シリーズ企画

 The Week!~選手たちの平日~ 

  第2回 2015年 12月7日 
 
 ペスカドーラ町田 横江怜 選手 ~後編~

   
 「The Week!~選手たちの平日~」では、フットサル選手の1週間に着目し
 どのような生活を送っているのか、週末の試合に備えてどんな調整をしているのかを
 日常の場にお伺いしてインタビューし、じっくりとお伝えします。
 
 第2回目はペスカドーラ町田・横江怜選手です。
 前編はチーム練習からご自宅にお伺いし、ご家族のこと、親友の篠崎選手のことなどをお聞きしました。
 後編は横江選手の勤めるサッカースクールの代表・北澤豪さんにお話をお聞きしたほか、
 遠征時のスケジュール、スクールで心がけていること、Fリーグを目指す人へのメッセージなどをお送りします。

 

<Q.遠征の時はどんなスケジュールになりますか?>
ペスカドーラは基本バス移動なんですよ。遠征先が北海道と大分の時は飛行機、関東の試合では小田原でも墨田でも自分の車ですが、それ以外は全てチームのバスで前日移動です。なので土曜日が遠征先で試合の時は金曜日のスクールはお休みもらって、他のスタッフがその穴を埋めてくれています。で、バスで朝に出て夕方に現地に着いて、少し練習して一汗かいてからホテルに入ります。ホテルは全て(スポンサーの)東横インです。
<Q.現地での練習は必ずするんですか?>
場所を借りる時もあれば借りない時もあります。借りない時はホテルの近くの公園とかで軽めに走ったりストレッチしたり。その後は自由ですね。ご飯もバラバラで。
篠崎選手:そこも僕らは二人でメシ食いに行って、そのあと部屋でゆっくりします。
<Q.試合前の最後の打ち合わせみたいな事はするんですか?>
それは試合当日ですね。試合の1時間半前に10分くらい。
<Q.試合の前日はミーティングしないんですね?>
たまにありますけど基本はやらないですね。ホテルではフリーで各自リラックスしてます。でもそれは監督によって違いますね。1年目の監督のバイアーノなんかはホームゲームでも前泊で、ホテル出る前にもミーティングしてましたからね。次のジュニオールくらいからユルくなりましたけど。
<Q.午前中の練習の後に、岡山監督と金山選手らが過去の試合のビデオを見ていましたが、ビデオを見るのはいつもああいった感じでですか?>
いや、もっとちゃんとしたビデオミーティングがあります。全員集まって試合の2日前に。
篠崎選手:ほぼほぼ木曜日だよね。
<Q.練習時間の中でやるんですか?>
練習の前に30分早く集まってやります。なので木曜日は9時半集合ですね。

  ある1週間のスケジュール
  

<Q.横江さんは現役をどれ位まで続けようと思っていますか?>
あと2・3年じゃないですかね?
<Q.すぐじゃないですか!?>
僕はテクニックがある選手じゃないので、走れなくなったらもう駄目だと思うんですよ。それとまずはチームが必要としてくれるかどうかですからね。でも子供が記憶に残る年まで現役の姿見せたいっていう希望はあります。
<Q.下の7ヶ月の子は男の子ですから、その子に見せたい?>
いや、もうすぐ3歳の上の子だけでいいです。上の子が小学校に入るくらいまでやれたらいいかな。

 

<Q.スクールで子供たちに教える時に心がけていることはありますか?>
大事なのは楽しんでもらえるかどうかというところですね。始めのアップのところは全然ボールを使わないで面白いゲームをやったり、リラックスして練習に入れるようにしていますね。やっぱり今日は楽しかった、っていう気持ちが子供たちには大事だと思うので。あとはサッカースクールなので、サッカーが上手くなっているという喜びとか、ボールを蹴る楽しさを実感できるように気をかけていますね。それとサッカーを通じた人間形成。例えば思いやりを持って人と接することが出来るかが、いいパスを出せるかに繋がりますし、サッカーは一人では出来ないので、まずはお友達を大事にするとか、コーチや誰かに会った時にちゃんと挨拶できるかとか、そういう部分を大事に指導しています。今は人格が伴わなくてプレーだけ上手いっていう選手はいないですからね。
<Q.北澤さんのサッカースクールで働くようになったキッカケは?>
Fリーグ1年目にペスカドーラに在籍していた古庄亨さんが北澤さんの所で働いていて、それまで僕はペスカドーラのクリニックで教えていたんですが、北澤さんのところが人手が足りないというので、チームに許可をもらってそちらに移りました。


