Fリーグ2012 第15節 9月30日
ペスカドーラ町田 2-3 アグレミーナ浜松 町田市立総合体育館
ここまで浜松が唯一の勝点1を上げたのは第1クールの町田戦。
浜松は再戦となるこの試合で初勝利をあげようと敵地に乗り込んできた。
9位に低迷する町田は今期ここまでホームで勝ち星なし。
互いに「ここで勝たずにどこで勝つ。」という気持ちのぶつかり合う試合となった。
試合前、ホーム初勝利を目指す横江(町田9)。
今日は勝つよ、とVサインを送ってくれたニージャーリ(浜松10)。
序盤からポジェッションを高く保ち、主導権を握ったのは町田。
パス回しから積極的にシュートを放つ。
浜松はカウンターから2~3本のパスでゴール前まで運び、たびたび町田をヒヤッとさせる。
1点が重要な試合。ボール際が厳しくなる。
シュートは圧倒的に町田が多い。バーに弾かれるなど惜しいシーンもあるが点が入らない。
浜松、カウンターのクロスから逆サイドに飛び込むが追いつかず。
浜松はシュートまでは行かないが、鋭いカウンターで徐々に得点の予感を感じさせる。
16分、浜松のタイムアウト。
17分、浜松のカウンター。ロングフィードに田中が追いつき↓
ラストパス↓
石野が決める!
浜松先制。0-1。辛抱してからのカウンターが見事に決まった。
0-1でハーフタイム。前半のシュートは町田21-6浜松。
後半、立ち上がりから点を取りに行く町田。
23分、中央森谷から右サイドへパス↓
走りこんだ大地が角度のないところから放ったシュートがGKの脇を貫く。
1-1。押している町田が追いついた。
この後も攻める町田。永島のシュートは枠の外。
金山のドリブルからのシュートは↓
GK山本にセーブされる。
しかし30分、ようやく町田のボール回しが決まる。中央の金山から左サイドの永島へ↓
永島が内に切り替えしてシュートを決める。
攻めていた町田がついに逆転。これで一安心。
勢い込んで攻める町田。
しかしその直後、一瞬の隙をついた浜松。田中からゴール前の笠井へパスが通り再び同点。2-2。
これで2-2。勝てると信じてプレーをする浜松。やはり接戦となった。
町田は今シーズン、同点・逆転した数秒後に失点するゲームが多い。不振の原因のひとつだ。
勢いがついた浜松が惜しくも外れるが連続シュート。
後半走り負けてしまうことの多い浜松だが、この日は良く走っている。
やはり前回引き分けの9位町田戦とあって、気持ちが違うようだ。
町田も負けられない。横江がつぶれたところを滝田が追い越し↓
シュートを放つがサイドネット。
終盤で同点。プレーも激しくなる。
残り4分46秒で町田のタイムアウト。
滝田をGKにし、パワープレーを開始する。
町田のパワープレー開始は普段3分前後。この日は同点で5分前から始めた。引き分けでなく勝ちに行っている。
残り2分、ゴール前の混戦から甲斐(町田5)がシュート↓
も向島(浜松2)がブロック。
残り1分40秒。浜松のカウンター。
パスを受けた左サイドの蓮池(浜松9)が駆け上がる。
パワープレー中の町田GK滝田が戻れず、蓮池のシュートが決まる。
初勝利へ大きく近づく貴重な逆転ゴールが決まった!
歓喜の浜松ベンチとサポーター。
GKが本職でない滝田でなくとも決まっていたかと思える見事なミドルシュートを放った蓮池。
初勝利への執念を感じるすばらしいカウンターだった。
蓮池に向かってベンチの前田監督もガッツポーズ。
さあ、残り1分33秒。町田も意地を見せなければいけない。
攻める町田と守る浜松。
最後まで激しいプレーが続く。
ラストプレーは滝田のシュート。
ここで試合終了。ついに浜松が初勝利を手にした。
15節で初勝利。リーグの半分が過ぎている。長い道のりだった。
松本(浜松7)は大泣きしている。
蓮池(浜松9)は満面の笑顔。浜松の喜びとこれまでの苦悩が伝わってくる。
サポーターの声援に答える選手たち。おめでとう浜松。
アグレミーナ浜松:前田監督のコメント
台風が近づいている中、沢山のお客さんが町田と浜松の試合に足を運んで頂いたことを感謝しています。遠く浜松から「初勝利の瞬間を見届けたい」という人も来てくれたものですから、そういう意味では、台風になりましたけれども、天候と一緒で我々がゲームを荒らしてしまったんですけれども、いい方向に荒らせてすごく良かったと思います。ありがとうございます。
Q.初勝利ですが、率直な感想をお願いします。
皆と一緒にいると、もらい泣きしそうだったんですけれども、早い段階で一つ勝ちたいと思っていましたが、今日は27のうちの15、「意外と時間がかかった」ので、正直僕の指導力の無さというか、びっくりしましたが、Fリーグは沢山強いチームが集まっているリーグだし、リーグの先輩方のチームをリスペクトしてますので、簡単に勝てないなと思ってましたけれども、そういう意味では、偶然、今現在勝ち点が取れたのが町田さんなのかもしれませんが、選手の皆さんには「2つ先・3つ先を考えてプレーしてくださいね」ということを言ってきて、トレーニングでも2つ先・3つ先の試合をイメージしながらトレーニングしているので、それが町田戦で偶然ハマったという事だと思います。
Q.「意外と時間がかかった」ということですが、既存のFリーグチームとどのような差があったのでしょうか?
