ウイダーFリーグ2013-2014
第6節 7月14日 テバオーシャンアリーナ
名古屋オーシャンズ 3-3 ペスカドーラ町田
監督が変わり心配された序盤戦を無敗で乗り切り、早くも首位に立った名古屋と
イゴール効果をまだ十分に発揮できず7位の町田。
通算成績で14勝1分と圧倒している名古屋がこの日も勝利するかと思われたが
試合が始まるとイージーなミスの多い名古屋に対し、高い位置からプレッシャーをかける町田が善戦する。
名古屋の先発はGK石黒、北原、室田、前鈍内、ペドロコスタでGK川原はベンチ。
町田はGKイゴール、金山、滝田、永島、中井でスタートするが、1分を経過すると
早くも森谷、甲斐、横江、大地へセット換えするなど、工夫をして試合を進める。
先制点は名古屋。5分、フリーキックからサカイのグランダーのボールを森岡がコースを変えてゴールイン。
気持ちを前面に出す町田はファールも多くなり、8分には早くも5ファール。
しかし9分、町田は永島がパスカットから右サイドを駆け上がり、折り返しを金山がスライディングで同点に追いつく。
そこからはまた名古屋ペース。13分にはペドロコスタを横江が倒し、名古屋が第2PKを得るが、
森岡のシュートは枠の外。その後も町田陣内で試合を進めたが、前半は1-1のまま終了。(後半へ)
徐々に戦術が浸透してきたか?名古屋ビクトル・アコスタ・ガルシア監督
イゴール恒例の試合前の祈り。
5分、名古屋フリーキックからゴール前で森岡がコースを変え先制。1-0。
9分、永島のパスカットからゴール前に滑り込んだ金山が決め、町田が同点に追いつく。1-1。
13分、森岡の第2PKは枠の外へ。
14分、滝田のシュートパスに永島がファー詰めするが押し込めず。
1-1、同点で前半終了。
<後半戦>
後半は立ち上がりから両チーム果敢な攻め合い。
カウンターから互いにキーパーとの1対1のシーンも作るがキーパーの好守もあり、勝ち越し点は奪えない。
しかし次の点はやはり名古屋。30分、渡邉がDFをひきつけて出したパスをペドロコスタが決めようやく2-1と勝ち越し。
さらに34分、森岡がドリブルで持ち込み、イゴールの肩越しを抜いて3-1と引き離す。
町田は残り4分を切り、滝田をキーパーにしてパワープレーを開始。
最初名古屋の中央を絞りコースを切ったディフェンスでなかなか展開できなかった町田だが
名古屋ディフェンスに当たって出たという判定で得たコーナーキックを
金山→甲斐→横江のヘッド→逆サイド金山のヘッドと見事に繋いでゴールイン。3-2。
さらに残り50秒、名古屋が6つ目のファールで町田が第2PKをゲット。
横江がキーパーの股下を抜くシュートでなんと同点!残り2分から2点差を追いつき試合が終わる。
名古屋は町田2点目時のコーナーキックの判定や、第2PKのファール時にも森岡が抗議して
イエローカードをもらうなど、納得のいかない様子。
無敗記録は守ったが2位グループ浦安、湘南、大阪に勝ち点差1に迫られる痛い引き分けとなった。
後半は好守に早い展開。
名古屋GKは後半も石黒。
24分、町田横江がサイドを突破しキーパーも引き出してシュートを放つがサカイがクリア。
後半、町田は決して負けていない。高い位置からプレスを掛け、互角の戦い。
激しい試合にファールが多くなる。
30分、渡邉がディフェンスを引き付けペドロコスタへラストパスを通し名古屋がようやく追加点。2-1。
34分、森岡が個の力を発揮。ドリブルで持ち込み、そのままシュート。
イゴールのニアサイドをぶち抜き貴重な追加点。3-1。
町田は残り3分50秒でパワープレー開始。
コーナーキックの判定に声を上げるビクトルガルシア監督。
キッカー金山から甲斐→左サイド横江→右サイド金山のヘッドとダイレクトにつながってゴールイン!3-2。
さらに残り50秒、横江の第2PK。
決まって土壇場で同点!名古屋相手に2点差を追いつく。
残り時間も勝利を目指す攻防。
町田が守りきってタイムアウト。
3-3。名古屋にとっては痛い残り2分10秒からの引き分け。
町田にとってはナイスゲーム。東京からも駆けつけたサポーターにお礼をする町田の選手たち。
試合後、町田・関野監督のコメント
