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　Fリーグ2012　第16節　10月8日

　ペスカドーラ町田　vs　名古屋オーシャンズ　　町田市立総合体育館

　
　この時点で2位大阪に勝点差10をつけ、首位固めをしつつある王者名古屋。
　対するは、前節、ついに浜松にリーグ初勝利を献上してしまった町田。
　誰の目にも優劣は明確に思えた対戦だったが、
　町田が今期最高の試合を見せ、白熱の大熱戦となった。

　

　
　

　敵地に駆けつけた王者名古屋のサポーター。
　

　ちょうど名古屋のサポーターと町田のサポーターの数も同じくらい。
　この日は府中vs浜松戦も同時開催され、町田市立総合体育館は今季最高2167人の大入りとなった。
　

　
　

　
　

　リカルジーニョはベンチスタート。
　

　試合は序盤から町田が気迫を見せ、互角の攻防戦となる。
　

　ポジェッションはむしろ町田が高いかと思わせるほど。実際序盤のシュートは町田が多かった。
　

　
　

　町田・関野監督もいくつかのプレーに満足げな表情を見せる。
　

　本来FIXOの大地(町田14)だが、このところPIVOに入るなど攻撃の基点となっている。
　

　町田の気迫に少し戸惑っていたように見えた名古屋も徐々に盛り返す。森岡のシュートは↓
　

　町田GK渡辺が何とか弾く。
　

　
　

　町田の攻撃、金山(町田7)からのパスに↓
　

　永島(町田11)が飛び込むが名古屋GK川原がセーブ。
　

　町田に押し込まれるシーンが続いた名古屋。9分、早めにタイムアウトを取り、建て直しを図る。
　

　しかし直後、この接触プレーでリカルジーニョが負傷。
　

　鼻から大出血しベンチに下がる。
　

　このあと試合のテンポが上がる。カウンターの掛け合いでシュートの連続。
　

　　
　

　15分、自陣でボールを奪ったジャッピーニャ(本田マルコス・町田6)が中央の金山にパス↓
　

　金山が戻したボールを受けてそのまま駆け上がり↓
　

　競り合いながらシュートを決める。
　

　
　

　
　町田が先制。名古屋と互角の攻防の中で先に得点を挙げた。　　
　

　
　

　
　

　名古屋が先制点を取られることはもちろんある。しかしいつもと雰囲気が違う。戸惑いの表情が続く。
　

　
　

　町田は引き続き集中したプレーを見せる。
　

　名古屋がペースをつかめないまま、前半終了。
　

　鼻血が止まってプレーに戻ったリカルジーニョだが、苛立ちもあり判定にも納得がいかない。アジウ監督がたしなめる。
　

　そのリカルジーニョと口論になった滝田(町田8)を川原(名古屋1)が落ち着かせる。
　

　不穏なムードだったが、この人、甲斐(町田5)は笑顔でチームを盛り立て後半へ。
　

　後半は名古屋がより攻撃的になって攻めだす。
　

　しかし町田も堅い守備とカウンターで対抗。名古屋に押される雰囲気はない。
　

　コミュニケーションも取れている町田。
　

　
　
　　　　　　　

　森岡(名古屋9)が中央に持ち込んでシュート↓
　

　上に外れるが名古屋は前半の動揺を払拭し、プレーに集中している。
　

　
　

　しかし29分、名古屋のコーナーキックを奪った町田・森谷のカウンター↓
　

　一人で持ち込んでシュートを決める！
　

　これで2-0。なんと町田がリードを広げる。
　

　今日はいけるかも。勝利の予感に盛り上がる町田サポーター。
　

　2点差となり、名古屋はさらに激しく攻める。
　

　残り時間を気にする町田・関野監督。残り10分。
　

　吉川(名古屋15)の突破↓
　

　
　町田GK渡辺が飛び出してシュートの前にボールを止める。
　

　
　

　33分、中央でボールを持ったリカルジーニョ↓
　

　距離のあるところからシュートを放つと
　

　GKの頭上を貫き、ゴールを奪う。
　

　リカルジーニョの個人技でまず1点を返す名古屋。
　

　番狂わせの予感に包まれていた会場が一瞬冷める。
　

　続いて森岡のシュート。枠を外れるが名古屋の流れになったかと思われた。が･･･
　

　34分、町田・大地(町田14)がカウンターでGK川原をかわして横パス↓
　

　駆け込んだ森谷(町田3)が無人のゴールに蹴りこむ。
　

　
　
　

　町田3点目。再び2点差。今度こそ勝利に近づいた！そう思える貴重なゴール。
　

　町田体育館は今期一番の興奮に包まれた。
　

　しかし名古屋がそのまま破れるはずもない。直後、左サイドからトリッキーなパスを中に入れる森岡↓
　

　これを受けたサカイ(名古屋4)がGKの横を冷静に抜くサイドいっぱいのシュートを決める。
　

　ゴール内のボールを取り、すぐに中央に戻すサカイ。
　

　3-2。時間は残り5分だが、これでまた1点差。会場がまた緊迫感に包まれる。
　

　しかし町田はまだ1点勝っている。残り時間をしのげば勝利。集中力は切れない。
　

　
　残り4分、永島(町田11)のシュートをGK川原が止め↓
　

　これに金山(町田7)が詰めるが、足でかき出す川原。しかし町田も盛り返す。
　

　
　今度はサカイの飛び込みに痛む町田GK渡辺。
　

　ベンチから声援を送る、この日控えの町田GK梅田。
　

　
　

