ブラジル代表スペシャルマッチ 10月26日 浦安市総合体育館

 ブラジル代表 vs SELECAO“F”LESTE (Fリーグ東選抜)

 
 三浦カズの代表選出で期待のかかるフットサルワールドカップ日本代表。
 この日は代表以外の日本のトップ選手、Fリーグ東日本選抜チームがブラジル代表の胸を借りた。
 ブラジル代表は21日の西日本選抜戦、24日の日本代表戦にも出場しなかったスーパースター・ファルカンが出場。
 Fリーグの選手、サポーターの前でその超絶テクニックとブラジルの実力を疲労した。

 リカルジーニョとも並び称されるファルカン。ブラジル人の観客に手を振る。
 

 青、赤、茶色、黄色・・・普段絶対見られないFリーグ混成サポーターの皆さん。
 

 ブラジルの選手たちの到着が渋滞で遅れ、19時の試合開始予定が19時30分に。
 とは言っても18時40分には着いて、一旦19時5分試合開始と発表されていた。
 しかし再変更し、19時30分開始に。到着が遅れてもしっかりアップして、その分試合を遅らせるブラジル。
 この日はブラジルがホーム扱いでそんなところもブラジル流。むしろふだん日本人が時間に真面目過ぎるのだろう。
 

 F選抜の入場。混成チームならではの新鮮な顔ぶれ。
 

 会場は完売で超満員。親善試合であり腕試しの場でもある。Fリーグとは違う高揚感に包まれていた。
 ブラジル代表のテクニックを見ようと普段Fリーグではあまり見ない競技系現役選手や学生の観客も多かった。
 

 国歌斉唱。黄色のサポーターが多いのは町田サポだけでなくブラジルも黄色だからです。
 

 注目のファルカン(No.12・後列右から3番目)はベンチスタート。
 

 Fリーグ東選抜は直前にボラ・ユウゴがコンディション不良で入れ替わった。
 Fリーグトップブラジル人が現役ブラジル代表と差があるのか見たかっただけに、その点は残念だ。
 

 
 

 立ち上がり、積極的にボールを回すF選抜。
 

 しかし1分、右サイド、フェルナンジーニョ(ブラジル10)のドリブルからの早いクロス↓
 

 ファーサイドでシミ(ブラジル8)が難なく押し込む。
 

 ブラジルが早速先制。1-0。
 

 しかしF選抜も臆せずボールを取りに行く。
 

 特に目立ったのは府中のロドリゴ。中央から惜しいシュートをいくつも放つ。
 

 しかし単純なミドルシュートではブラジル代表GKを打ち抜くのは容易ではない。
 

 2分30秒、F選抜のコーナーキック。逆サイドで藤井(湘南)がダイレクトボレーシュート↓
 

 ゴール前で本田マルコス(=ジャッピーニャ・町田)がヘッドでコースを変えゴールに流し込む。
 

 これではGKも取れない。見事ゴールイン!
 

 1-1。F選抜が同点に追いつく。 
 

 この後も星龍太(府中)のドリブルからのシュートなど、序盤は互角に攻め合うF選抜。
 

 
 

 
        

 
 

 
 

 
 7分、ブラジルのコーナーキック。ニアに駆け込むウィルデ(ブラジル13)↓
 

 ダイレクトで蹴りこんだシュートがGK村山の足元を抜く。
 

 ブラジルが勝ち越して2-1。まあこんなもんよ、といった表情のブラジル代表。
 

 

 この辺りからブラジルが圧倒的に攻めだす。
 

 
 

 
       

 ブラジル監督はマルコ・ソラト。
 

 ボールを回すブラジルに対し、F選抜は時折カウンターを仕掛けるが序盤と違ってシュートまでは、なかなか行けなくなる。
 

 川股(浦安)のシュートも遠すぎる。コースにも入られ攻め手が減っていくF選抜。
 

 安易に足を出すと交わされる。
 

 一瞬の交わしからのシュート。Fでは対応できる選抜の選手たちだが、ブラジル代表には枠に打たれてしまう。
 

 GK村山のセーブが目立つ展開。
 

 
 

 
       

 
 
 

   一人気を吐くブラジル人ロドリゴ(府中)。
   

 
 両チーム最多の8本のシュートを放った。ブラジル代表にも知り合いが多いようなので奮起したか?
 

