関東リーグ2013 第18節(最終節) 12月28日 駒沢総合体育館
ファイルフォックス府中 vs フウガすみだ
関東リーグ2013はフウガが無敗のまま最終節を迎えた。
すでにフウガの優勝とファイルフォックス・ブラックショーツの3位以上=地域チャンピオンズリーグ出場が
決まっているため、注目はフウガが関東リーグ無敗のままFリーグへ卒業してしまうかの一点に絞られる。
ファイルフォックスはこの試合に照準を定め、関東リーグに残る者の威信を掛けてフウガ打倒に挑んだ。
会場はフットサルの聖地駒沢体育館。決戦の地にふさわしい。
テンション・ラーション・コミュニケーションの掛け声と共に関東リーグ最後のフウガ回る円陣。
試合開始からファイルがラッシュを掛ける。
6分、山上(フウガ5)のシュートをGK三浦がセーブ。
そのあと、ファイル自陣から田村(ファイル6)がドリブルで駆け上がる↓
フウガゴール前まで切れ込み↓
ルーレットからヒールシュート!
ディフェンス、キーパーを欺いてボールはゴールへ。
田村のスーパーゴール!ファイル先制!0-1。
田村は前期のフウガ戦で膝靭帯を負傷し2ヶ月試合を離れ、その間にチームは5位まで後退した。リベンジへの第一歩。
ファイルの気持ちの入ったプレーは続く。
フウガの攻撃もしっかりブロック。
高い運動量で次々にゴール前に迫る。
12分、中央で田村(ファイル6)が前線へパス↓
左前へ流れながら受けた杉本(ファイル23)が反転シュートを決める!
0-2、フウガから2点リードを奪う!
会場は早くも興奮と動揺に包まれ始める。
しかしフウガから勝利を奪うにはまだまだ足りない。ファイルの集中は途切れない。
吉成(ファイル11)のシュートパスは惜しくもゴールを横切る。
藤本(ファイル9)のシュートはGK大黒が弾き出す。
内田(フウガ20)のシュートはGK三浦がセーブ。
ファイルの早い仕掛けにいつも冷静なフウガがペースを乱される。
18分、ファイルのタイムアウト。フウガ須賀監督の厳しい指示が飛ぶ。
前半終了。0-2。ファイルが作った速く激しいムードのまま試合は進んだ。後半はどうなるか。
フウガの後半の強さは分かりきっている。一瞬の隙も許されない。最後まで走り続けると確認しあうファイル。
後半ファイルのGKはいつものように三浦から石渡へ。
フウガの猛攻が始まる。前週もカフリンガに1点ビハインドで前半を終えたが後半10分には逆転した。
ファイルは守りきれるか?
フウガは次々とシュートを放つ
27分、金川(フウガ3)のシュートに太見(フウガ8)が詰めるがGk石渡がギリギリ指先で防ぐ。
28分、フウガのキックイン。速いボールをゴール前へ入れるとGK石渡が弾き↓
こぼれたボールを太見(フウガ8)が叩き込む!
フウガが1点返し1-2。
手間取ったが、まだ10分以上ある。このペースでフウガが追いつくのか?
ところがその直後。田村(ファイル6)が中央で引き付け、右前方へ上がってボールを出すと↓
藤本(ファイル9)が思い切りのいいシュートをニアポスト際へ打ち込む!
ゴールイン!ファイルに貴重な追加点。後半代わって入ったフウガGK揚石無念。1-3。
フウガの逆転プランをも崩す藤本の得点。再び2点差。勝利まであと12分。
さすがのフウガも表情が変る。さらに激しく攻める。
会場に高揚感が走る。フウガはリーグ戦で2年間負けていない。フウガの負けが見られるのか?
32分、コーナーキックから山上(フウガ5)のシュートはわずかに枠の左。
ファイルの守り。一つクリアする毎に雄叫びが轟く。
34分、藤本(ファイル9)のシュートをゴール前で岩田(ファイル4)がコースを変えたがわずかにポスト左。
36分、諸江(フウガ4)のシュートがGK石渡の股をかすめて抜けるが、ゴール前でボールを抑える。
36分、ファイルのカウンター。スルーパスで抜け出した三木(ファイル18)が狙い済ましたシュートを決める。
ついに1-4。残り4分。ファイルの勝利が確実に見えてきた。
残り時間はわずか。ファイルは一つ一つしっかりとクリアする。
フウガのタイムアウト。残り時間は2分。
残り1分。勝利へのカウントダウン。
残り13秒、フウガのキックイン。
速いパスから宮崎(フウガ6)が直接決める。
しかしまだ2点差。もう時間がない。
残り3秒でファール。フウガのフリーキック。
最後の攻撃。しかし右に出したフリーキックは枠を外れる。
タイムアップ。2-4、ファイルフォックスがついにフウガから勝利を奪う!
