Fリーグ第25節 1月29日 駒沢体育館
府中アスレティックFC 2-5 名古屋オーシャンズ
前節、大阪に負けて2連敗を喫してしまった名古屋。この結果、大阪が勝ち点3を詰めて、ついに
名古屋との勝ち点差を2にまで縮めた。しかし、28日には大阪が北海道と引き分け、首位奪取に失敗。
王者としては、ここで勝利して再び2位と差をつけたいところだ。
立ちはだかるのは府中。今季最後のホーム戦にはぜひとも勝利を飾りたい。
気合い十分の両者、勝利のみを求め、ついにキックオフとなった。
まさかの連敗で勝点差2まで詰められた名古屋。もう負けられない。
府中は今日が今季最後のホーム戦となる。観客は2007名と大入り。勝利をサポーターに捧げたいところ。
伊藤監督も「名古屋の勝点を奪いリーグを面白くする。(前節記者会見)」と気合いの入った表情を見せる。
<前半>
序盤から、王者名古屋がペースを握る。
円滑なパスワークと、素早く選手がポジションを変えて入れ替わり、相手のディフェンスのズレを誘う。
対して府中はカウンターからの攻撃が目立つが、なかなか決定的な場面には繋がらない。
6分、左サイド奥にいたサカイがゴール中央へ入り込むと、その瞬間パスを受けてシュート。
これがゴールネットを揺さぶり、名古屋が先制点を得る。
このままの勢いで試合を掌握していた名古屋だが、思わぬミスが起こる。
13分に、完山がボールを前線に出すと、ゴレイロ川原の方向へボールは流れるが、
これをトラップしようとしたGK川原の足元をかすり、そのままゴールへ。
珍しいトラップミスから失点し、1-1の同点となった。
だがせっかく同点となっても流れは変わらない。
15分、名古屋がカウンターからボールをつなぎ、ゴール前に滑り込んだ木暮が決めて1-2とすると、
17分には北原がボール奪取からシュートし、そのこぼれ球を森岡が押し込んで1-3。
王者の貫禄を前半で見せつけ、ハーフタイムを迎えた。
試合開始!序盤は、名古屋ペースが続く。
体を張ってゴールを守るゴレイロ川原(No.1)
木暮(No.10)が起点となって出したパスがつながり、
最後はゴール前へ入ってきたサカイ(No.4)がシュート。
これが決まって先制点は名古屋。
府中のロングパスを、田中(No.19)が相手ゴール前で胸トラップ。シュートまで持ち込むが、これは弾かれる。
マルキーニョ(No.2)と競り合う場面もあった小野(No.18)。世界で戦ってきた高いフィジカルを見せる。
13分。川原がまさかのトラップミスで失点。これで1-1。
だが、15分に木暮(No.10)が押し込んで再び名古屋リード。
17分には、北原(No.3)がボールを奪ってカウンター。
これを森岡(No.9)が決めて1-3。得点王へまた一歩近づく。
ここで前半終了。厳しい立場の府中。後半で追い上げたい。
<後半>
2点差をどうにか埋めたい府中。
完山を中心にチャンスを作ろうとするが、名古屋の壁は厚い。
16分にはユウゴが前線へ切り込むがマルキーニョ、渡邊らに抑えられてしまう。
すると28分、右サイドを森岡が突破。ゴレイロまで抜いて中へ折り返したところを北原が詰めてゴール。
1-4とさらに府中を引き離す。さらに30分にもカウンターから森岡が決めて5点目。
このあとも名古屋優位の図は変わらず試合は進む。
残り1分を切って府中完山が1点を返すがここでタイムアップ。
2-5で名古屋が快勝し、優勝に大手。大阪の結果に関わらず、あと1勝の状況までたどり着いた。
囲まれるユウゴ(No.10)。この日両チームで最もシュートを打ったが、無理矢理感は否めなかった。
期待のレフティー完山(No.5)。積極的にシュートまで行く場面も、ゴールは揺らせず。
28分、右サイドから森岡(No.9)がドリブル突破↓
ゴール前にいた北原(No.3)へパスが渡りゴール。
これで4点目。容赦ない攻撃が続く。
さらに、カウンターから森岡(No.9)が決めて5点目。森岡はこの日多くのゴールに絡んだ。
後半途中から出場の森(No.6)。巧みなループシュートは惜しくもバーに当たる。
少ない出場時間で、いくつか見せ場を作った森秀太21歳。今後が楽しみな存在だ。
残り1分を切り、小山(No.12)からゴール前へシュートパス↓
これを完山(No.5)が決めて1点を返す。時間がない。
ブルノ(No.11)はトリッキーな技を見せる余裕具合。対照的な両者。
試合終了。多く詰め掛けたホームのサポーターの前で、府中は勝利を捧げられなかった。
勝利した名古屋。ペドロコスタ(No.14)と森(No.6)が動きについて意見を交わす。
試合後のセレモニーでは、伊藤監督の悔しさが色濃くにじんだ。
名古屋・アジウ監督のコメント
相手が守備的にきた中で、大人のプレーで対応できた試合でした。
ミスも少なく、コントロールできた試合でしたが、後半終盤では少し無理した部分もあり、それが失点に
繋がった部分はよくなかった点だと思いますが、全体的に良い試合ができたのではないかと思います。
(前節まで連敗が続きましたが、それをふまえて今節の修正点は?)
守備的なチームはカウンター狙いでくるので、まず失点しないこと。なのでまず守備をより固めて、
攻守の切り替えを早く、ということを意識しました。また、この前の2試合は無理したプレーが
多かったのでそこを修正して、より慎重に、安全な攻撃をするという共通理解のもとに、
こういう結果が出せたのだと思います。
府中・伊藤監督のコメント
悔しいということ、そして非常に責任を感じています。守備の面では非常にもろかったと思う。
ですが、最後まで戦ってくれた選手たちは讃えたいと思います。
残り2節。その後の全日本選手権も意地を見せたいというのが正直なところです。
(責任という言葉を使いましたが、どういったところに責任を感じましたか?)
やはり守備のベースですね。作りきれなかったかなと。監督と言うのは、今いるメンバーで、
そこにある戦力で力を発揮させなければいけない。
守備的な選手がいないとか、負傷している選手がいるとかそんなことは関係なく、
それでも一番良い形を作らなきゃ行けない。ここ最近はずっと守備が課題です。
それは、料理人である僕の問題です。素材ではなくて、僕の責任だと感じています。
同節、2位大阪が引き分けた為、首位名古屋との勝点差は4となり、大阪の結果に関わらず
次節、名古屋オーシャンズはホームでバサジィ大分に勝てば優勝が決まります。
順位 | チーム | 勝点 | 得失 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | 名古屋 オーシャンズ |
30 | +59 | ||
2 | バサジィ大分 | 26 | +34 | ||
3 | フウガドール すみだ |
23 | +4 | ||
4 | 湘南ベルマーレ | 18 | +6 | ||
5 | バルドラール 浦安 |
18 | +1 | ||
6 | シュライカー 大阪 |
18 | -1 | ||
7 | ペスカドーラ 町田 |
18 | -3 | ||
8 | 立川府中 アスレティックFC |
16 | +1 | ||
9 | ヴォスクオーレ 仙台 |
10 | -17 | ||
10 | Fリーグ選抜 | 7 | -21 | ||
11 | エスポラーダ 北海道 |
6 | -21 | ||
12 | ボアルース長野 | 1 | -42 |
2019年第11節終了時