 北澤さんのサッカースクールには藤井健太さんもいる。合間に談笑する3人。
 

 代表の北沢豪さんに横江選手についてお話をお聞きしました。
 
<Q.横江選手とは北澤さんから見てどういう選手ですか?>
そうだね、頭のいい人だよね。学生のころから成績が優秀だったことも知っているし、それでいながらサッカーやフットサルに励んでいたということも分かっているので、何に対しても真剣に取り組む姿勢っていうのがありますね。頭がいい理由っていうのは、物事を考えて進めているってことなんですよね。プランニングがしっかりある。わりとフットサルやサッカー選手っていうのは感覚的な部分が強いんだけど、その感覚をプランニングしてどう形にするかが大事なんですよ。特にフットサルというのはサッカーよりスペースも時間もないし、4人5人の関係というのを計算することが必要なので、それがフットサルのプレーにも、スクールで子供たちを指導するのにも活かされている所が凄くありますね。
<Q.横江選手をご自身のスクールに呼ばれた理由はどんなところですか?>
育成年代に関して言うと、フットサル選手の技術や考えっていうのは必要だと思うし、遊びの部分というか、見た目に凄いな・上手いなっていうのはサッカーの選手よりフットサル選手のほうがあると思うからだね。それとレオに関して言うと、物事を考えて話すから、相手に伝わるという意味で教えるレベルの高さがあるので、僕に必要な人材だと思って呼びました。実際やり始めて良かったと感じてますよ。色んなフットサル選手がいる中で、レオはフットサルとサッカーの融合という視点を持っているんですよ。我々サッカーに携わっている者としてはそれは必要なことで、子供たちはこれからサッカーもフットサルもどちらも選べる訳ですよ。なので彼の指導で子供たちの可能性を広げることが出来ていると思います。
<Q.横江選手に現役を止めても指導者を続けてほしいと思っていますか?>
それはもちろんだけど、現役を早くやめて欲しいとは思っていないね。ミゲル(日本代表監督)がどう考えて若手を使っているかは分からないけど、僕はレオには、いつでも日本代表を目指せ、得点王を目指せって言っているし、いくつになってもそれを忘れずにやってくれと言っている。代表の活動でいくらここを休んでくれても構わない。それはレオだから言えることなんだよね。
<Q.横江選手のファンに対してコメントをください。>
こうして指導者でもあるということ、もちろん選手であるということ、そして父親であり旦那でもあるということ、それぞれの役割りを彼は目的を持ってやっていると思いますよ。ピッチに立てばサポーターのために全力でプレーするだろうし、ここでは子供たちのために必要なものは何かをちゃんと考えて行動しているので、頼れる存在だよね。それがキャプテンをやったこともある理由だと思うし、チームの中で自分がどういう存在でいなければいけないのかを常に考えていることが、レオの魅力になっていると思いますね。
<Q.ここにフットサルの選手が多いのは、活動を支援してあげたいという部分もあるのですか?>
それはそうだね。遠征とか合宿とかではそっち優先にしてあげられるように。でもそれはクラブ側と相談しながら、逆にこっちが大事な時にはチームにお願いしてこっち優先にしてもらうこともある。選手個人だけでなくチームとの関係も大事にしていますね。チーム側も選手を支援して、こちらもチームを支援して、お互いにプラスになる関係を作っていかないといけないしね。特にペスカドーラとは、俺も町田出身だし良く話しをしていますよ。
<Q.横江選手とはそういう意味でも良い関係を築いているんですね?>
彼は子供たちとのコミュニケーションも凄く上手いし、子供が出来てからさらに上手くなったよね。奥さんの弟がヴェルディの選手だったのもあって奥さんも良く知っているし、子供が生まれた時も真っ先に病院に駆けつけたしね。
<Q.北澤さんがFリーグを支援してくれているのはフットサル選手にとっては心強いですね。>
フットサルという別のものじゃなくて、フットボールのファミリーだからね。それに子供たちの世代というのは、どっちを選んでもいいじゃないですか。両方をやることが絶対にどちらの為にもなるからね。フットサル選手の持っているポジションの取り方とか計算の仕方は、我々にはない要素だからね。いまこの世代の全日本少年サッカー大会というのは8人制だし、もっと低学年は5人でやっているんだよ。しかも交代が自由なんだけど、それを指導できる人が少ない。試合中、プレーを見ながらベンチも見て、選手を指導したり交代出来る指導者がサッカーには少ないから、フットサルの経験が生きるのは間違いないからね。それはサッカーの関係者とか指導者の集まりでも良く話しているよ。フットサルも経験したほうがいいって。
<Q.今回選手の生活を記事にしているんですが、いまの選手の生活をどう思いますか?>
それは将来的には完全プロ化を目指さないといけないよね。ただこのレオの世代でそれが急に変わるかは分からない。でも今の世代が次の世代のことも考えて、環境の改善とか立ち振る舞いとか、自分たちの責任をどう考えていくかで、未来が変わってくるんじゃないかと思いますね。



