2012年2月16日 日本サッカーミュージアム
Fリーグ2011 powered by ウイダーinゼリー 表彰式
Fリーグ2011表彰式のあと、受賞した選手の方々にお時間を頂きお話をお聞きしました。
MVP&得点王、森岡薫選手
--MVPの発表の時に「コメントを考えていなかった」と言っていましたが、本当ですか?
本当ですよ。周りには大丈夫、獲れるよ、と言われてましたが確約はないですからね。
こういった賞がもらえたのにはいろんな要因があると思います。
一つは(以前にも話したように)フィジカル面でトレーニング法が変わったのもありますし、
他にも、実は昨年4月、震災の後に被災地のスクールに沢山のボールを持って行って何箇所かまわったんですが、
そこで子供達を励ますはずが、逆に勇気付けられて帰ってきて気持ちが盛り上がったというのもあります。
シーズンが終わったら恩返しに行こうと思っています。
--得点王はいつ位から狙いに行きましたか?
得点王を意識したのは最終節だけですね。もちろんその前から取れればいいなとは思っていましたけど
それまでは一戦一戦の積み重ねで、得点王を取るためにやっていたわけではないので。
最終戦はあと2点で年間最多得点だったので、そこは取りに行こうと思いましたがそれが初めてです。
チームメイトも最後1点取れて記録に並んで喜んでくれましたし、でも最終戦は若手の出場が多くて
勝って自信をつけてもらおうというのが一番だったので、そこでも僕の得点を一番に考えてはいませんでした。
--優勝、得点王、MVPと理想的なシーズンでしたね?
そうですね、でも2位と勝点差が1になってしまったこととか、リーグ全体のレベルが上がっているのもありますけど
チームとして課題は残るシーズンだったと思います。自分個人では、もう少し走れるようになりたいですね。
ディフェンスの部分とかで少し走りきれないところがありましたので。
--カズ選手が参加するなど、これからJリーガーの参戦などもありそうですがどのように感じていますか?
僕はカズさんは中学の時からの憧れの選手でしたので、対戦できなかったんですけど
Jリーグの選手にも来てもらって皆に夢を与えてもらえれば嬉しいですね。
カズさんはホントに昔サインを真似したりするくらい大好きな選手だったので、
ニアミス位はあるんですが話せたことはないんで、是非一緒のコートに立ちたいです。
「カズ選手、次は名古屋戦でお願いします。お待ちしています。サインください!」(笑)
名古屋から今期加入した渡邉選手と星選手にもお話をお聞きしました。
渡邉知晃選手
--まず、Fリーグ優勝についての感想をお聞かせください。
優勝でシーズンを終えられたというのは僕にとって初ですので、非常に嬉しく思っています。
ただそれと同時に、優勝が義務づけられ、5連覇のかかっているチームに入ったということは、
なんとしても優勝しなきゃいけない、という責任があったのでとりあえずホッとしています。
チームとしても、この結果にとても満足しています。
--今年王者チームに加入して、AFCのゴールから始まった1年ですが、
ポジティブな面、そして大変だったところはどんなことですか?
最初のAFCについては、そこまで出場時間が長かったわけではないですが、
ラッキーな面がありつつ、ゴールという結果を残し優勝できたのはよかったと思います。
リーグに関しては、今季から外国人2名(マルキーニョとペドロコスタ)が加わり、
日本人も代表クラスが沢山いるチームなので、非常にメンバーに入るには難しかったのですが、
苦しい環境に身を置くというのは自分が望んでいたことですし、
そういう環境で優勝を経験できたのも成長につながっていると思います。
ただ、いちプレーヤーとしてもっと試合に出たいという気持ちは強いですし、
個人としての結果には満足はしていないです。
これからさらに競争の中で勝ち抜いて、結果を出したいと思っています。
--フウガから花巻、名古屋と渡ってきましたが、その中で成長の糧になった部分はなんですか?