 攻めていたブラジル。17分、右サイドのロドリゴ(ブラジル14)、一瞬貯めての左足シュート↓
 

 GK村山をぶち抜いてゴールイン!
 

 これで3-1。ブラジルがリードを広げる。
 

 18分、F選抜のタイムアウト。ここまで少ししか出ていないファルカン(ブラジル12)。まだコンディションが悪いのか?
 

 地元浦安の選手は4人選抜されている。ペースを掴めないF選抜はここから前半終了までオール浦安セットで建て直しを図る。
 

 川股は出場時間は長かったがゴール前でボールを維持させてもらえない。
 

 
 前半終了。会場は「やっぱりブラジルは強いな。」というムードだったが、後半さらに圧倒されることになろうとは・・・
 

 華やかなハーフタイムショー。ブラジルのハイレベルなプレーとも相まって、満員の会場はかなり楽しい雰囲気に。
 

 
     

 選手は楽しんではいられない。反撃することができるか?
 

 
 

 しかし、後半開始からブラジルのさらなる猛攻が始まる。
 

 21分、ブラジルが連携からゴールを奪う。右サイドからウチに入れ↓
 

 8番がスルーしアリ(ブラジル4)へ↓
 

 Gkを良く見てサイドネットへシュートを決める。
 

 
 

 練習通りのような綺麗なゴール。これで4-1。
 

 
 
 

 これでさらにゆとりの出たブラジル。
 

 前半以上にプレッシャーをかけ、F選抜をゴール前に釘付けにする。
 

 
 

 2人で囲んでもコントロールされパスを出される。
 

 
 

 
 

 24分、フェルナンジーニョ(ブラジル10)がGK村山を引き出し↓
 

 
 サイドに開いて中央へパス↓
 

 ファルカン(ブラジル12)がさらに横パス↓
 

 
 ガブリエウ(ブラジル6)が無人のゴールへ決める!
 

 完全に相手を崩しての得点に満足げなファルカン。
 

 5-1となり、気持ちよくプレーするブラジル代表。
 

 前半はあまり出なかったファルカン。点差が付いたことと、コンディションも良くなったのか、見せるプレーを披露し出す。
 

 防戦一方のF選抜。
 

 
 

 
 

 守っているのにブラジルがボールを回しているうちにフリーになる選手が出る。
 それだけボールの回りと選手の動きが捉えられないということだ。
 

 30分、右サイドでボールを受けたウィルデ(ブラジル13)が小さな振りから強力なシュート↓
 

 GKの頭上を貫き6点目。
 

 
 強いブラジル。点差通り、いやそれ以上と思える内容。もちろんF選抜は急造チームだがこれほど差があるのか・・・
 

 
 

 
 

 ブラジルの攻撃、ビニシウス(ブラジル7)のシュート性のグラウンダーパス↓
 

 フェルナンジーニョ(ブラジル10)が右からゴール前に駆け込んで触ってゴールへ流し込もうとする。
 ここは間に合わなかったが、流れの中で意思の疎通が取れたプレーを高速で仕掛けてくるブラジル。
 

 ファルカン(ブラジル12)は後半30分以降出ずっぱり。日本の観客に自身のテクニックを見せ付ける。
 

 久しぶりのF選抜の攻撃はロングボールでのカウンター。後半はチャンスらしいチャンスは作れなかった。
 

 
 

 最後はファルカンの独壇場。打ってよし。
 

 キープして良し。
 

 トリッキーなーパス。
 

 
 ヒールリフト。
 

    将来Fリーグでプレーしたいというファルカン。ファンサービスが過ぎるぞ。
    

 
 

    結局最後までフィールドにいたファルカン。
    最後10分はたっぷりとすばらしいテクニックを見せてくれた。
    

 6-1で試合終了。序盤は良い形も見せたが、
 終わってみれば日本3戦目でコンディションが良くなったブラジル代表が力を見せ付けた試合だった。
 

 思った以上にやられてしまった。悔しいというより参ったといった感の選手たち。
 

 
 

 
 

 
 

 ブラジルからしても後半は満足な内容だったようだ。ワールドカップが楽しみだ。
 初戦は日本代表戦・・・お手柔らかに。頑張れ日本!
 