 

<Q.横江選手にあらためてお願いします。この記事で生活や仕事ぶりを見てくれた人に対して、何かメッセージを下さい。>
横江選手:そうですね。たぶんFリーグの中で環境の良いほうの僕や篠でも、こうして働きながらプレーをしているので、そういう現状を知ってフットサル界をサポートしてあげたいって思ってもらえたら取材を受けた甲斐があるなって思います。僕はこうして奥さんも専業主婦で二人の子供を育てていけていますし、今のフットサル選手の正解は僕らなのかなとは思いますけど、まだまだこんなものじゃ夢にもならないと思うので、やはりこれからの人にはプロと聞いてイメージするものを目指して欲しいと思います。
篠崎選手:若い子はこの環境に甘んじることなく、もっと努力すべきだと思うんですよね。僕らはもっと厳しい時代を知っているので、ここまで来たっていうのもありますし、これからもっと良くしていけるように、もっと良いパフォーマンスを出来る努力をして欲しいと思います。
横江選手:これからもっと良くなる可能性もあるし、でも逆に悪くなってしまうかもしれないですからね。Fリーグ1年目2年目っていうのはスポンサーも沢山ついたし、あの時は少し背伸びしたのかもしれないけど、あの時と比べたら良くなっていないですからね。もっと工夫と努力をしていかないと駄目だと思いますね。
<Q.お二人は今もいい環境だと思いますが、それでは駄目なんですね?>
いま幸せか幸せでないかっていうと、幸せだと思いますが、満足はしたことないです。夢の持ち方は人それぞれなので、これでいいって人もいるでしょうけど、もっともっといい環境を目指すべきだと思います。
<Q.いま地域リーグとか大学リーグとかでFリーグを目指そうか迷っている人に対して一言ください。>
迷うくらいだったらやってみたらいいと思いますね。まず自分でどういう世界なのかっていうのを確かめるのが一番いいと思います。若い内だったらいくらでも取り返しがつくし、それだけの魅力はあると思います。若い人が頑張ってもらってフットサルの魅力をどんどん伝えていってほしいと思いますし、「俺がフットサル界を変えるんだ!」くらいの気持ちを持ってる奴がもっと出て来ていいと思うんですよ。プロじゃない分プロより難しいことも多いですけど、それを覚悟してでもやろうという気があるのだったら、入ってきて後悔はないと思います。


 

  以上で The Week 横江選手編は終了です。
  横江選手、密着取材、ありがとうございました!
  (前編はこちら
 
  次回は府中・谷本監督、浦安・高橋健介選手らを予定しています。
  ぜひご覧ください。



   

    


(写真/記事:中根高磁)  

 

               
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町田
10 +5
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10 → team logo デウソン
神戸
5 -19
11 → team logo バサジィ大分 4 -16
12 → team logo ヴォスクオーレ
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