関東1部リーグ2017
第15節 10月28日 小田原アリーナ
PSTCロンドリーナ vs ブラックショーツ
関東リーグはこの試合と12月の3節を残し、2チームの優勝争いに絞られている。
1位ロンドリーナが勝点30、2位ブラックショーツが勝点25。
しかしロンドリーナの消化試合が一試合多いため、
ブラックショーツがこの直接対決に勝てば勝点差2となり、自力優勝が可能となる。
ロンドリーナはここまで一敗。勝てば優勝はほぼ決まり。
ブラックショーツがそれを阻止するか? 雌雄を決する今シーズン最大の大一番。
この試合はFリーグとの共同開催。ロンドリーナの上部チーム・湘南が10-0で浜松に勝った2時間後の試合。
ロンドリーナのエース・No.3佐藤玲惟。13得点で得点ランク独走中。
前の試合から1ヶ月、ロンドリーナに対抗するためフィジカルを鍛えてきたというブラックショーツ。
ロンドリーナ唯一の1敗は前期のブラックショーツ戦。雪辱して優勝をほぼ決めたいロンドリーナ伊久間監督(左)。
Fリーグと同じ入場曲で一人一人コールされての入場。
8勝1分3敗、12試合消化し勝点25のブラックショーツ。
9勝3分1敗、13試合消化し、勝点30のロンドリーナ。勝てば優勝にマジック1。
負けられない大一番。両チーム円陣を組んで試合に入る。
先発はロンドリーナGK藤原、FP横山、西巻、高橋、中嶋。
ブラックショーツ、GK冨沢、FP渡辺、田口、鳥山、細矢。
ブラックショーツ、まず縦へ早くボールを入れて相手陣へ入り込む。
1分過ぎ、エンドラインへ押し込んでキックインを得る。
キックインからNo.9渡辺のシュートが↓
ゴール右上を捕える!
ブラックショーツ先制! 早くも0-1。
渡辺の豪快なシュート。大事な先制点を奪う。
先制されたロンドリーナがすぐ仕掛ける。
ブラックショーツは飛び込まず、剥がされないようについていく。
それでもスピードに勝るロンドリーナ。サイドを突破してゴール前にボールを供給する。
ブラックショーツも時折カウンターでチャンスを作り、0-1のまま試合は進む。
ロンドリーナは得意の強力なミドルシュート攻勢。
7分、西巻(ロンド11)が中央でスペースを作って↓
シュート↓
GK冨沢が弾き出したが、容易にフリースペースを作ったDF陣に注意を促す。
先制したこともあり守備的になっているブラックショーツ。
ロンドリーナのチャンスが続く。
10分、ロンドリーナ、キックインで早いボールをゴール前へ↓
DFが足元に止めたボールに詰め寄り↓
こぼれた所を田中(ロンド13)が押し込む!
ロンドリーナ同点! 1-1に追いつく。
先制されてから9分、苦労したが追いついてしまえばコッチのものと喜ぶロンドリーナ。
即ブラックショーツはタイムアウト。先行逃げ切りプランでなくなってしまったがどう切り抜けるか?
その後もロンドリーナが優勢。
何度もブラックショーツゴールに詰め寄る。
ブラックショーツはカウンターを仕掛けるがゴール前までたどり着けない。
ロンドリーナの攻勢が続く中、GK冨沢のセーブが続く。
14分、久々のブラックショーツのカウンター↓
永谷(ブラショー28)のシュートはブロックされる。
この時点でブラックショーツのファールは5つ。同点だがロンドリーナ優勢ムード。
しかしここからブラックショーツのカウンターが目立ち出す。
鳥山(ブラショー14)がDFとの競り合いを突破↓
シュートは↓
ロンドGK藤原が前へ出て止める。
17分過ぎ、やや優勢の流れ止まりかけたところでロンドリーナタイムアウト。
しかし再開して40秒後の18分、ブラックショーツがまたカウンター↓
北村(ブラショー16)がステップ右へでかわして↓
体をひねってシュート↓
見事サイドネットに決まる!
ブラックショーツ、勝ち越し点で1-2。
劣勢の時間が長かったが再びリードを奪う。
さらに直後、またブラックショーツがカウンターで攻め上がる。
吉田(ブラショー25)が中央を蛇行しながら↓
見つけたコース目掛けてシュート!
ゴール左上に突き刺さる!
