JFA・日本サッカー協会 11月6日
Fリーグ2014-2015 新規参入チーム発表記者会見
11月6日17時、JFAハウス記者室にて、Fリーグ新規加入チームが発表されました。
報道機関に記者会見実施の連絡が入ったのはこの日の前日。正式にはまだ記者にも昇格チームは伝えられていなかった。
会見開始の時間になるとFリーグ松崎康弘COOを中央に、会見場に入場してきたのはユニフォームを着た二人。
ヴォスクオーレ仙台・清水誠選手とフウガすみだの太見寿人選手。昇格はこの2チームであることが明らかになった。
まず、Fリーグ松崎康弘COOの挨拶から会見が始まりました。
Fリーグ松崎康弘COO
「今年6月にFリーグが始まってから来年度の12チームを目指して検討してきましたが、この度ようやく発表の機会に至りました。11月2日にフットサル連盟の理事会を開き協議しました結果、ヴォスクオーレ仙台・フウガすみだの昇格を決定いたしました。
これまで財務、支援体制、運営能力、経営能力、そして地域性といった様々な観点について検討してきましたが、他の準会員3クラブについてはまだ準備が出来ていないということで、この2チームとなりました。地域性という点で問題となったのはこの太見選手のいるフウガすみだでした。Fリーグは2007年に8クラブ、2009年から10クラブ、そのうち関東に4クラブということで、もうひとつ関東のクラブを入れるのかということで議題になりましたが、検討のなかで東北も含めて12クラブということであれば、関東5チームでも問題ないだろうという結論になりました。
皆さんご存知のようにフウガは非常に強いチームで、今年のPUMACUPでも名古屋と決勝を争い、惜しくもPK戦で敗れはしましたが素晴らしいチームです。墨田区ということで、多少サポーターの集客という面で心配もされたのですが、PUMACUPなどを見ていれば素晴らしいな、ということが分かりました。
仙台については花巻がなくなってしまいましたので、東北から1チーム是非欲しいなという所ではあって、ただ準加盟1年目ということで経験の面で心配ということと、現在東北リーグで3位ということでチーム力についても心配されるところでしたけれども、PUMACUPにも出て実績もありますし、昇格してみればきっとやってくれるだろうという判断をしました。
きっと来年のFリーグは名古屋でもなく浦安でもなく、この2クラブが優勝を争ってくれるだろうと期待しています。
2クラブの代表のコメントや成り立ちは別紙(FリーグHP)にて紹介しています。この2クラブを加え、来年は12クラブ。そして14、16とクラブを増やしていき、将来は2部も出来るようなFリーグに育てて行きたいと思います。
残念ながら今期は準会員に手を上げるクラブがまだありません。これはFリーグのブランドというか、皆さんが本当に期待しているFリーグにはまだ十分になっていないという気もしますけども、現在の10クラブにこの2クラブが加わったことで、もっともっと質のいいFリーグにして行きたいと思います。」
続いて両チームの選手が意気込みを語りました。
ヴォスクオーレ仙台・清水誠選手
「ヴォスクオーレ仙台キャプテンの清水誠です。僕はこのチームに1年半携わっているんですけど、被災地のチームということもあって最初は練習もままならない状態でした。その時を思い返せば、いまこうして皆さんの前でご挨拶できることを本当に心から嬉しく思います。僕ら被災地東北のチームがFリーグという全国で戦うことで、皆さんの目が東北に向かうと僕は思っています。まだまだ発展途上のチームだと自覚しています。これから一生懸命練習して、皆さんにひた向きなプレーを見せ続けて、Fリーグでずっと先まで続く皆さんに愛されるクラブにしたいと思います。どうぞよろしくお願い致します。」
フウガすみだ・太見寿人選手
「フウガすみだ、副キャプテンの太見寿人です。ようやくFリーグに上がれるな、ようやくスタートラインに立ったなという気持ちでおります。僕らは全日本選手権でしかFリーグのチームと戦うことが出来なかったので、Fリーグのチームにどれだけリーグ戦で戦えるのか試されるところだと思いますし、Fリーグにフウガ旋風を巻き起こせるようにフットサルを盛り上げていきたいと思います。良い試合ができるように頑張りたいと思いますので、どうぞよろしくお願い致します。」
続いて記者からの質疑応答。際どい質問も飛び出しましたが、実直に答えていただきました。
Q.ヴォスクオーレ仙台はJリーグのベガルタ仙台との提携などもあるのですか?
清水選手「えーと、僕が答えるところではない感じもするのですが(笑)、実際Jリーグでプレーしていた千葉選手も入ってきてプレーしていますし、この間(ベガルタの試合の)ハーフタイムで僕らのことを紹介してもらったり、どれくらい蜜にやっているかは僕は分からないですけれども、ベガルタのサポーターの人が応援に来てくれたり、ユニフォーム着た人が見に来てくれたり、街として応援してもらっているとは思っています。」
松崎COO「両チームとも各自治体や、地域のサッカー協会に物凄く支援されているチームです。特に仙台に関してはとてもポジティブに考えています。実際ベガルタから千葉直樹選手が加入したり、試合で紹介してもらったりもありますし、仙台は他にも楽天やBJリーグのチームもあって、みんな仲良く付き合っている地域だなと思います。その中でも一番ベガルタが応援してくれているな、と感じています。」
Q.先ほど、フウガが関東で5チーム目という地域性の話がありましたが、総合評価として影響はなかったのですか?
