つんじゃなくて、外してファー詰めっていうのを相当徹底していましたね?>
イゴールに関しては、ビハインドになると難しいボールもキャッチしてきて、そこからカウンターになってしまうので、一つ相手の意図を消すという意味でも、ファーのセカンドポストへ打って、こぼれ球を詰める意識を高く持ちました。自分達はミドルシューター、ロングシューターっていうストロングはそんなにないと自覚しているので、そのぶん工夫をしてしっかりと走り切る、カウンターもシステムオフェンスも両方そういう意識を持ってやりました。
<Q.町田に勝って、本大会の手応えは?>
そうですね。今町田は充実しているチームですし、名古屋と毎年選手権でやるような圧力もありましたし、そういうチームに勝てたのは自信になります。ですが、(次に当たる)府中もトーナメントに強いチームですし、勝ち方を知っている選手がたくさんいるので、手応えはあるんですけど、勝って兜の緒を締めないと明日コロッということも十分あり得るので、ここで絶対に落とさないで、この雰囲気をそのままぶつける気持ちで戦いたいと思います。
順位 | チーム | 勝点 | 得失 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | 名古屋 オーシャンズ |
30 | +59 | ||
2 | バサジィ大分 | 26 | +34 | ||
3 | フウガドール すみだ |
23 | +4 | ||
4 | 湘南ベルマーレ | 18 | +6 | ||
5 | バルドラール 浦安 |
18 | +1 | ||
6 | シュライカー 大阪 |
18 | -1 | ||
7 | ペスカドーラ 町田 |
18 | -3 | ||
8 | 立川府中 アスレティックFC |
16 | +1 | ||
9 | ヴォスクオーレ 仙台 |
10 | -17 | ||
10 | Fリーグ選抜 | 7 | -21 | ||
11 | エスポラーダ 北海道 |
6 | -21 | ||
12 | ボアルース長野 | 1 | -42 |
2019年第11節終了時