僕はフウガでフットサル人生をスタートさせました。そこで3年下積みしたことで、
個人としてもFで通用する選手になれたのだと思っています。
そういう意味で、フウガというチーム、チームメイトや須賀監督に本当に感謝しています。
その後花巻へ行きましたが、花巻が今シーズンで無くなってしまうというのは凄く残念に思っています。
入団当初、最下位のチームでしたが、そういったチームでやるのもすごく大きな意味があると思っていましたし、
そこで1年間、チームを引っ張る立場で戦えたのは、成長の部分でプラスになっています。
あそこでの頑張りがあったこそ、今名古屋に居れるんだと思っています。
フウガの頃から努力し続けるということは、常に頭の中に置いてやっていますし、
向上心がなければ絶対成長できないと思っているので、
花巻でも名古屋でも、向上心を常に持ってやって来たことが、今につながっているのかなと思います。
--名古屋でトップレベルを肌で感じてきて、もっと上に上がる為に何が必要だと思っていますか?
フウガの時にピヴォになり、太見選手、星翔太選手といった見本の選手がいる中でプレーし、
色々盗んだり、話を聞いたり練習する中で、自分らしいピヴォの形を確立していきました。
花巻に行った時は、自分が引っ張っていかなければいけない立場だったので、
見本にする選手を追い越そうというよりか、個人として結果を残すということに集中していました。
名古屋に来れば、日本のトップレベルの森岡選手がいたり、マルキーニョ選手がいたり
これ以上の見本はないんじゃないかという人がいる中で経験を積めると思いました。
そこで気付いたこととして、現時点で足りない部分は、強引さなのかなと思います。あとは緩急の変化。
マルキーニョ選手はそこまで体が強いわけではないのですが、
ボールを失わなかったり、最初のボールコントロールで素早く動かしてみたり、
動きのメリハリ、ボールをもらう前の動きの質だったりが凄い。
僕もそういう部分をもう少し向上していかなければいけない。
あとは怖いピヴォになる為に、森岡選手の様な強引にでも自分でシュートにいくという意識だったり、
チャレンジがもう少し必要なのかなと思っています。
--もっと上に行く為に意識していることはありますか?
見本にしている人でも追い越したいという気持ちは持っていますが、
もっともっと自分が名古屋のエースになるまでには足りない部分が沢山あると思っています。
自信を失ってしまったら、成長したり、結果を残すというのは難しくなってしまうと思うので、
常に自信は持って、徐々にでも彼らのレベルに付いて行こうと。そして行けるという自信は持っています。
--関東リーグの後輩たち、若い選手たちへ、なにかメッセージはありますか?
僕もまだそこまでの年齢ではないので偉そうなことは言えないですが(笑)、
関東リーグというのは本当にレベルの高いリーグですし、特にフウガとかカフリンガというのは
今年のオーシャンカップにも出場して、Fに負けないくらいのレベルの高さというのがあると思います。
その中で上手くなりたいという気持ち、向上心を持ってやっていければ、
これから先も多くFに行って活躍する選手が出てくるリーグだと思っています。
下からの押し上げがあることによって、日本のフットサルのレベルが上がっていくと思うので、
素晴らしい監督、素晴らしいチームがいるリーグですから、そこでたくさんのことを学んで、
Fリーグという舞台にチャレンジしてもらいたいと思います。
--全日本選手権について、目標を教えてください。
今年名古屋は4冠を狙ってスタートして、AFC、オーシャンカップ、リーグ戦とここまで順調にこれています。
しかし全日本は名古屋がまだ取ったことのないタイトルなので、そのタイトルを取ることだけに、
ここから先すべてをつくしていきたいと思います。チーム全員で力を合わせて4冠を達成して今季を締めくくりたい。
短期決戦では1点1点の重みも、リーグよりあると思うので、自分が出場した時には、点を取って、
チームを楽にすることが役目だと思っているので、得点にこだわっていきたいと思います。
星龍太選手(右上)
--まず、Fリーグ5連覇についての感想は?