松崎COO「総合評価としては・・・、もちろん悪いです。議論の中で、我々Fリーグは全国リーグだよね、という理念の話がありました。仙台は地域という意味ではもちろんいいですよね。ならばもう少し他の地域、準会員でいえば北信越のビークス、広島のF・DOに先に目を向けて地域性のバランスを取るべきじゃないかと。ただ、先ほども話したように準会員リーグに手を上げてくれるクラブが少ないこともあって、まずは地域のバランスよりも、そこはある程度のバランスがあれば、まずはFリーグの質を上げて、全国から手を上げてくれるクラブを増やそうじゃないか、という結論に至りまして、フウガの地域性の問題は解消しました。」
Q.清水キャプテンに質問です。東北はまだ選手層の厚さに不安がありますが、強化ビジョン等があれば教えてください。
清水選手「そうですね、正直いまの話にあったように全ての面で劣っていると思っていますし、上がる以上はしっかりした試合をしなければいけないし、その為には補強なども考えなければいけないですが、でもまずは今の戦力で戦うことを第一に考えて、未知数な部分は多いチームですけれども、でもこれから比嘉監督の下で練習していくことでカバーできると僕は十分思っています。」
Q.フウガは地域性の問題もあったということで、なかなかFリーグへ昇格できませんでしたが、その間、どういう気持ちで待っていたかということと、1年目、どれくらいの結果を目指しているかを教えてください。
太見選手「僕らは選手なので、関東リーグで優勝しても、全日本でFリーグのチームを倒しても、なかなか上がれないな、と感じていて、試合に勝つこと以外の部分がFリーグに上がるうえで重要なことなのかな、と思っていましたので、選手としては、とにかくひたすら上手くなって、Fに上がったときに最高のパフォーマンスを発揮できるようにと頑張ってきました。来年Fに上がって何を目指しているかなんですが、もちろん優勝です。Fリーグに入ることが目標ではなくて、そのリーグで一番になることを追うのが選手として当然だと思うので、6連覇している名古屋をやっつけたいですね。」
Q.チーム数が増えますが、来年も2ndステージ制なのでしょうか?
松崎COO「まだ決まっていません。2ステージなのかもしれないし、3ステージ?なのかもしれません。これから検討して決めていきます。」
記念撮影をして記者会見は終了。このあと両選手に個別にお話をお聞きしました。
Q.清水選手。昇格おめでとうございます。これほど早くFに上がれると考えていましたか?
清水選手「正直ホントに思っていなくて、でもとにかく奇跡的なことの連続だったりとか、皆さんの支えのお陰で、こんなに早く昇格できて、本当に奇跡だと今でも思っています。僕らは被災地のチームで、フットサルが出来るというだけで幸せに感じてきましたし、2年前のことを考えるとFリーグに上がる資格をいただけたということが、チームみんな本当に嬉しくて。僕自身はFリーグで100試合以上戦ってきましたので、それをチームに落とし込んで戦って行きたいと思います。」
Q.先日の日本シリーズも盛り上がりましたが、仙台という地でどういうチームになって行きたいですか?
清水選手「まさに楽天の優勝があるように、僕らの優勝も十分ありうると思いますので、被災地の希望というか、僕らがそういう存在になれるように活動していきたいと思っています。」
Q.周りの期待の声というのは感じますか?それともこれから作って行こうという感じですか?
清水選手「これからだと思います。周りの目が段々そういう風になってくるので、Fリーグを経験している選手も少ないなかで、責任持ってお客様の前でプレーすること、お金を払って見に来ていただくわけで、そういう意味で僕らはプロでなければいけないので、プロとしての意識を持ちながら皆でやっていきたいですね。僕らが活躍することで、他の地域の方にも東北に遊びに来てもらって、少しでも復興のお手伝いをできればな、と思います。」
Q.太見選手、いよいよFリーグですが、日本代表に呼ばれるかもしれませんよ?
太見選手「いや今までも地域リーグでは駄目って決まりはなかったと思いますし、代表は若い奴らがきっとなれると思います。代表選手がいるっていうのはチームの魅力になると思いますから、フウガから代表が出てくれることを期待しています。」
Q.太見選手自身、まだまだ行けますよ。31才ですか?森岡選手は34才ですし。
太見選手「いやいや、ないですないです。まあ結局結果が全てなんで、薫(森岡選手)以上のプレーをすれば呼ばれるかもしれませんし、でも代表に入ることを目的にしてやってはいなくて、フウガがどこまで上を目指せるか、名古屋を倒したいって気持ちが僕は凄く強いですけど、最終的に何位に入れるかが大事なところなので。凄く長い1年になりそうですね。」
Q.フウガ出身でいまFリーグで活躍している選手が帰ってくるって噂もされていますが?