 

 
 

 退場際もしっかりファンの声援に答えるサービス精神旺盛なファルカン。
 プラシャツも客席に投げ入れていた。Fリーグに来る日が楽しみだ。
 

 
  記者会見
  
ブラジル代表:ソラト監督のコメント
今日は日本で最後の3戦目で重要な試合として挑みました。ディフェンスでは1点取られましたし課題もありましたが、攻撃では良い面が出せました。
シソ選手は筋肉を傷めてしまったので、FIFAがOKすればワールドカップメンバーを入れ替える予定です。

<Q.ワールドカップの初戦は日本戦ですが、対戦に向けて一言。>
ワールドカップは現チャンピオンとして挑むつもりですが、どのチームも強いと思っています。今回はブラジルとスペインだけでなく他のチームにもチャンスがあると思います。ブラジルには前回のチャンピオンメンバーが8人いますが彼らの経験を使ってまたチャンピオンになりたいと思います。日本は24日に練習試合をしましたが、4年前と比べると凄くレベルアップしています。ブラジルとポルトガルと同組なのは残念でしたけど、その次にプレイオフ(決勝トーナメント)に近いのは日本だと思います。同じグループですが、我々の次に日本を応援しています。


ブラジル代表:ファルカン選手のコメント
日本で行った3試合はワールドカップに向けて本当に良い練習になったと思います。
今日の試合も自分にとってはチームメイトと初めて合わせる機会だったので、良いシミュレーションになりました。

<Q.今日のF選抜で印象に残った選手はいるでしょうか?>
今日だけでなく日本での3試合で感じたことは、日本は誰か個人というより組織が素晴らしいと思います。今日で言えば、PIVOで入った水上選手とロドリゴ選手が良かったと思いますが、日本の一番良い点は皆で助け合うチームプレーだと思います。

<Q.今日怪我明けで久々のプレーでしたがコンディションはどうでしょう?>
今日まで3週間、フィジカルトレーニングだけでしたので、今日の試合は本当に大事でした。今日はフィジカル的にいくつかミスをしましたが、タイでまだ3-4日練習があるので、そこで100%のコンディションに持って行きたいと思います。

<Q.Fリーグでプレーするのはいつ頃になりそうですか?(笑)>
それは夢ではないです。私はブラジルから出るとしたら必ず日本でプレーしたいと思っています。それは私の人生のプロジェクトです。2014年にここに来るためにスポンサーと、もう6ヶ月くらい話し合いをしています。

 ブラジルメディアのインタビューを受けるファルカン選手。
 

   Fリーグ東選抜:岡山監督(浦安)のコメント
   
6-1という結果もあるんですけど、もうちょっとしっかりディフェンス出来れば防げる失点もあったので、その点をしっかり指導しきれなかったことが非常に悔しいです。ただ攻撃面では西選抜や代表が作れなかった形を出せたと思いますので、そこは選手たちも自信を持っていいのかなと思います。ただそれ以上に通用しなかったことが多いので、皆がそれぞれチームに持ち帰って、自分も含めて次に活かしてFリーグのレベルアップにつなげてもらいたいなと思います。

 Fリーグ東選抜:水上選手(北海道)のコメント
 
初めて海外のチームと対戦が出来て良い経験ができたな、と思います。今日の敗因はディフェンスが剥がされてしまって、プレッシャーでミスからボールを失ったことも多かったですし、それだけブラジルのプレッシャーが凄かったともいえますけど、もう少し皆が冷静に出来ればもっと攻撃面でも良い場面が出せたと思います。6-1と点差が開いた試合になったんですけど、本当に悔しいな、という一戦でした。