　残り3分30秒。名古屋は北原をGKにしパワープレー開始。
　

　38分、名古屋のタイムアウト時に必死に指示をする町田・関野監督。
　

　森岡にシュートを打たせない金山。町田はまだ集中している。
　

　39分、ボールをキープしたかった町田。ロングフィードを止めに行った森谷がハンドを取られ、なんとこれで6ファール。
　

　名古屋に第2PKのチャンス。決めれば同点。キッカーは森岡。
　

　緊張のシーンだが、エースが確実にシュートを決める。
　

　
　

　
　ついに追いついた名古屋。3-3。名古屋はさすがだが、町田は痛恨のPK献上だった。
　

　これで町田は動揺したか？直後にディフェンスラインでリカルジーニョに簡単にボールを奪われ、シュートを決められる！
　

　ついに名古屋が逆転！町田はあまりにも惜しい第2PKからの連続失点。
　

　
　

　
　

　しかしまだ1分ある。町田は気を取り直して滝田をGKにパワープレーにかける。
　

　町田の最後の攻撃。ジャッピーニャのシュートを止めに行くサカイ。
　

　こぼれ玉をリカルジーニョがクリアする。
　

　ここで試合終了。天を仰ぐ滝田。町田はあまりにも惜しい敗戦。大金星を逃した。
　

　危なかった･･･名古屋の選手の表情が大苦戦を物語る。
　

　
　
　

　
　

　
　

　
　

　町田はまたも善戦どまり。しかし2000人の観客の前で今期最高の試合を見せた。
　

　それでも負けない名古屋。これで同節2位大阪が引き分けた為、勝点差12。追いかけるチームはないのか？
　しかし府中が大阪と勝点で並んだ。次節、名古屋vs府中の直接対決に注目したい。
　

　名古屋は試合後、いつものようにクールダウンしながら談笑し、今日の試合を振り返る。
　

　
　

　
　　名古屋オーシャンズ：アジウ監督のコメント
　　
大切な勝点3を取れた試合でした。内容は我々にとって良くないものでしたが、チームワークと気持ちで勝ち取った勝点3です。我々のチームにそれがあることを強調できた試合だったと思います。

　　名古屋オーシャンズ：渡邉選手のコメント
　　
とても難しい試合でした。監督も言ったとおり試合としては満足できる内容ではなかったんですが、今日に関しては勝点3を取れたことがすべてだと思いますし、監督、選手、スタッフすべてが諦めないで、絶対勝ちきるという気持ちが強かったことが勝点3という結果につながったんだと思います。本当に大きな勝点3だと思います。

　ペスカドーラ町田：関野監督のコメント
　
(今日の善戦は)選手たちすべてが試合開始から終了まで全力で戦ってくれた結果だと思います。負けたことは本当に悔しいですし、チームとしては残念な結果なんですけど、ただ前節の浜松戦に破れたことから、ゼロに立ち返ってスタートして、最初の試合が首位の名古屋ということで、内容も含めて全員よくやってくれたと思います。結果的に敗れたというのは9位にいる我々と首位の名古屋の差だと思いますが、けしてネガティブな試合ではなかったですから、こういう集中した試合を続けていくことが浮上にきっかけになればと思います。

＜Q.今日の試合は気持ちが現れていたと思いますが、先週浜松に破れ、今週首位名古屋ということで、チーム内で話し合いなどがあった上での変化でしょうか？＞
先週、浜松に負けたあと、「自分たちは落ちるところまで落ちた。ここから先は上に這い上がるしかないし、その為にはゼロに立ち返えらなければいけない。」ということと、チームがどん底にいる時こそ、チームとして人としての真価が問われる、ということで、ここで踏ん張れるかどうかが凄く大事だということを話しました。選手たちがどう受け止めたかは分かりませんが、選手たちの中にも変わるしかないという気持ちは芽生えていたんだと思います。
それと、今日の相手は名古屋ということで、すべての選手のポテンシャル高く、一瞬の隙で点を取られてしまう、という危機感が集中力を生んだんだと思います。例えば名古屋の選手なら、このクロスを通させたら決められてしまう、ここでスライディングしないと決められてしまう、だから行かなければ、というワンプレーワンプレーの積み重ねが、今日の接戦を生んだんだと思います。勝敗というのは、そういうところを一つ一つキチッとやっているチームが上に行くものだと思います。でもいままでウチはそれが出来なかった。今日、名古屋が相手だからこそそれを怠らず、最後まで選手たちが全力で戦ってくれたことで、こういう試合ができました。これを繰り返すことで、どの相手にも今日のような試合が出来ると思います。

　ペスカドーラ町田：大地選手のコメント
　
僕自身も他の選手たちも、今日名古屋だからということでなく、いつも全力で良いフットサルをしよう、お客さんを楽しませよう、絶対全力で勝つんだ、という強い気持ちを持ってやっているつもりです。毎回それは変わらないですし、今日も結果的には負けてしまっているので、とにかく僕たちは努力するしかありません。それだけです。
　　　

　　　　 この試合の公式記録はこちらです。

　　　 　



　

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写真・記事：大関朋美　中根高磁

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