敗れた相手に挨拶に向かう須賀監督。
ファイルの意地と誇り、リーグに残るものの責任感。
嬉びと開放感に包まれ涙ぐむファイルの選手たち。
胸を張るファイル。素晴らしいゲームに惜しみない拍手と声援が飛んだ。
最終戦の後は表彰式。
この日は敗れたが優勝の価値が下がるわけではない。シャツを着替えて堂々と整列するフウガ。
3位ブラックショーツから表彰。代表者はGK冨沢選手。
続いて2位、ファイルフォックス府中キャプテン三木選手。
優勝のフウガは太見副キャプテンと金川キャプテン。
得点王は最終戦で2ゴールを上げ三木選手を振り切ったゾット早稲田の小笹選手。1試合1ゴール以上となる17ゴールだった。
次にベストファイブの発表。フウガのGK大黒選手から。
ファイルの三木選手も。2位ファイルのキャプテンであり16ゴールも挙げて文句なしの受賞。
3位ブラックショーツから攻撃の核となる田口選手。得点も13ゴールで4位タイだった。
ベストファイブ、左からファイル三木選手、フウガ大黒選手、太見選手、諸江選手、ブラックショーツ田口選手。
ベスト監督賞はフウガ須賀監督。Fリーグへ昇格することもあり一言スピーチを行った。
まず今日フウガは消化試合ではなく本気で勝ちに行った結果、4-2でファイルフォックスに敗れてしまったんですが、選手は本当によくやったと思いますし、ファイルフォックスの選手が素晴らしく、それが負けた原因だと思っているので、僕個人としてはもっと頑張らなければいけないですし、ファイルフォックスはやはり凄いチームだなと思っています。関東リーグにはいろいろな思い出があるんですけど、かつてあったシャークスであるとか、もちろんファイルフォックスを始め色んなチームに育ててもらったと思っています。そのリーグを卒業するのは本当に寂しいんですけど、今日ファイルに負けて大事なものを改めて思い知らされました。Fリーグに上がった時に今日足りなかったものを出せるように、関東リーグの代表として頑張っていきますので、これからも関東リーグとFリーグの応援をよろしくお願いします。ありがとうございました!
3位ブラックショーツの記念撮影。初の関東代表として地域チャンピオンズリーグに挑む。
2位ファイルフォックス府中。
優勝は3連覇で関東リーグを卒業するフウガすみだ。おめでとう!さらなる飛躍を期待しています。
表彰式の後、ファイルフォックス吉成選手兼監督と三木キャプテンにお話をお聞きしました。
吉成選手:今シーズンは去年いた選手が沢山抜けて、若手と、途中がなくてベテランという感じだったので、不安だらけのスタートで、その中で前期がよければチャンピオンズリーグも目標になるけど、優勝争いをしようというのはなかなか口に出来なくて、そんな不安の中で皆ホントに頑張りましたし、いいことが沢山おきました。徳嶽が入って、彼にはDJのテディーさんが個人的に新人賞をくれましたが、これほど活躍してくれるとは思いませんでしたし、三木もこんなに点を取ってくれると思わなかったし、マーちゃん(岩田選手)がこれほど(本来の力を)戻してくれると思わなかった。さらに佳翔(田村)や豊(藤本)の成長とか、そこに瀬戸とかキヨ(杉本)とかが入ってきてくれて、今日試合前にチームの皆に話したのは、4月からシーズンが始まって関東リーグで一番成長したのは間違いなく俺らだよねと。それが今日フウガに勝つことにつながったと思うし、一巡目のフウガ戦はもう前半15分で体力切れて、その後ボコボコにされている訳で、それが今日、前半2-0で終われて、そのまま後半も戦いきれたっていうのは僕らの成長で、全員が本当に頑張ってきた結果かなって思います。
三木選手:うちのチームは圭くん(吉成選手)やマーちゃんがファイルフォックスの全盛期を知っている人たちなので、そういう人たちが代々受け継いで来た体を張るとか気持ち出すとかいうファイルフォックスらしい面を、今年入った選手や2年目の選手たちにずっと言い続けてきてくれて、それを僕らは信じてやってきただけで、皆が同じ方向を向いてやってきた結果がこの2位という結果だと思うのでホントにもう僕は監督に頭が上がりません。(笑)
Q.関東リーグを卒業するフウガに対して何かありますか。
吉成選手:ここまで関東リーグを盛り上げてきたのは間違いなくフウガの力だと思うので、今日もし僕らがフウガにボコボコにされるような試合をしてしまったら、フウガが自分たちがいなくなって関東リーグは本当に大丈夫、って思ってしまうと思うので、とにかく熱いゲームを見せて、フウガがいなくなっても関東リーグには僕らがいるよ、っていうのを証明しようと今週ずっと話していたので、今日そういうゲームが出来たことが本当に嬉しかったです。
Q.全日本選手権や地域チャンピオンズリーグはどう戦いましょう?
吉成選手:さっきも須賀ちゃんは全力でやったって言うんですけど、それはそうだと思うんですけど、でもどこかでフウガはやっぱりもう優勝も決まっているし、というのがあると思うんですよね。でも関東大会ではうまくいけば準決勝でまた当たって、地域チャンピオンズリーグも勝ち抜けば当たると思うので、そこでは勝点というアドバンテージがなくて本当に本当に必死になったフウガと戦うわけで、そこは今日とは一味違ったフウガになると思うので、僕らは今日で調子に乗るつもりは全くないし、今日勝てたことは僕らにとって凄い大きな経験だけど、その時にはよい意味で今日のことは忘れて、また一丸になって戦いたいと思います。
ベストファイブの二人、3位ブラックショーツの田口選手と2位ファイルフォックスの三木選手。
地域チャンピオンズリーグ一次リーグでは違う会場になると思われる。決勝会場で再開しようと誓い合って別れた。
順位 | チーム | 勝点 | 得失 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | ファイル フォックス八王子 |
9 | +7 | ||
2 | バディラン ツァーレ |
9 | +4 | ||
3 | コロナFC権田 | 6 | +3 | ||
3 | 町田アスピランチ | 6 | +3 | ||
3 | リガーレ東京 | 6 | +3 | ||
6 | カフリンガ 東久留米 |
4 | -2 | ||
6 | ゾット早稲田 | 4 | -3 | ||
8 | 浦安セグンド | 3 | -5 | ||
9 | ロンドリーナ | 0 | -10 |
2019年第4節終了時