チームとしては、5連覇できたというのが、今年入ってきた上で最低条件というか、
落としてはいけない条件。それが取れたのは、皆でチーム一丸となって努力してきた結果で、
最後残り2試合までもつれましたが、最終的に優勝できたのでよかったと思います。
--名古屋に入ってみて、良かった面と、逆に難しかった面は?
まずは出場機会が少なかったのですが、最初ブルノが出場停止が多くて長く出れなかった時に、
自分も怪我をしてしまって、自ら出場機会を失ってもったいないところがありました。
出場が少なくてもコンディションがそんなに落ちているということはなかったんですが、
自分の今までの経験では、技術的にも戦術眼でもまだまだ及ばない面はありました。
でも、周りに経験のある選手が多いので、その中で出来たというのはプラスになっています。
--Fのトップにいて、今までとここが違う、という部分はありますか?
はやり今までとは環境と意識が違う。1つ1つの面でプロ意識があります。
僕はそこで怪我をしてしまったので、機会を失ってしまった。
それを取り戻すチャンスっていうのがプロは少ないと思うんです。
勝たなくてはいけないチームで、監督も勝たなければいけない立場なので、
ミスというのが少ない選手、点を取れる選手、失点を抑えられる選手というのが重要になってくると思います。
特に僕のフィクソというポジションでは本当にミスの少ない選手が求められていると思います。
フウガでは僕は結構ミスが多かったんですけど、その分監督の須賀さんもミスはしていいから、
ポジティブに、プラスに考えてやれというのを言ってくれていました。
ここではまた考えが違ったりする。それが一番の違いかなと思います。
--競争が激しい中で、プレーを変えていっているのか、昇華させているのかどちらですか?
自分の中ではミスを少なく、本当に安全なプレーを意識しています。
正直前とちょっとプレーが変わったなと思っています。攻撃面でドリブルが少なくなったりとか。
守備の面でミスが少なくなって初めてチャレンジできると思っているので、
今は安全なプレーを心がけていますが、そこからまたもっと攻撃面も戻せれば、
さらに良い意味でプラスに変わっていけると感じています。
--同じポジションでお手本になる人というのは?
ブルノ、亘さん(北原選手)ですけど、両方お手本になると思っていて、
亘さんは堅実なプレーヤーで、周りの状況を把握しているプレーは勉強になります。
ブルノはアグレッシブだし、フィクソなのにどんどん向かっていくし、
飛び込むタイミング、チャレンジする気持ち、ドリブルだとか、勉強する部分がたくさんあります。
同じプレーは出来ないかもしれないけれど、ちょっとずつ自分に取り入れられたらなと思います。
--現時点での近い目標と、最終地点についてはどう考えていますか?
まず、今シーズンでいうと全日本選手権が残っていますので、アピールしてメンバーに入って出場して、
その結果優勝できればいいなと思っています。
来シーズン以降はわからないですが、フットサル選手をやっている以上、代表にも入りたいと思っていますし、
世界と戦ってみたい。いま兄貴(星翔太選手)が代表にいるので、兄貴と日本代表でプレーしたいです。
それが一番強く思っていることなので、実現できればいいと思っています。
--同じように成長過程にあるもっと若い選手へ向けて、一言お願いします。
僕もそこまで言える立場ではないですが、まずは僕はミスを恐れてはいけないと思うので、
ミスを恐れて縮こまっちゃと自分の良さがなくなってしまうと思います。
ミスをカバーしてくれるのがベテランの人たちだと思うので、思い切ってやっていくうちに自信も得られるだろうし、
そしたらベテランの選手のプレーもどんどん吸収できると思うので、
まずは思い切りやって、練習でも試合でも一生懸命やるのが大事だと思います。
ネガティブをポジティブに変えてもらったら、良い方向に向かうんじゃないかなと思います。
3位デウソン神戸、原田選手
--3位おめでとうございます。しかし昨年も2位でした。今年はどのようなシーズンでしたか?