<Q.特に印象に残った選手は?>
ブラジル代表は「上手い」という意味では皆凄かったんですけど、その中でもカリスマ性があったのはやっぱりファルカン選手です。ファルカン選手が出てくると僕らが気づく前に会場がウワーと沸くので、それで気づくんですけど、怪我明けとはいえ・・・やっぱり凄い左足だな、と。ボールの持ち方、シュート、独自のフェイントとかも沢山持っていて、しっかりしたボールコントロールもあって、ちょっと不用意に足出したらドリブルもやられる、凄いところにパスも通してくる、その後の刺さりも早い。もちろん身体も強い。・・・凄いな、と。

<Q.ファルカン選手がF選抜で印象に残った選手で水上選手の名前を挙げていましたよ。>
ホントですか? 一番抜きやすい選手、という意味じゃないんですか?(笑) そう言ってもらえたなら嬉しいですけど、でも僕としてはあんまりいい所出せなくて歯痒い試合だったので、逆にどこが良かったのか聞きたいですね。

<Q.日本でやっているプレーとブラジルとの一番大きな差はどこなのでしょう?>
そうですね・・・もちろん圧力の差がありますが、違う所と言えば、ボールを受ける時、僕らが体勢を整える前に身体をぶつけられましたね。逆にブラジルがボールを受けるときは、先に僕らに身体を当ててからキープしてました。こっちが力を入れる前に小突かれるように先に当てられて体勢を崩されるので、その次の競り合いに力が出ないというか・・・普段僕らがボールを受けるときは自分たちが良い体勢でボールを受けたいので、先に相手に身体を当てるという習慣がないんです。要佑(川股)とか俊(永島)とかなんかは特に身体ではそんなに負けないと思うんですけど、そういう経験の差というか、ボールを持っていないところでの身体の使い方が一番の違いですかね。僕らだったら、ボールを持ってからバチンと当たりにいっちゃうんで、激しく見えるしファールも取られやすいと思うんですけど、その前に先に一回身体を預けれるかどうかという点で、健介くん(高橋)なんかもFリーグではそういうのが上手い選手だなと思うんですけど、大きくなくても身体の使い方でボールをキープできるんだなって、ブラジルの選手とやってみて、今日改めて勉強になりました。
それとパスなんですけど、僕ら日本人は受け手が取りやすいように、下で(グラウンダーで)パスを出そうというのが習慣なんですね。でも向こうは多少雑でも、とにかくパスを通してしまえば、あとは受け手がトラップの技術で何とかしろ、って感じなんです。そこでパススピードが違ってきますし、Fリーグでは下でパスを通そうという意識が強すぎて、逆にちょっと浮いたパスをトラップできる技術が育たなかったり、そういった課題があると思います。多少乱れたパスでも、足じゃなくてヒザでも頭でもしっかり止められる技術がないと、もっと早いプレスに対応できないので、そこをもっと磨かないといけないですね。


      この試合の公式記録はこちら
      選手の表情中心のフォトギャラりーはこちらです。


     



   ※ラブフットボールは有志で運営していることもあり、
   今回のワールドカップは地上波でのTV放送予定もあるとのことなので、
   タイ行きを見送りすることにいたしました。今回は国内居残り組として
   日本代表を応援したいと思います。頑張れ日本!

 

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写真・記事:大関朋美 中根高磁

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Fリーグ順位表

順位 チーム 勝点 得失
1 → team logo 名古屋
オーシャンズ
30 +59
2 → team logo バサジィ大分 26 +34
3 → team logo フウガドール
すみだ
23 +4
4 → team logo 湘南ベルマーレ 18 +6
5 → team logo バルドラール
浦安
18 +1
6 → team logo シュライカー
大阪
18 -1
7 → team logo ペスカドーラ
町田
18 -3
8 → team logo 立川府中
アスレティックFC
16 +1
9 → team logo ヴォスクオーレ
仙台
10 -17
10 → team logo Fリーグ選抜 7 -21
11 → team logo エスポラーダ
北海道
6 -21
12 → team logo ボアルース長野 1 -42

2019年第11節終了時

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