なんと2点目から12秒後のゴール! 1-3。劣勢ムードから一気に2点リード!
連続得点を許したロンドリーナはGKを飯田に代える。
しかしさらに続くブラックショーツの攻撃↓
北村(ブラショー12)がGKと1対1でシュート↓
紙一重でゴール左を抜けて行く。
前半残り時間はロンドリーナは攻め込めず。ブラックショーツ優勢ムードののまま。
前半終了。1-3、ブラックショーツが2点リードして終える。
しかしシュート数は18-11。先制された後15分間はロンドリーナが優勢に進めていた。
そこを耐えて見事逆襲成功。上手い戦いを見せているブラックショーツ。
だが今期のロンドリーナは圧倒的攻撃力が武器。2点は僅差。後半はどんな試合となるか?
後半開始、まだ様子見の段階の開始50秒↓
裏に吉田(ブラショー25)が一人抜け出し↓
GKの飛び出しの脇をついてシュートを放つ↓
ブラックショーツに追加点! 後半開始早々の得点で1-4。
吉田は3点目に続いてのゴール! 2度ともドリブルから難しいコースにシュートを決めてのファインゴール。
3点ビハインドとなったロンドリーナ。攻めに出るが簡単に得点は奪えない。
27分、碓井(ロンド8)が中央を抜けて↓
ラストパスを↓
中嶋(ロンド30)がGKの位置を見てスライディングでシュートを決める!
ロンドリーナ追い上げ弾! 久々の得点で2-4。
残り13分で2点差。追いつけるか?
勢いに乗ったロンドリーナはさらに攻勢をかける。
横山(ロンド5)のシュートは↓
わずかに左。
残り10分、勝敗が優勝に大きく関わる。激しい攻防が続く。
湘南のメンバーも勝負の行方を見守る。
2点差のまま終盤へ。ロンドリーナが押しているがブラックショーツも体を張って守る。
ブラックショーツGK冨沢はよく当たっている。
残り時間は5分を切った。ロンドリーナはパワープレーは使わず通常攻撃で2点差を追う。
36分過ぎ、ロンドリーナ高橋(No.22)が右へ振って↓
中島(No.30)がワントラップから思い切りのよいシュート!
GKの左上を抜いてゴールイン!
10分ぶりの得点で3-4。ついに1点差!
中嶋の2点目で望みを繋ぐ。
残り4分弱。同点で終えればロンドリーナは優勝に大きく近づく。ブラックショーツは絶対に勝たなければならない。
集中を切らさず守り続ける。
39分、ロンドリーナ最後のタイムアウト。
もう1点もぎ取れるか?
しつこくシュートコースに入るブラックショーツ。
残り時間わずか、ロングボールを蹴って時間を稼ぐ。
ラスト、ロンドリーナが自陣から上がるところでタイムアップ!
試合終了! 3-4、ブラックショーツが大一番で見事勝利を奪う!
終盤ロンドリーナの追い上げを逃げ切ったブラックショーツ。
前半は辛抱強く耐えてカウンターで追加点。後半も押し込まれたが決定機はあまり作らせなかった。
DFがシュートコースを塞ぎ、打たれたときにはGK冨沢がセーブ。計37本のシュートを守りきった。
ロンドリーナは2敗目。どちらも相手はブラックショーツ。悔しさがにじみ出る。
準備をかけた決戦での勝利にマネージャーも思わず涙。
これで勝点差は2。ロンドリーナは1試合消化が早く、
この時点での自力優勝はなくなったが、残り2試合を勝利すれば優勝の可能性はまだまだ高い。
一方、残り3試合を全勝すれば自力で優勝できることとなったブラックショーツ。
しかし残り試合の相手に前期負けているゾットやカフリンガも含まれている。まだまだ勝負の行方は分からない。
大一番で見事勝利を飾ったブラックショーツ新海監督にお話をお聞きしました。
<Q.注目の試合での勝利おめでとうございます。まず感想をお願いします。>
ありがとうございます。中断期間に準備してきたことがちょっとですが試合で結果として出せたので良かったと思います。試合内容的にはけして良いとはいえませんでしたが、個人の良さが出て、最後はヒヤヒヤものでしたが守りきって勝ててホッとしています。
<Q.開始すぐに先制しました。あれで思っていた試合と変わりましたか?>
得点的にはウチが先行しましたけど、内容的にはセットプレーを中心に押されていましたし、内容は悪くても結果は出せたという試合だったと思います。
<Q.1-1に追いつかれ押されていた時間に逆転されていたら試合の流れが変わっていたかもしれません。あの辺りはどういった心境でしたか?>
マークする選手と1点目セットプレーでやられたので、そこをケアするように気をつけて守っていました。