去年主力だった山田ラファエルが抜けて、今年入った渡井をはじめ、
日本人の若手主体のチームになったわけですが、若い吉川が爆発してくれたこともありましたけど、
ラファエルのような決定的な仕事を出来る選手がいなかったことで
勝負強さという面では少し苦労したかなと思います。
--途中苦戦した時期も経て最後巻き返しての3位でしたが、チーム状態はどうだったのですか?
安定しないというか、波があるチームだというのは確かにあると思うんですけど、
今年初めて名古屋に勝ちましたし、実力もついて来たのかなと思います。
--チームのコミュニケーションに気を使っていたようですね?
渡井を始めけっこうシャイな選手が多いので僕らから積極的に声を掛けていったのはありますね。
お酒の力を借りたりとかもしながら(笑)。それと神戸は選手が3人づつ同部屋だというのは大きいと思います。
僕は須藤となんですが、例えば吉川は山蔦と山元と一緒で、渡井が冨金原と一緒だったり、その点は
他のチームより馴染むのが早いと思いますし強みだと思います。
--その部屋割りは誰が決めてるんですか?仲の良い選手同士とか、逆に馴染んでない選手同士とか?
まあ新しい選手が入ってきたら空いてる部屋に入れて、って感じなんですが、
来期残る選手に関しては改めてどうしたら良いか相談して決めます。
--来期はプレーオフなども始まりますね?
目標はもちろん優勝なので、リーグ戦でも勝ちたいですが、プレーオフがあるのなら
まずはしっかり3位に入って、プレーオフで優勝を狙いたいと思います。
--今年はワールドカップもありますが代表での目標はどこに置きますか?
ミゲルのピヴォをしっかり置いてそこを起点にする考え方は僕にとってはやりやすいです。
まずは選ばれること。4年前はアジア予選では選ばれたんですけど、最後の最後で外れされてしまったので
今年こそはアジアでもしっかり戦って、本大会でもメンバーに選ばれたいです。
--ワールドカップで1次リーグ突破は出来そうですか?
そうですね、力はついていると思います。
前にイランとやった時も引き分けでしたけど押し気味に試合を進められましたし、
戦術面はもちろん、代表は世代も近くてチームの雰囲気も良いので期待して下さい。
--神戸の話に戻りますが、全日本選手権はどう戦いますか?
また去年に続いて町田と同組で死のグループって言われていますけど(他に柏イーグルスと名古屋サテライト)、
町田と3戦目なので、そこまでしっかり勝って、町田とはいつも接戦になるんですが
そこでも勝って1位で決勝ラウンドに進みたいと思います。
各選手の皆様、ありがとうございました。受賞おめでとうございました。
Fリーグ全チームが参加する全日本選手権は3月9日から開催されます。
ラブフットボールでは1次ラウンドの静岡・大阪会場、および代々木の決勝ラウンドもレポートいたします。
※2月24日-26日に開催される地域チャンピオンズリーグは速報も掲載予定です。
順位 | チーム | 勝点 | 得失 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | 名古屋 オーシャンズ |
30 | +59 | ||
2 | バサジィ大分 | 26 | +34 | ||
3 | フウガドール すみだ |
23 | +4 | ||
4 | 湘南ベルマーレ | 18 | +6 | ||
5 | バルドラール 浦安 |
18 | +1 | ||
6 | シュライカー 大阪 |
18 | -1 | ||
7 | ペスカドーラ 町田 |
18 | -3 | ||
8 | 立川府中 アスレティックFC |
16 | +1 | ||
9 | ヴォスクオーレ 仙台 |
10 | -17 | ||
10 | Fリーグ選抜 | 7 | -21 | ||
11 | エスポラーダ 北海道 |
6 | -21 | ||
12 | ボアルース長野 | 1 | -42 |
2019年第11節終了時