太見選手「そういう話は選手内でもありますけど、これは須賀も・・・いや僕の意見ですけど、これでFの選手たちが帰ってきて、チームがガラリと変わったら、僕はガッカリします。結局今年の3月の全日本選手権も、このメンバーで決勝まで戦えているわけで、ガラリと変える理由が見つからないじゃないですか?このまま戦って欲しいって思いますし、選手が可愛そうですよね?いま伸びてきている若手とかいるわけですから。だからそうならないようにしなければいけなと思いますし、今のチームは2ndセットが(もう一つ)とか言われてますけど、2nd3rdセットの質が上がってどのチームとも互角にやれるようになれば、1年通しての疲労という面でも大きいと思います。それにFの選手が帰ってくるっていうよりも、強いチームと対戦したいというか、強いチームに立ち向かっていくのがスポーツの醍醐味じゃないですか。だから僕らは一番下から強いFのチームに立ち向かっていきたいと、みんな思っていると思います。」
Q.ところで太見選手自体は来年Fリーグでプレーされるんですよね?
太見選手「そこなんですよね。正直僕は、メディアの前でもどこでも、Fに上げるためにやっていると言っているだけで、Fでやるとは一言も言っていないんですよね。ついこの前フウガにFに上がるって話が来て、みんなで盛り上がって、じゃあ一言づつ何か話そうよっていう時も僕は、やるか分からない、って皆の前で言ったんです。これまでも辞めるタイミングはいろいろあったんですけど、辞めたらいけないな、っていうのがあって今もこうしているので、Fリーグに参入した時にいるのであれば理由があってそこにいるんだということです。」
Q.太見選手はフットサル以外のしっかりした仕事をお持ちですが、それも含めてこれから考えて、ということですね?
太見選手「そうですね。もちろん仕事もありますし、家族もあって、プライベートもあって、フットサルだけが人生の全てではないですし、本当にそこは色々あってバランス取れるような状況を考えていきたいと思います。」
Q.記者の間でも、早く上がらないと太見さんがFでプレーする前に辞めちゃうよ、なんて心配はしていたんですが。
太見選手「ファンの方からもFで僕のプレーを見たいっていうお話はいただけて、凄い幸せなことですし・・・その期待に答えられるように努力したいと思います。そういえば、実は今日も本当は金川が来る予定だったんですよ。彼がキャプテンですし。でも僕が行って来いって抜擢されちゃって。僕はあまりこういう場には出ないんですが。」
Q.それは須賀監督か誰かがFでやらせたくて表に出そうってことなんですかね?
太見選手「どうなんですかね?(笑) あともう一つ、いま僕はフットサルが好きでやっているんですけど、Fに上がった選手たちの話を聞いている限り、フットサルが好きだ!っていう気持ちが響いてきていないところがあって。」
Q.Fの選手たちは試合が次々と来るので余裕がないのかもしれないですね?
太見選手「僕の中では、やらなければいけない、っていう状況だといいプレーが出来ないと思っているんですね。やっぱり
やりたい、これがしたい、っていう自分の気持ちがないと、Fに上がってもいいプレーが出来ないと思うので、ファンにいいプレーを見せたいとか、自分がやりたいという純粋な気持ちになった時に初めてFでもいいプレーができると思っているんです。」
Q.そういう意味では、フウガには名古屋の新しいライバルとしての強さだけでなくて、楽しそうなプレー、観客を引き寄せる魅力があると思うので、それもFに持ち込んで欲しいですね。
太見選手「フウガ自体が、けして義務でやるようなチームではないですし、須賀(監督)自体がああいう人間ですから、いろいろと工夫してチームのモチベーションを保つことを考えていると思いますし、いま選手が楽しそうにやっていると思っている人がいるのは凄く嬉しいことなので、それはFリーグに上がっても変えずにやっていきたいと思います。」
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順位 | チーム | 勝点 | 得失 | ||
---|---|---|---|---|---|
1 | 名古屋 オーシャンズ |
30 | +59 | ||
2 | バサジィ大分 | 26 | +34 | ||
3 | フウガドール すみだ |
23 | +4 | ||
4 | 湘南ベルマーレ | 18 | +6 | ||
5 | バルドラール 浦安 |
18 | +1 | ||
6 | シュライカー 大阪 |
18 | -1 | ||
7 | ペスカドーラ 町田 |
18 | -3 | ||
8 | 立川府中 アスレティックFC |
16 | +1 | ||
9 | ヴォスクオーレ 仙台 |
10 | -17 | ||
10 | Fリーグ選抜 | 7 | -21 | ||
11 | エスポラーダ 北海道 |
6 | -21 | ||
12 | ボアルース長野 | 1 | -42 |
2019年第11節終了時