ここ2試合連敗している中、アウェーで名古屋と戦うということで、モチベーション的には何とか勝って次につなげたいと思っていた。いつも名古屋と試合をするときは、選手たちもモチベーションも高く、戦う姿勢をしっかり見せてくれるのだが、それ以上に今日は試合前にモチベーション・気持ち的な話をして「しっかり名古屋で勝って帰ろう」と望んだ。
試合の内容的には満足はしていないが、最低限アウェーの地でやらなければいけないことは出来たと思う。ただ、ゲームの内容から言うと正直勝てたのかなと思っている。あれだけチャンスが続いている中で決めきれず、逆に失点をしてしまった。まだまだチームとして未熟な部分だと思うが、次につながる結果にはなったと思うし、名古屋に勝つことを目標にやっているのではなく、プレーオフ進出を目標にやっているので、その中のプロセスとしてアウェーで勝ち点1を取れたことは良かったと思う。
<Q.最初から最後まで激しいプレッシングで主導権を握っていたが、狙いどころはどこだったのか?>
今後まだ試合があるので詳しい話はできないが、名古屋が結果を出している起点となっているサカイ選手と森岡選手の二人のラインはFリーグの中でも突出しており、ゴールを量産しているし、ゲームを安定させ主導権を握っている。そこの対策を一番に考えて取り組んできた。その二人にボールがしっかり収まって、ラインが上がってくる。なので、森岡選手にボールが入らないようにしたり、サカイ選手にシュートを打たせないように等、そういったディフェンスの話をして、少しだが対策もしてきた。それと名古屋は2つのセットがあり、それぞれ特徴があったので、そのセット別の対策を練って、それが少し功を奏したのかもしれない。
町田・キャプテン横江選手のコメント
あくまでも個人的な意見という前提だが、名古屋は去年はFリーグの中でも別格の強さがあったと思うし結果が物語っていたと思うが、今シーズンは監督が変わり戦術が浸透していなかったり未完成な部分が沢山あると思う。試合をしていても何でもないミスが多かったかなと思う。ここ何試合かを見ていても、名古屋とやって勝つなら今のウチかな、と正直思っていたので、結果が引き分けなのは残念。今後どういう戦術を名古屋が浸透させていくのか見ていかないとわからないが、今の名古屋は完成度が低く、個に頼る部分が多いしまだまだ未知な部分が多い。他のチームも勝点差が離れていないという意味では、まだまだ(優勝争いも)これからなのかなと思う。
名古屋・ビクトルガルシア監督のコメント
私たちは良いゲーム作りは出来たと思う。勝っている状況でパワープレーで1失点し、取られ方もヘディングの早いボールで押し込まれた状況だった。あれはディフェンスしづらいボールだった。
その後の第2PKの同点ゴールというのは、レフリーの判断でそれは変わらないし、その判定に関して何か言うつもりは無いが、今日の試合についてはレフリーも反省することもあるかと思う。
名古屋・キャプテン吉川選手のコメント
正直なところ、勿体無い引き分けだったというのが最初の感想。試合を通して非常にミスの多い試合だったし、最後のところで耐えなければいけない時間帯に耐えられなかったのが、とても勿体無かったと思う。
まだまだリーグは続くし、この引き分けを引っ張らず、次のゲームに向けてチーム一丸となって頑張っていきたいと思う。
(写真・記事:大関 朋美)
※次回は7月20・21日のFリーグセントラル、関東1部リーグからピックアップマッチをレポートします。
順位 | チーム | 勝点 | 得失 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | 名古屋 オーシャンズ |
30 | +59 | ||
2 | バサジィ大分 | 26 | +34 | ||
3 | フウガドール すみだ |
23 | +4 | ||
4 | 湘南ベルマーレ | 18 | +6 | ||
5 | バルドラール 浦安 |
18 | +1 | ||
6 | シュライカー 大阪 |
18 | -1 | ||
7 | ペスカドーラ 町田 |
18 | -3 | ||
8 | 立川府中 アスレティックFC |
16 | +1 | ||
9 | ヴォスクオーレ 仙台 |
10 | -17 | ||
10 | Fリーグ選抜 | 7 | -21 | ||
11 | エスポラーダ 北海道 |
6 | -21 | ||
12 | ボアルース長野 | 1 | -42 |
2019年第11節終了時