<Q.ロンドリーナは個の力が強く、ミドルシュートも強烈ですが、シュートコースを空けさせないディフェンスだったのかなと思いますが?>
できればミドルも寄せて守りたいというのはありますけど、相手はドリブルもあるので寄せる距離というのが難しいので、最後は打たれた時にGKのトミ(冨沢)が立ちはだかったということだったと思います。
<Q.苦しい時間帯を乗り切ってカウンターでリードを奪いました。あれは狙い通りだったのですか?>
そうですね。2点目を取ったケン(北村健人)とか、良く走って決めてくれたと思います。3点目と4点目はレン(吉田廉)てやつなんですけど、オフェンスに関してボールを持たせれば皆に注目してほしい、行って来いってやつで、力を出し切ってくれたかなと思います。
<Q.最後の数分はどんな指示で守っていましたか?>
2失点目3失点目はピヴォに当てるボールを取られたりしてカウンターを食らっていたので、そこを気をつけるようにというのと、あとは根性だけでしたね。
<Q.今日はプラン通りというわけではなかったけど勝てたという試合だったのですかね?>
そうですね。シーズンを通して結果が出ているので、押し込まれても慌てずに試合を終えることができたのではないかなと思います。
<Q.これで自力優勝ができる状態となりました。残り3戦に向けての抱負をお願いします。>
また一ヶ月ほど空くのでもう一度チーム全体を強くできる時間があると思います。前期負けているゾットとカフリンガ戦もありますので、まずは当初の目標の地域CL出場(3位以上)を得るために、一試合一試合戦おうと思います。
<Q.3連勝すれば無条件で優勝ですが、まだまだ浮かれていられないということですね。>
そうですね。まあ今日くらいは浮かれて、また厳しい練習が待っているので頑張りたいですね。
<Q.控え室に戻ったら選手になんと声を掛けますか?>
終盤、毛利が時間稼ぎでファールもらいに行って、ダイブでイエローもらってたんで、そこを突っ込みたいと思います。(笑)
ファインセーブを連発したブラックショーツGK冨沢選手にお話をお聞きしました。
<Q.おめでとうございます。よく当たっていましたね。>
ありがとうございます。そうですか? そう見えたなら良かったです!
<Q.前半押し込まれている時間帯、ミドルをフリーで打たれた時にDFを叱っていましたね?あれはシュートコースを空けるなということだったんですか?>
あれはですね、ミドルを打たれたこと自体を注意していたんではなくて、相手はミドルに加えてドリブルもあるので不用意に飛び込んでもいけないし、もちろんミドルのコースも空けてはいけないので基本的に付いていこうって申し合わせをしていたんですね。なのに不用意にかわされて自由にしてしまったので、今回は防げたけど次はやられるかもしれないよってことでちょっと厳しく言っていたんです。ただもしあれで決められていたら、逆に切り替えていこうっていうスタンスですね。
<Q.なるほど。ちょっと軽いプレーだったんじゃないかということですね。>
相手も思いが強いんだから、こっちが執念で負けていたらとても勝てないよ、ってことが伝えたかったんです。
<Q.そして勝てたわけですね。そしてその気持ちで残り3戦も戦うと。>
そうですね。残り3試合頑張るんで、優勝争いと、3位争いも含めて残りのリーグをしっかり見てて下さい。
次回、第16節は12月2日(土)柏市中央体育館で行われます。
ロンドリーナは運営でお休み。
ブラックショーツは15時から3位ゾット早稲田と対戦します。
(写真・記事:中根高磁)
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順位 | チーム | 勝点 | 得失 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | ファイル フォックス八王子 |
9 | +7 | ||
2 | バディラン ツァーレ |
9 | +4 | ||
3 | コロナFC権田 | 6 | +3 | ||
3 | 町田アスピランチ | 6 | +3 | ||
3 | リガーレ東京 | 6 | +3 | ||
6 | カフリンガ 東久留米 |
4 | -2 | ||
6 | ゾット早稲田 | 4 | -3 | ||
8 | 浦安セグンド | 3 | -5 | ||
9 | ロンドリーナ | 0 | -10 |
2019年第4節終了時