私たちはちょっと前までは会場のスタンドから見ていたので、ピッチレベルから見ることによって「判断のスピード」「ファーストタッチのボールの動かし方」「パスのスピード」この3つは間違いなく私たちが今回Fリーグに参加した事で学んだものだと思います。今年、昨年まで違うチームの選手とか個性のあるプレーヤーが集まって、一年間通して毎日トレーニングするということに体も慣れていなくて、仕事をされながら参加している方もいらっしゃいますし、その生活リズムがFリーグというリズムになかなか合わなくて、身体がついていくのが大変だったかもしれないですし、色んな意味で、思ったより時間がかかってしまったと思いました。ただ、決して他チームをリスペクトしていなかったわけではなく、率直にスタンドから見たのとピッチから見たレベルでは完全な違いがあった。本当に誤算であったし、勉強させてもらったし、この勝ち一つによって、これからまた皆が驕ることなくトレーニングを続けていってくれる事を望んでます。この勝った瞬間の喜びというのは、半年以上、公式戦での勝ちに飢えていたので、またそれが続くように祈りたいです。中断期間を前にして、新しい監督が来ると思うので、11月には僕が指揮するわけではないものですから、とりあえず僕がいるうちに一つ勝って、それは本当に助かったなという気分です。最近スクールの子供たちにも「お前に教わっていたら上手くならないんじゃないか、強くならないんじゃないか」という声をよく聞くものですから(笑)、そういう意味では一つ勝って本当に良かったです。
アグレミーナ浜松:中島選手のコメント
一番はじめに、こんなに遠くまで応援に駆けつけてくれたサポーターの皆さんに本当に感謝を言いたいです。そして、本当に待たせてしまった勝利を皆と分かち合う事ができて良かったと思います。ただ、これで終わりではないので次の試合に良い弾みつけられるように、もう一度立ち直って次の試合に臨みたいと思います。
Q.ずっと長く勝てないのは、かなり辛かったと思うが、その間チームの皆とどういった話をして気持ちをつないでいたのか?
A.ここに至るまで、分かっていたつもりですが勝つというのは、やっぱり難しいなと。ただ、本当に信念というかチームのやり方をブレずにやれば必ず結果が出ると信じてやってきたので、努力して成るべくしてなった結果だとは思います。ただ、今日の試合に関しては、前半1-0で先攻して折り返しましたが、後半どんな状況になっても、折れることなく、全員で力を合わせて最後まで走りぬこう、という話をして、結局、同点に追いつかれて逆転されて、また同点から逆転しましたが、本当に今までの負けから学んだ結果の勝利だと思います。本当に今までの敗戦は無駄にはなっていないので、その積み重ねの結果、今日の勝利があったと思います。忘れちゃいけないのは、本当にサポーターの皆さんで、負けた中でもずっと声を出して必ず応援してくれる皆さんのために、この勝利を伝えることができてホッとしています。ありがとうございました。
ペスカドーラ町田:関野監督のコメント
これが今のうちのチームの現状です。パワープレーに至るまでの過程で、2失点しているということと、最近先制した記憶が無いが、この試合も先に先制されて追う形になって、いつもの勝てないパターンがなんとなくチームの中で出来上がっていて、そこを払拭できない。監督として僕は責任を感じているのですが、どう払拭させていいのか、どう切り替えて、そこから同点に追いついて逆転させるためにどうしたらいいのか、ということが、いまいち見出せていません。今日の最後のパワープレーのところもそうでしたが、正直ちょっと自分の采配に対して考え直さなければならないのもありますし、自分の力の限界を感じる部分があるので、ちょっと今はなかなか話せることがないので、少し冷静に考えてから今後のチームをどう立て直していくか、を考えさせていただきたいと思います。
ペスカドーラ町田:大地選手のコメント
ホームでまだ今シーズン一勝もしていないので、どうしても勝ちたかった試合だが、せっかく来ていただいたお客さんに対して結果で答えられず、申し訳ない気持ちでいっぱいです。それだけです。
この試合の公式記録はこちらです。
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写真・記事:大関朋美
順位 | チーム | 勝点 | 得失 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | 名古屋 オーシャンズ |
30 | +59 | ||
2 | バサジィ大分 | 26 | +34 | ||
3 | フウガドール すみだ |
23 | +4 | ||
4 | 湘南ベルマーレ | 18 | +6 | ||
5 | バルドラール 浦安 |
18 | +1 | ||
6 | シュライカー 大阪 |
18 | -1 | ||
7 | ペスカドーラ 町田 |
18 | -3 | ||
8 | 立川府中 アスレティックFC |
16 | +1 | ||
9 | ヴォスクオーレ 仙台 |
10 | -17 | ||
10 | Fリーグ選抜 | 7 | -21 | ||
11 | エスポラーダ 北海道 |
6 | -21 | ||
12 | ボアルース長野 | 1 | -42 |
2019年第11節終了時